マキシム・ゴーリキー原作の「どん底」は、同劇団で創立10周年、40周年の節目に上演されてきた演目。今回は創立70周年を記念し、吉永仁郎の脚本で、舞台を戦後の東京に移して送る。
敗戦から2年、空襲によって焼かれたビルの半地下に行き場のない人々が暮らしていた。インテリの桃沢、商売女のみどり、仕立て屋の宮本、特攻上がりの尾形……皆、戦争によって人生を狂わされた者たちばかり。そこへ、正体不明の老人・仁科がやって来る。住人たちは彼の説く希望の言葉に心を揺さぶられるのだが……。
吉永は「1947年、ボクは17歳だった。だから戦後の混乱をよく記憶している。政治に関心はあったけれど、あのころは家計を支えるので精一杯だった。登場人物の1人、闇屋はボク自身の体験でもある。戦前、戦中、戦後を人々はいかに生きのびたか。どう生きていかなければならなかったか。帝政ロシア末期と時代は違うけれど、ちょうどゴーリキーの『どん底』にあてはまると思い、その構造を借りた次第である」と、脚本の意図をコメントしている。
劇団員の
劇団民藝創立70周年記念「どん底―1947・東京―」
2020年4月9日(木)~19日(日)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
原作:マキシム・ゴーリキー
脚本:吉永仁郎
演出:
出演:
※2020年4月2日追記:本公演は新型コロナウィルスの影響で延期になりました。
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劇団民藝が創立70周年記念にゴーリキーの「どん底」上演、戦後の東京舞台に
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