2020年10月に無観客で行われたラストライブをもって欅坂46としての活動を休止し、日本を代表するグループになるという強い思いのもと、国花である“櫻”を新たにグループ名に冠して活動をスタートさせた櫻坂46。今回のアニバーサリーライブは、シングル「Nobody's fault」でのデビューから5年を迎えたことを記念して行われた。5周年ライブの舞台はMUFGスタジアム。グループ史上最大規模となった本公演には、2日間で14万人のBuddies(櫻坂46ファンの呼称)が駆けつけ、グループの5周年を祝った。この記事では2日目の模様をレポートする。
7万人のBuddiesが集結
キャプテン松田里奈と、前日の公演で副キャプテンへの就任が発表された山﨑天による影アナに続き、オープニングムービーが流れ始めるとスタジアムはBuddiesによる盛大なコールに包まれた。最初にステージに1人現れた藤吉夏鈴は、満員の客席を見渡し、わずかに表情を和らげる。そこへサクラピンクの衣装に身を包んだメンバーが加わり、ライブは「The growing up train」で華々しく幕を開けた。5年間の成長を印象づけるパフォーマンスに早くも祝福ムードが広がる中、彼女たちはその空気を塗り替えるように「承認欲求」「自業自得」を立て続けに投下。グループの武器であるドープなビートに乗せた一糸乱れぬダンスでオーディエンスを沸かせた。各メンバーがそれぞれ意気込みを語る中、松田は「もしかしたら遠いと感じる人もいるかもしれないですけど、私たちは心の距離はゼロ距離だと思って、全力でお届けするので全力で楽しんでください」と呼びかける。続けて「櫻坂46のライブを観る覚悟はできますか? 国立、全員で楽しむぞー!」と叫んだ。
MCなし!ライブも、思いも、止まらない
冒頭の挨拶を終えた櫻坂46は「コンビナート」から「ドローン旋回中」へと続くメドレーでパフォーマンスを再開。「キスが苦い」「ドライフルーツ」では、メンバーが大人びた表情を見せるステージが展開された。すっかり日が落ちた会場のスクリーンに晴天の空が映し出されたのは、二期生曲「青空が見えるまで」。二期生たちは互いの顔を見合わせながら歌い、曲中には大園玲がグループへの思いを伝える場面も。その目には涙が浮かび、彼女は言葉に詰まりながらも、最後は充実感に満ちた表情を覗かせた。続く「桜月」では、Buddiesが照らすピンクのサイリウムの光によって、スタジアムは夜桜のような光景に包まれる。センターの守屋麗奈はその様子を愛おしそうな表情で見つめた。
三期生の小島凪紗が奏でるピアノの旋律から始まった三期生曲「マモリビト」では、昨年の加入から目覚ましい成長を見せる四期生が、美しく咲き誇る桜の映像をバックにパフォーマンスを披露。勝又春は「加入して1年の私たちは、歌声のみならず、悩みもがくその姿も声として届けてきました」と切り出し、四期生全員で支え合いながら歩んできた1年を振り返る。「先輩方にとっても、Buddiesの皆さんにとっても大切なこの曲に、私たちの思いを込めさせてください。この桜をもっと太く、長くしたい。それまで私たちは声を届けます!」と言葉を紡いだ。四期生は、グループの歴史を継承し未来へつないでいく覚悟を込め、この曲を7万人のファンの前で堂々と歌い上げた。会場が白い光で満たされた「光源」から一転、サイリウムの光も歓声も拍手も消え、最小限の照明の中で披露されたのは「静寂の暴力」。思わず息を呑む演出ののち、パフォーマンス後には大きな拍手が沸き起こった。
左目に刻まれた5年間の風景
グループ卒業を控える二期生の武元唯衣がコレオグラフを担当したダンストラックを挟んで「Addiction」へ。ドローンがスタジアム上空を彩る演出に会場が沸き上がる中、櫻坂46はキャリア初期の人気曲「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」を皮切りに、「何歳の頃に戻りたいのか?」「マンホールの蓋の上」「Unhappy birthday」「摩擦係数」とキラーチューンを連投し、会場のボルテージを一段と高めていく。そんな中、「五月雨よ」では山﨑がソロ歌唱を披露する場面も。ストリングスアレンジによって繊細な情感を増したサウンドで観客を魅了した。谷口愛季がセンターを務める「I will be」でライブはいよいよ佳境へ。最新シングルの選抜メンバーによるパフォーマンスに、途中からBACKSメンバーが合流する演出で届けた「BAN」、スリリングな構成の「Start over!」で会場の盛り上がりは最高潮に達した。ここまでMCを挟まずノンストップで展開されてきたこのライブ。スクリーンには森田の左目へとズームしていく映像が映し出され、櫻坂46として歩んできた5年間の日々が走馬灯のように流れる。その映像を経て、デビュー曲「Nobody's fault」へなだれ込み、ラストは森田が手で作った三角形の中から、左目で会場をじっと見据えた。
