錦織一清「大役が舞い込んできた」、坊っちゃん劇場「よろこびのうた」制作発表

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1月27日に愛媛・坊っちゃん劇場で開幕するミュージカル「よろこびのうた」の制作発表記者会見が、本日12月27日に都内で行われた。

ミュージカル「よろこびのうた」制作発表記者会見より。左から岸田敏志、飯泉嘉門知事、四宮貴久、帆風成海、中村時広知事、羽原大介。

ミュージカル「よろこびのうた」制作発表記者会見より。左から岸田敏志、飯泉嘉門知事、四宮貴久、帆風成海、中村時広知事、羽原大介。

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ベートーヴェン作曲「交響曲第9番」(以下、「第九」)のアジア初演100周年を記念し、遍路宿の一人娘とドイツ兵俘虜の恋模様を描く本作。会見には脚本の羽原大介、演出の錦織一清、音楽の岸田敏志、ミハエル役の四宮貴久、明子役の帆風成海、中村時広愛媛県知事、飯泉嘉門徳島県知事、そして坊っちゃん劇場の越智陽一代表取締役が登壇した。

ミュージカル「よろこびのうた」制作発表記者会見より。越智陽一代表取締役。

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まず越智代表取締役は劇場について「坊っちゃん劇場は、自主制作の作品を1年間上演する劇場として、開設から12年で12作、のべ85万人のお客様に来ていただきました。瀬戸内や四国の歴史・伝統文化を作品にして、地域から発信することを目的にしております」と解説した。

ミュージカル「よろこびのうた」制作発表記者会見より。羽原大介。

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これまで映画「パッチギ!」やNHKのドラマ「マッサン」の脚本を手がけてきた羽原は「越智さんから、板東俘虜収容所でドイツ人俘虜が日本で初めて『第九』を歌った史実があるというお話を伺い、立候補させていただきました。外国人と日本人のロマンスはこれで3本目です。異国人同士のラブストーリーの集大成のつもりで書きました」と自信をのぞかせた。

演出を手がける錦織は「『グレイト・ギャツビー』の演出をしたとき、羽原さんに脚本をお願いしまして、今回は羽原さん経由でお話をいただきました。大役が舞い込んできたなという気持ちです。シリーズ中、徳島を題材にしたお話が初めてと聞き、責任重大だなと。第一次大戦がバックグラウンドになっていますが、ドイツ兵と徳島の方々が和気あいあいと楽しくやっていたところをおもしろおかしく描いて、素敵な作品にしたいと思います」と意気込みを語った。

ミュージカル「よろこびのうた」制作発表記者会見より。岸田敏志。

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音楽監督と作曲を担当する岸田は「台本の初稿を読ませていただいたとき、『絶対に素晴らしい作品になるな』と感動しました。テーマは『第九』ですが、曲が大きすぎて、どういうふうに作っていけばいいのか悩ましいところでした。観劇された方がフレーズを口ずさみがら帰っていただけるような音楽づくりを心がけています」と述べた。

ミュージカル「よろこびのうた」制作発表記者会見より。四宮貴久。

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ドイツ人俘虜・ミハエル役を演じる四宮は「坊っちゃん劇場への出演は本作で4作目です。史実をもとにした日本のオリジナルミュージカルだからこそ、海外の人たちにも感動を伝えることができるパワーを秘めていると思います。演じさせていただくミハエルは国境を超えた愛を貫く熱い若者です」とコメントした。

ミュージカル「よろこびのうた」制作発表記者会見より。帆風成海。

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出身地が愛媛県だと明かした帆風は「宝塚歌劇団時代は男役でしたが、退団して初めて、ラブストーリーで女性役を演じさせていただきます。明子という人物は『もっと広い世界に出たい』と熱望している女性です。私自身、宝塚を受けるときに『もっと広い世界で勉強したい』と思っておりました。四国の良さを知っていただける作品を目指したいです」と笑顔を見せた。

ミュージカル「よろこびのうた」制作発表記者会見より。中村時広愛媛県知事。

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中村愛媛県知事は「坊っちゃん劇場は年間約270回の公演を十数年間にわたって続けてきました。私も当初から関わってきまして、全作品を観続けて参りました。愛媛県・松山ゆかりの坊っちゃんからスタートし、高知県の坂本龍馬、香川県の平賀源内と続き、今回は徳島県。四国4県すべての題材がそろいますので、期待しているところでございます」とエールを送った。

ミュージカル「よろこびのうた」制作発表記者会見より。 飯泉嘉門徳島県知事

ミュージカル「よろこびのうた」制作発表記者会見より。 飯泉嘉門徳島県知事[拡大]

飯泉徳島県知事は「板東俘虜収容所の所長・松江豊寿さんは会津藩士の息子さんで、大変人道的で自由な活動を俘虜収容所の中で認めました。収容所にはオーケストラをはじめ、印刷所やビール工房、パン工房などがあり、当時のドイツの最先端技術や文化、例えばバームクーヘンや楽器製造、土木など、多くのものが関西の方へ広まっていきました。ドイツ兵の皆さんが帰国するとき、感謝の念を込めて演奏したのが、ベートーヴェン『第九』だったのです。来年2018年は『第九』アジア初演100周年で、2月には国内外の合唱団を迎え、徳島で『第九』の演奏会を行います。敵国同士が奇跡の友情を結ぶことができた史実を、世界へ発信していきたいと思います」と展望を語った。

本作は愛媛・坊っちゃん劇場にて1月27日から2019年1月上旬までロングラン上演され、10月18日から21日まで徳島・あわぎんホール 徳島県郷土文化会館、11月28・29日には東京・ティアラこうとうにて上演される。

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坊っちゃん劇場 ミュージカル「よろこびのうた」

2018年1月27日(土)~2019年1月上旬(予定)
愛媛県 坊っちゃん劇場

2018年10月18日(木)~21日(日)
徳島県 あわぎんホール 徳島県郷土文化会館

2018年11月28日(水)・29日(木)
東京都 ティアラこうとう

脚本:羽原大介
演出:錦織一清
音楽監督・作曲:岸田敏志
振付:神在ひろみ

出演:四宮貴久帆風成海 / 小林遼介、村上幸央、中村元紀 / 梶雅人、渡辺輝世美、瀧田和彦、長本批呂士、脇山尚美、小野佑子、松尾奈実、佐藤朱莉

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読者の反応

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西森路代 @mijiyooon

これとか。まあこれは全国的に配信されてるけども。/錦織一清「大役が舞い込んできた」、坊っちゃん劇場「よろこびのうた」制作発表 - ステージナタリー https://t.co/o9fKt12Z7G

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