この夏、東京・帝国劇場にて上演されるミュージカル「王家の紋章」。本作の作曲・編曲を手がける
「10年以上、ファンタジー作品の作曲をしたいと思っていた」と語るリーヴァイが東宝からオファーを受けたのは、偶然にも70歳の誕生日。本作では原作の4巻までが舞台化されるが、該当部分をスタッフが吹き出しに英訳を入れ込んだ形で読んだといい、「(原作の)核たる部分を理解できていると思う」と説明する。「細川シスターズ(原作の
マンガ原作の舞台が日本で数多く上演されていることについては、「知らなかった」とコメント。しかしながらマンガには前々から興味を持っていたと言い、「お昼を食べにラーメン屋に入ったら、そこにいる大人たちが揃ってマンガを読んでいる姿を見て衝撃を受けた」と来日時のエピソードを明かす。「人間は完全に大人にならない。それによって希望を持ち続けられると思っている」とマンガ、そしてファンタジーの役割についての考察を口した。
原作がマンガであるということは作曲の過程に違いがあるか、と記者から尋ねられたリーヴァイは、「はい」と回答。「音楽はここと、ここで作られます」と言いながら頭と胸を指差す。「細川さんの絵が多くのインスピレーションを与えてくれました。マンガを読みながら、僕の一部は作曲家、一部は子供になりました。目が大きいとか、絵が素晴らしいとか、さまざまな要素がファンタジーの源泉になって、それを元に作曲しています」と興奮気味に語る。
原作に登場するキャラクターについては「みんなそれぞれに、カリスマ性と個性がある。そして誰1人、純然たる悪はいない」と分析。「アイシスにしても、イズミルにしても、ネガティブだけではない」と1人1人を読み解き、「キャラクターを完全に理解しないと作曲はできない。それは『エリザベート』でも全く同じことで、キャラクターの内面そのものが理解できなければならない」と、創作に対する姿勢を見せた。
「1人が多くの役割を担うのは、あまり賛成できない場合もあるのですが……」と前置きしながら、脚本・作詞・演出を担当する
出演者たちについても「日本のアーティストと仕事をするのは楽しい。学ぶ気持ちを常に持っていて、より良くあろうとする気持ちが伝わってくる。それも、『自分が成功したい』という気持ちからではなく、お客様を愛してるから、努力する。そういう意味では自分の人生をお客様に預けている。本当に素晴らしい」と賛辞を贈り、主演の
最後に「私自身は作品の仕上がりに非常に楽観的です。とにかく劇場に足をお運びいただければ、人生のために持ち帰るべき感情をお渡しできるかと」と結び、会見は締めくくられた。ミュージカル「王家の紋章」は、8月5日から27日まで東京・帝国劇場にて上演される。
ミュージカル「王家の紋章」
2016年8月5日(金)~27日(土)
東京都 帝国劇場
原作:
脚本・作詞・演出:
作曲・編曲:
キャスト
メンフィス:
キャロル:
イズミル:
ライアン:伊礼彼方
ルカ:
ウナス:
ミタムン:愛加あゆ
ナフテラ:出雲綾
アイシス:
イムホテップ:
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何年もファンだったけどちゃんと写真見るの初めてだったわ!