新型コロナウイルスの感染拡大により、外出自粛を余儀なくされ、劇場へ足を運ぶことが難しい状況が続いている。これを受けステージナタリーでは、新連載「うちがステージ!」を企画。この連載では、公演の再開を待つ間にも、劇場にいる気分が味わえるような提案を、毎回異なるテーマでお届けする。
「うちがステージ!」の第1回には、ヒップホップの手法を取り入れながら演劇作品を制作している
池浦さだ夢(男肉 du Soleil)
池浦さだ夢のオススメヒップホップ3選
・やべ~勢いですげー盛り上がる / 田我流 feat.stillichimiya
・ココロオドル / nobodyknows+
・熱帯夜 / RIP SLYME
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Stay homeでクサクサしちゃう夜もある。だからパーティーチューンを選ぶ。ただビートは踊れてもリリックが説教臭かったり、我が我がみたいなのも多い。クサクサしてるとき、それは嫌だ。そんな中、この3曲は本当にただただ盛り上がってエンジョイして楽しもうって感じの曲で、クサクサが吹っ飛びます。聴いて踊って発散しよう。ドタバタ動かなくても大丈夫だよ、心が踊ればダンスだから。
プロフィール
脚本家・演出家・振付家・ダンサー・俳優。関西を中心に活動するダンスカンパニー・男肉 du Soleilの団長。男肉 du Soleilは、マンガやアニメ、映画などのカルチャーから想を得た破天荒かつ壮大なストーリー、真冬でも汗だくの激しいダンスが魅力のユニットで、池浦は作・演出・振付のほか、ラップも担当している。
男肉 du Soleil 公式WEBサイト
男肉 du Soleil (@oniku_du_soleil) | Twitter
板橋駿谷(ロロ・さんぴん)
板橋駿谷のオススメヒップホップ3選
・サイン / 般若
・そんな中で / ZORN&般若
・My life / ZORN
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先の見えない不安や世の中に溜まってくるストレスに対してHIPHOPほどお似合いなものはない!
今回、恐れ多くも選ばせてもらったものはぶっ倒れそうなときに胸を叩いて自分を動かしてきた曲。
「サイン」
この底力!! 俺よ、俺をなめるな!
「そんな中で」
消えかける瞬間に跳ねる火花が導火線に着火! さぁ、ここからだろ!
「My life」
笑いたきゃ笑え。これが、誰も気にしない地道に歩いてきた俺だけの道だっ!
プロフィール
1984年福島県出身。俳優。ロロ、さんぴんに所属。俳優として活動する傍ら、ポチョムキン(餓鬼レンジャー)、BIKKE(TOKYO No.1 SOUL SET)、LUNAらとラップグループ・チョムー一族を結成し、2016年にタワーレコードからデビューした。2018年に上演されたKAAT神奈川芸術劇場プロデュース「オイディプスREXXX」で作詞・ラップ指導を担当し、第26回読売演劇大賞優秀スタッフ賞を受賞。2019年放送のNHK連続テレビ小説「なつぞら」で“番長”こと門倉努役を演じた。
ロロ | official WEB
SHUNYA ITABASHI
板橋駿谷 (@55baty) | Twitter
金山寿甲(東葛スポーツ)
金山寿甲のオススメヒップホップ3選
・Da Mystery of Chessboxin' / Wu-Tang Clan
・LOST DOPE / B.I.G.JOE
・紫煙 / 漢 a.k.a. GAMI
コメント
ウータン(Wu-Tang Clan)はメンバーが多く、ステージ上が盛り盛りになる3密グループですが、この曲のPVではチェス盤をセットにソーシャルディスタンスを保ち、ラップしていないメンバーはマスクを着用する“新しいHIPHOP様式”を提示しました。「LOST DOPE」は、麻薬の密輸でオーストラリアの刑務所に収監されたB.I.G.JOEが、日本の仲間に国際電話越しにラップをして完成させた究極のテレワーク曲。「紫煙」には、手を洗っても決して足は洗わない、MC漢のリアルHIPHOP観が表れています。
プロフィール
脚本家・演出家。演劇ユニット・東葛スポーツ主宰。東京スポーツ、テレビ東京、AMラジオ、立川談志、ビートたけしなど、自身が影響を受けたさまざまなプロップスをサンプラーに取り込み、ヒップホップの手法を用いてアウトプットしている。
東葛スポーツ
東葛スポーツ (@tokatsusports) | Twitter
杉原邦生(KUNIO)
杉原邦生のオススメヒップホップ3選
・Toosie Slide / Drake
・Have a nice day! / KREVA
・YJKT / 弥次郎兵衛(市川染五郎 / 現・松本幸四郎)&喜多八(市川猿之助)
コメント
「Toosie Slide」は、4月18日付けの全米シングルチャートで初登場1位を獲得したDrakeの新曲。緊急事態宣言中のトロントにあるDrake自身の豪邸で撮影されたというMVを見ながら、リリックに合わせて家で踊るのがサイコーに楽しい1曲。
「Have a nice day!」は、僕の音楽プレイヤーで再生回数が一番多かったヒップホップ。家のベランダから、海を散歩しながら、空を見上げて爆音で聴きたい1曲。今またリリックが染みる。
「YJKT」は2016年から4年連続、夏の歌舞伎座で大暴れした「東海道中膝栗毛」の弥次喜多(=YJKT)コンビによる愉快痛快な1曲。トラックは僕の演出作品でいくつも音楽を手がけているTaichi Master(現・Taichi Kaneko)、リリックは劇団ロロの俳優兼ラッパーの板橋駿谷。YouTubeのみでの配信だけど、字幕付きだから家で一緒にラップできて楽しい。
ついでに、シネマ歌舞伎「東海道中膝栗毛」のBlu-rayセットが5月13日(水)に発売になったので、こちらもぜひ。
プロフィール
1982年東京都生まれ、神奈川県茅ヶ崎市育ち。演出家・舞台美術家。KUNIO主宰。2018年、第36回京都府文化賞奨励賞を受賞。近年の主な演出作に、市川猿之助との共同演出作「スーパー歌舞伎II(セカンド)『新版 オグリ』」、演出・美術を手がけた「グリークス」「少女仮面」などがある。12月にKAAT神奈川芸術劇場プロデュース「新作」、2021年にPARCO劇場オープニングシリーズ「藪原検校」(猿之助出演)の公演を控える。
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杉原邦生 Kunio Sugihara (@kuniooooooooo) | Twitter
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