開場20周年を迎える新国立劇場が、「舞踏の今」と題し、世界でも高い評価を得ている2つのダンスカンパニーを紹介する企画の第1弾となる本作。「海の賑わい 陸(オカ)の静寂―めぐり」は、
昨日9月22日に行われた記者会見には、天児と新国立劇場舞踊芸術監督の大原永子が出席。大原は海外で活動していた現役時代を振り返り、「当時何度も『サンカイジュク知ってる? すごいエキサイトだよ』と評判を耳にしました。海外の方にそれだけ関心を持たれていることが、日本人としてとても誇らしかった。今回新国立劇場に来ていただけて感謝してます」と喜びを口にした。
天児は柔らかな物腰で挨拶をし、マイクを手に本作を紹介。モチーフのひとつであり、舞台では化石をデフォルメした巨大な壁として配される古代生物・ウミユリが、2億5千万年前に日本の海中で繁栄していた生物であることを説明し、「それが現在、地球そのものの変動によって陸(オカ)の上に死した状態、つまり“静寂”である化石として現れて、我々は向き合うことが出来る。自然史的な変遷には、人類史とまったく同じような、“めぐり”があるんじゃないかなと僕には思える」と着眼点を語った。
さらに「私が作品を作る上でベースにしているのは、“不動のものはない”ということ。常に揺れ動いていてフラジャイルなものが、どうしようもなく我々のベースにある。だから単に自然史的なものを説明するだけじゃなく、そこに人、感情、希望であったり絶望であったりを乗せて、今回の“賑わい”と“静寂”として1つの作品にしたい」と思いを明かした。
公演は11月25・26日に東京・新国立劇場 中劇場にて。出演者には天児のほか、蝉丸、岩下徹、竹内晶、市原昭仁、松岡大、
新国立劇場 開場20周年記念 舞踏の今 その1 山海塾「海の賑わい 陸(オカ)の静寂―めぐり」
2017年11月25日(土)・26日(日)
東京都 新国立劇場 中劇場
演出・振付・デザイン:
音楽:加古隆、YAS-KAZ、吉川洋一郎
出演:天児牛大 / 蝉丸、岩下徹、竹内晶 / 市原昭仁、松岡大、
※蝉丸の「蝉」は旧字が正式表記。
関連記事
山海塾のほかの記事
リンク
- 山海塾「海の賑わい 陸(オカ)の静寂―めぐり」 | 新国立劇場 ダンス
- tp
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
YoichiroY 吉川洋一郎 @yoichiro_y
https://t.co/SVpS5ihUzl ナタリーに11月の山海塾公演@新国立劇場のお知らせが載っています。