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3度目の「組曲虐殺」に井上芳雄「切実に今の時代とリンクしている」

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こまつ座&ホリプロ公演「組曲虐殺」稽古場より。(撮影:小村早希 / 提供:ホリプロ)

こまつ座&ホリプロ公演「組曲虐殺」稽古場より。(撮影:小村早希 / 提供:ホリプロ)

こまつ座&ホリプロ公演「組曲虐殺」稽古場の様子と、出演者たちからのコメントが到着した。

「組曲虐殺」は、「蟹工船」で知られるプロレタリア作家・小林多喜二が29歳で亡くなるまでの数年間を、井上ひさしが描いた音楽劇。2009年の初演、2012年の再演に続いて演出を栗山民也、多喜二役を井上芳雄が務める。

本読み稽古を終えた井上芳雄は、本作の感想を改めて「『今のことを書いているのか?』と思えるくらい、切実に今の時代と内容がリンクしていて、怖いと思いました」と語り、「『井上ひさしは予言者だったね』ということだけではなく、多喜二たちが僕たちに繋いでくれた希望を自分たちはどうやって引き継いで行くのか、綱を渡して行くのかっていうことを考えるという本だと思うんです」と思いを述べる。また瀧子役の上白石萌音については「本当に思っていた通りというか、思っていた以上に素敵な瀧ちゃんでした。立ち稽古をしていくなかで、萌音ちゃんが演じる瀧ちゃんにいろいろ刺激を受けて、僕の多喜二もまた新しい気持ちが生まれてくるんだろうな、と感じさせてくれる瀧ちゃんです」と厚い信頼を寄せた。

上白石は本読みの感想を「芳雄さんの息遣いやひりひりする声を隣で聞いているだけで、形容しがたい気持ちになります。まさに身体を使って小林多喜二を体現されていて、初演から今回の再々演までのあいだ、芳雄さんの中にはずっと多喜二がいたんだな、というのを感じて感激しています」と話し、上演に向けて「本当に『今』、受け取っていただきたいメッセージがつまっています。どんな境遇の中でも明るく強く生きた人たちの姿は、観ていただく皆さんそれぞれに届くものがあると思います」とコメントした。

さらに演出の栗山も「日本はこのままいくと、どんどんものが言えない時代になっていくでしょう、すでにそうなっているとも思えるが。またこの芝居が必要とされる時代がきてしまったことを強く感じながら、皆で愉快で厳しい作品にしましょう」と意気込みを述べている。

出演者にはこのほか、神野三鈴土屋佑壱山本龍二高畑淳子が名を連ねた。本作は10月6日から27日までの東京・天王洲 銀河劇場公演を皮切りに、12月1日まで福岡、大阪、永野、富山、愛知を巡演する。なおホリプロステージのYouTubeチャンネルでは、本読み稽古のダイジェスト動画を公開中だ。

こまつ座&ホリプロ公演「組曲虐殺」

2019年10月6日(日)~27日(日)
東京都 天王洲 銀河劇場

2019年10月31日(木)~11月3日(日・祝)
福岡県 博多座

2019年11月8日(金)~10日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

2019年11月17日(日)
長野県 まつもと市民芸術館 主ホール

2019年11月22日(金)
富山県 オーバード・ホール

2019年11月30日(土)・12月1日(日)
愛知県 御園座

作:井上ひさし
演出:栗山民也
出演:井上芳雄上白石萌音神野三鈴土屋佑壱山本龍二高畑淳子

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