「再生」を選んでよかった
鳴り止まないアンコールの声に応えて再びステージに登場した櫻坂46は、各期の期別曲をつないで披露。花道で手を振りながらBuddiesとのコミュニケーションを楽しんだ。最後のMCパートでは、この日21歳の誕生日を迎えた谷口を全員で祝うなど、会場は温かな空気に包まれた。そんな中、森田は本編最後に披露された、自身がセンターを務める「Nobody's fault」に触れ、グループにとって始まりの曲であるこの楽曲を全員でパフォーマンスできたことへの喜びを語った。さらに森田は、この曲の振付で「破壊」を意味する右目と「再生」を意味する左目のどちらを表現するかという選択を迫られた当時を回顧。森田が選んだのは「再生」だったが、その選択が正しかったのか悩んだ時期もあったと率直な思いを明かす。続けて「今日この景色を左目で見たときに、初めて『再生』を選んでよかったなって思いました」と涙ながらに語り、その言葉にメンバーたちは口々に感謝の思いを伝えた。今回が初めてのアニバーサリーライブ参加となった四期生からは、浅井恋乃未が「四期生も櫻坂46が前に進み続けるための力になれるように、そしてBuddiesの皆さんにもたくさんの力を届けられるようにがんばりたいです」と力強く意気込んだ。
「この国立競技場に満開の桜を咲かせませんか?」という松田の呼びかけで最後に披露されたのは「櫻坂の詩」。曲中、松田は歩みを止めることなく進んできた一方で、その歩みが正しいのか自信を持てなかった過去を振り返り、そんなときもファンの存在に救われてきたと深い感謝を伝えた。そして「櫻坂46は夢を1つに絞れません。私は欲張りにいきたいと思っています」と笑顔を見せ、「不安になるときもあるけど、Buddiesの笑顔のためならどんな壁にも立ち向かっていきたいと思っています。メンバーの夢とBuddiesの夢を叶えられるようになりたいです。そして、Buddiesに櫻坂46に出会えてよかったと思ってもらいたいです」と言葉に力を込める。さらに「櫻坂46を応援していることを誇りに思ってもらえるように、絶対に皆さんのことを幸せにします。6年目の櫻坂46をよろしくお願いします!」と呼びかけると、スタジアム全体に広がった桜色のサイリウムが優しく揺れた。
約2時間半に及んだライブの余韻が冷めやらぬ中、会場のスクリーンでは15thシングルの発売やアリーナツアー、6周年記念ライブ、初のアジアツアーなどの情報が一挙に発表され、Buddiesをさらなる興奮に包み込んだ。
セットリスト
櫻坂46「5th YEAR ANNIVERSARY LIVE」2026年4月12日 MUFGスタジアム(国立競技場)
01. The growing up train
02. 承認欲求
03. 自業自得
04. コンビナート~ドローン旋回中
05. キスが苦い
06. ドライフルーツ
07. 青空が見えるまで
08. 桜月
09. マモリビト
10. 光源
11. 静寂の暴力
12. Addiction
13. なぜ 恋をして来なかったんだろう?
14. 何歳の頃に戻りたいのか?
15. マンホールの蓋の上
16. 五月雨よ
17. Unhappy birthday構文
18. 摩擦係数
19. I will be
20. BAN
21. Start over!
22. Nobody's fault
<アンコール>
23. Alter ego~夏の近道~それが愛なのね
24. 櫻坂の詩
公演情報
SAKURAZAKA46 ARENA TOUR 2026
2026年7月23日(木)静岡県 エコパアリーナ
2026年7月24日(金)静岡県 エコパアリーナ
2026年7月28日(火)兵庫県 ワールド記念ホール
2026年7月29日(水)兵庫県 ワールド記念ホール
2026年8月8日(土)広島県 広島グリーンアリーナ
2026年8月9日(日)広島県 広島グリーンアリーナ
2026年8月15日(土)千葉県 LaLa arena TOKYO-BAY
2026年8月16日(日)千葉県 LaLa arena TOKYO-BAY
2026年8月22日(土)宮城県 セキスイハイムスーパーアリーナ
2026年8月23日(日)宮城県 セキスイハイムスーパーアリーナ
2026年8月29日(土)香川県 あなぶきアリーナ香川
2026年8月30日(日)香川県 あなぶきアリーナ香川
6th YEAR ANNIVERSARY LIVE
2026年11月14日(土)千葉県 ZOZOマリンスタジアム
2026年11月15日(日)千葉県 ZOZOマリンスタジアム
SAKURAZAKA46 ASIA TOUR 2027
2027年開催(詳細は後日発表)
キムラ / Kimura @kimu_ra10
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