可愛すぎる女方・中村米吉、30歳の誕生日を迎える

題字：中村米吉

皆様を“ザナルカンドにて”、お待ちしております！

今回はまず皆さんにやってみていただきたいことがあります。
これから表示される文章に従って、1字ずつ文字を思い起こしてください。

犬や猫の、頭ではない反対側の部分は？
鬼太郎のお父さんの名前の頭文字は？
人と別れるときに振ったり、親しい人とつないだりする体の一部に濁音をつけると？
いろはにほへ……続きましてくる文字は？
「宝」という漢字の冠はなに冠？

できましたか？
では並べた文字を口にしてみてください。

お、め、で、と、う……？

わー！ 皆さんありがとうございます！
おかげさまで3月8日に誕生日を迎え、30歳になりました！

回りくどいことするな？ 誕生月に免じてお許しください（笑）。

そんな30歳というキリのいい年齢を迎えた私は、「新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX」に出演させていただいております。

ゲームの歌舞伎化、360°劇場での歌舞伎という前代未聞ともいえる企画でヒロインのユウナという大役に挑む毎日です。

ゲームの世界を歌舞伎にするとあってか、楽屋にはこんな可愛らしいものどもが鎮座ましましています。

FFの世界ではお馴染みの、モーグリ、サボテンダー、チョコボ！
こちら、私のはとこ、（中村）萬太郎兄さんご本人と、（中村）梅枝・萬太郎ご兄弟の付人さんたちの私物なんです。
こちらは一般的に販売されているぬいぐるみですが、これよりもひと回りもふた回りも大きなモーグリのぬいぐるみが小道具として劇中で登場しています。
しかも、それを持っているのは梅枝兄さん。
なんだかご兄弟の周りはぬいぐるみまみれですね（笑）。
芝居に登場する小道具の方は兄さんの体型に合わせた完全オーダーメイド！
あれ千穐楽迎えたらもらえたりするのかしら……。

さらに、私が勤めるユウナさんのぬいぐるみはロビーでも販売中です。

なんでも、（中村）獅童兄さんのお子さん、こちらも私のはとこの小川陽喜くんがお母さんに買ってくれとせがんだと言うほどの可愛らしさです。
こんな可愛いぬいぐるみを売られちゃったら、その役をする方はたまりません（笑）。

そして、こちらは販売されてる物ではなく、ファンの方からちょうだいした米吉×ユウナのオリジナルイラストのグッズ！ ロッドの代わりに稲穂を持っています。

シールやポストカードもちょうだいしました。最近では自分で描いた物なんかを簡単にグッズ化できるみたいですね。
絵に自信のある方はお試しあれ！

え？
当のお芝居のユウナの写真はどこだ？
素顔の米吉は特にいらない？
ですって？
ごもっともなご意見です。

で、す、が！
それを生で劇場に観に来てほしいがためにこれを書いているんです！

皆様を“ザナルカンドにて”、お待ちしております！

プロフィール

中村米吉（ナカムラヨネキチ）

1993年、東京都生まれ。播磨屋。中村歌六の長男。2000年に中村米吉の名を襲名して初舞台。2011年から女方を志し、「鬼一法眼三略巻 菊畑」で皆鶴姫、「与話情浮名横櫛」でお富、「松浦の太鼓」でお縫、「仮名手本忠臣蔵 七段目」で遊女お軽、「絵本太功記」で初菊などを勤める。またアメリカ・ラスベガスで行われた歌舞伎興行では、2015年に「鯉つかみ」小桜姫役、2016年に新作歌舞伎「獅子王」白縫姫役で出演。2015年には「鳴神」の雲の絶間姫役の演技で十三夜会奨励賞、2021年には第42回松尾芸能賞で新人賞を受賞した。昨年7月に上演された「風の谷のナウシカ 上の巻 ―白き魔女の戦記―」、昨年12月と1月に上演された「オンディーヌ」では、それぞれタイトルロールを務めた。現在東京・IHIステージアラウンド東京で上演中の「新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX」では、ヒロイン・ユウナ役を勤めている。5月には明治座創業百五十周年記念「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」が控える。毎週水曜日にAuDeeプレミアムにて自身がパーソナリティを務める番組「中村米吉 悪魔の時間」を配信中。