アーティストたちはどのようなスタイルで日々の稽古に臨んでいるのか? ステージナタリーがお届けする稽古着コレクション「ケイコレ」では、本番を控えた舞台人たちがレアな稽古着姿を見せてくれるほか、座組のファッショニスタやいつかゲットしたい稽古アイテム、公演の見どころや意気込みなどを教えてくれる。
第44回に登場するのは、新国立劇場バレエ団のプリンシパル・
福岡が昨年出演予定だった新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」は、新型コロナウイルスの影響で公演延期に。1年越しの上演に向けて稽古に取り組む彼が、稽古着姿を披露してくれた。福岡の稽古着選びには、パートナーのダンサーへの気遣いや、身体のラインを美しく見せるためのこだわりが詰まっていて……。
Day1
クラス・レッスン(基礎練習)の前に撮影しました。
身体を冷やさないようにダウンベストと、大阪のバレエショップCHERIE(シェリ)からいただいたレッグウォーマーを愛用しています。
Day2
リハーサルの日の稽古着です。
タイツは谷桃子バレエ団に客演した際にプレゼントしていただいたもので、片側にポイントでラインが入っているのが気に入っています。
Day3
「白鳥の湖」のリハーサル中の1コマ。
チャコットのオフホワイトカラーのタイツを着用しています。
黒のタイツなどを着るダンサーも多いですが、僕はあえて膨張色を着て、自分で厳しく体形やラインを確認するようにしています。
稽古着におけるこだわりは?
やはりバレエダンサーなので、スタイルが良く見えるようなアイテム選びや着こなしにはこだわっています!
またパ・ド・ドゥでパートナーと密着しながら踊ることがあるので、トップスは肌触りの良いものを選んでいます。
「稽古着おしゃれだな!」と思う共演者は誰ですか?
清水祐三郎さんです! 色使いがおしゃれで、アイテムの合わせ方や着こなし方が上手。
彼は私服もおしゃれなのですが、自分にどういうものが似合うのかを良く理解しているのかなと思います。
いつか手にしたい憧れの稽古アイテムは?
mont-bellやMonclerのダウンベストはいつか買いたいと思っています。
夏でも空調が効いているので、身体を冷やさないようにダウンベストは1年中愛用しています。サッと羽織れますし、畳めてコンパクトに持ち運びができるのが良いですね。
新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」で特に注目してほしいのはどんなところ?
新制作ということで、やはりまずは衣装ですね。重厚感や長さのある衣装、そしてそれと調和した舞台装置がダンサーと舞台上でどんな化学反応を起こすのか、僕も今から楽しみです。
またドラマ性が際立つ演出というのも、ピーター・ライト版の特徴です。まるでセリフを話しているように感じていただけると思います。英国から来ていただいている指導者の方たちと自然な演技を目指してリハーサルを重ねているので、ぜひお客様には物語を楽しんでいただきたいです。
プロフィール
大阪府生まれ。Kバレエスタジオ出身。2003年、文化庁在外研修員としてチューリッヒ・ジュニアバレエ団に入団し、ソリストとして活躍。2005年にチューリッヒ・バレエ団にドゥミソリストとして入団し、2007年まで所属した。2009年、新国立劇場バレエ団にソリストとして入団。「ドン・キホーテ」「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「火の鳥」、バランシン「アポロ」、ビントレー「パゴダの王子」、ウィールドン「不思議の国のアリス」など、多数の作品で主役を務める。2012年にプリンシパルに昇格。多数のコンクールで入賞し、2011年に中川鋭之助賞、2013年に舞踊批評家協会新人賞、2018年に芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞した。
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