2014年に初演された本作は、ロバート・ルイス・スティーヴンソン原作の小説「ジキル博士とハイド氏」をモチーフに、二重人格者の悲劇を喜劇として描いた作品。4年ぶりとなる再演には、オリジナルキャストの
舞台は19世紀末のイギリス・ロンドン。ジキル博士は、人間の善と悪、2つの人格を分ける新薬を開発中だった。学会発表を翌日に控えたある日、薬がまったく効かないことに気付いたジキルは、俳優のビクターにハイドを演じさせるという、2人1役の“替え玉”作戦を思い付く。そこへジキルの婚約者・イヴが訪ねて来て……。
フォトコールで公開されたのは、優香扮するイヴが、ハイジと名乗る悪女の人格に変貌するシーン。しとやかな性格のイヴから一転、妖艶な雰囲気をまとうハイジを、優香は振り幅の大きな演技で演じてみせ、愛之助と藤井は、イヴに翻弄されるジキルとビクターをコミカルに表現した。
囲み取材には三谷、愛之助、優香、藤井、迫田の5人が出席。まず三谷は今回の再演について、「再演するなら新しい作品が作りたいと思ってしまうタイプなので、普段はあまり再演しないのですが、『酒と涙とジキルとハイド』は思い入れ深い作品で、台湾からお声がけいただいたこともあって再演することを決めました」と説明。また台湾公演が好評を博したことに触れ、「台湾のお客様は(舞台の)楽しみ方を知っている人が多い」「笑いには国境がないんだなと実感しました」と感想を述べつつ、優香に、「台湾公演を観に来てくれた旦那さん(青木崇高)の話してもいい?」と声をかける。
優香が「いいですよ(笑)」と恥ずかしそうに頷くと、三谷は「終演後、ご主人がボロボロ泣きながら楽屋に来て。でもこれ、全然泣く芝居じゃないんですよ(笑)。彼、日本の芝居がこれだけ海外で好評だったことに感動して涙したそうなんです。あの人(青木)はいい人ですよ。大事にしてあげてください」と優香に視線を送る。これを受けた愛之助が「うちの妻(藤原紀香)も台湾公演を観に来ていたんですが、終演後、目が赤くなってて……(笑)」と乗っかり、笑いを誘った。
さらに愛之助は「再演ではあるものの、新しい作品に仕上がりました。気持ちをリセットして東京公演に臨みたいです」と晴れやかな笑顔を見せる。そして最後に、「『酒と涙とジキルとハイド』は、お客様と俳優が一体となって作り上げる作品だと思っています。皆さんぜひ劇場に遊びに来てください」と観客にアピールし、会見を締めくくった。公演は5月26日まで。
「酒と涙とジキルとハイド」
2018年3月30日(金)~4月1日(日)※公演終了
台湾 國家兩廳院 國家戲劇院(National Theater)
2018年4月27日(金)~5月26日(土)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス
作・演出:
出演:
演奏:高良久美子、青木タイセイ
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リンク
- 酒と涙とジキルとハイド | ホリプロ オンライン チケット
- 酒と涙とジキルとハイド 東京芸術劇場
- Jekyll&Hyde&So on - 2018 TIFA 台灣國際藝術節 Taiwan International Festival of Arts
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Deracinated Flower @minminimum
たたみかける笑い。4人だけで出ずっぱりで全力疾走してるような舞台。優香さんがとてもよかった。愛之助さんの歌舞伎パートも眼福でした。
悪女になった優香が愛之助&藤井隆を翻弄!三谷幸喜「笑いに国境はない」 - ステージナタリー https://t.co/xtoJhqgvbE