原作は、イタリア人童話作家デビッド・カリの絵本。戦場の塹壕に取り残され、恐怖と疑心暗鬼にとりつかれる2人の兵士を、塚田と渡部が演じる。松尾とノゾエと言えば、松尾原作の絵本をノゾエが脚本・演出し評判となった、2015年上演の「気づかいルーシー」が記憶に新しいが、ノゾエも「松尾さんが手がけた作品をこうしてまた舞台化させていただけることに、思いが強まらないわけはありません」と意気込みを語っており、どのように作品が立ち上がるのか期待して待とう。チケットは4月29日に発売。
ノゾエ征爾コメント
「戦争」×「現代日本で生きる僕らの身体」から、改めて、人間の儚さ、愚かさ、おかしさ、そして何よりも愛おしさを抽出できたらと思っています。それは、僕らにとってものすごく大切なもので、何度気付いても、何度も忘れてしまうものです。
そうしてまた戦争がはじまっていくわけですが。
塚田さん、渡部さんの、その瑞々しい、現代の若者の身体と感性に、すごく期待が膨らんでいます。絵本原作の今作に、お二人の人間味を表出できたらと思っています。
翻訳の松尾スズキさんは、僕の師匠と言える方です。松尾スズキさんのゼミをきっかけに、本格的に演劇をはじめました。以降、何度となくお世話になり、昨年は松尾スズキさんの絵本を舞台化させていただきました。松尾さんが手がけた作品をこうしてまた舞台化させていただけることに、思いが強まらないわけはありません。しかもそれが、パルコ劇場最後の期間にです。加えて、初のパルコ劇場です。パルコ劇場、無謀です。これだけの歴史ある劇場さんが、これだけの無謀を冒しているのです。その褪せない開拓心に感銘を受けました。などと悠長なことは言わず、精一杯“演劇”と戯れたいと思っています。
塚田僚一コメント
初主演! 初二人芝居! 初めての事ばかりですけど素敵な作品をお届出来るように全力で頑張りマッスル!
渡部秀コメント
今回初めての2人芝居を経験させていただきます。今回舞台で触れる「戦争」は、僕らが漠然とイメージする「戦争」とは少し違っていて、個人対個人の小さな火種を描く作品になります。穴の中で疑心暗鬼、そんな極限状態で自分の中から出て来るナニカをみつけて舞台上で表現してみたいと思います。今から凄く楽しみです。
「ボクの穴、彼の穴。」
2016年5月21日(土)~28日(土)
東京都 PARCO劇場
原作:デビッド・カリ
イラスト:セルジュ・ブロック
訳:
翻案・脚本・演出:
出演:
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松尾スズキ翻訳「ボクの穴、彼の穴。」ノゾエ演出で舞台化!塚田僚一&渡部秀が出演 https://t.co/idlT37FQi2