ExWHYZ、激動＆充実の2025年を締めくくるワンマンで晴れやかな“歌い納め”

ExWHYZのワンマンライブ「ExWHYZ Special Live 'I' -3rd Anniversary Final & Year End Party-」が、12月27日に東京・Kanadevia Hallで行われた。

ExWHYZとしての活動がスタートしてから3年を超えた今年、mayuの一時的な活動休止はあったものの、2作のシングルリリース、3周年特別公演や2度の全国ツアーの開催など精力的な活動を展開してきた彼女たち。グループのラストイヤーを翌年に控える中、充実の1年を締めくくる大々的なパーティとして行われた本公演には、熱心なマスター（ExWHYZファンの呼称）が多数駆けつけ、年の瀬の水道橋を季節外れの熱気で満たした。

変幻と緩急が自在なライブ展開

The Chemical Brothersやフレッド・アゲインなどの客入れBGMが控えめに響き渡る中、開演を控えるステージ上にはドラムセットとベースアンプ、ギターアンプがひっそりと佇み、バンドセットライブならではの独特の期待感をもの言わず募らせる。やがて定刻を回り、BGMがカニエ・ウェスト「Runaway feat. Pusha T」に切り替わると、舞台上にはまずRyo 'Lefty' Miyata（B）、TETSUYUKI（Dr）、Haruka（G）の3人がお目見え。フロアからの野太い歓声に笑顔で応えながら位置についた3人は、ラウドなディストーションサウンドでジャムセッションを開始した。

するとそこへ、真っ黒なモード系コスチュームを身にまとったyu-ki、mayu、maho、mikinaが姿を現す。4人は迷いのない足取りでつかつかと舞台上へ歩み出たかと思うと、ヘビーにグルーヴするバンドを背にして横一列に仁王立ち。客席からは待ってましたとばかりに怒号のような歓声が届けられ、マスターたちの手首に装着されたLEDライトバンドが一斉に発光を開始した。ふいにバンドのセッションが途切れると、間髪をいれずにインダストリアルなデジタルビートが空気中に放出され、スリリングなハウスポップ「DON'T CRY」のパフォーマンスが問答無用でスタート。攻撃的な重低音ビートと能天気な歌世界が交錯するハイブリッドなダンスナンバーで、ExWHYZとマスターたちの“忘年会”は勢いよく幕を開けた。

そして開放的なポップチューン「FIRST STEP」、キュートなエレポップ「Darling」、ファンキーなR&Bナンバー「Walk this way」、強烈なトラップビートが炸裂する「ANSWER」と、変幻と緩急のいずれもが自在なセットリストでほぼノンストップのライブを畳みかけていく彼女たち。エネルギッシュに突き刺すyu-kiのハイトーンボイス、透明感と芯の強さが混在するmayuのクリアボイス、静と動が去来するmahoのスウィートボイス、まっすぐに響くmikinaのイノセントボイス、さらに4人の統率の取れたストイックなパフォーマンスが混然となり、オーディエンスを熱狂させ、あるいは感涙させ、そして圧倒した。

DONGROSSOがサプライズ登場でお祭り騒ぎ

その後も1曲ごとにがらりと、もしくはシームレスにムードを変質させながらライブは進行。歌声を丁寧に届けることに特化したパワーバラード「As you wish」や、ソロダンスバトルを組み込んだ「SHOWTIME」、“出会いの輪が生んだ曲”と前置きして披露された「present」などを通じて、4人は有無を言わさずにExWHYZの支配領域へとマスターを引き込んでいく。その一方で、mayuが作詞を手がけた「リグレット」の披露前には楽曲に込められた思いが本人の口から切々と語られ、じっと聞き入る客席が水を打ったように静まる光景も広がった。

ラストナンバー「Obsession」がKanadevia Hallを揺るがすほどにオーディエンスを飛び跳ねさせたのち、アンコールではバンドメンバー抜きで「DON'T CRY」が再パフォーマンスされる。曲中では本楽曲のプロデュースを担ったDONGROSSOの大沢伸一、森、チョモがサプライズ登場し、さらにはNAI NAI Friendsと称するダンサー隊も加わってのお祭り騒ぎが勃発した。

そんなゲスト陣が台風のように過ぎ去ったあとには、それと入れ替わる形でバンドメンバー3名が再登場。改めて持ち場につくと、mikinaによる「歌い納めしたくないですか？」の問いかけを契機に、会場中がシンガロングでひとつになる「STAY WITH Me」へ。ピースフルに大団円を迎えたのち、先のツアーで開催中止となった埼玉および3人体制で臨んだ長野と石川を改めて巡るツアー「ExWHYZ REVENGE TOUR 'Wide Open Again'」の開催と、EMPiRE時代を含めても初となる東京・LIQUIDROOMでのワンマン公演「ExWHYZ LIVE 'GIVE YOU MY WORD'」の開催を発表。会場を歓喜の大歓声と笑顔で埋め尽くし、激動の2025年に晴れやかな終止符を打った。

セットリスト

「ExWHYZ Special Live 'I' -3rd Anniversary Final & Year End Party-」2025年12月27日Kanadevia Hall

00. Jam Session
01. DON’T CRY
02. FIRST STEP
03. Darling
04. Walk this way
05. ANSWER
06. There’s no limits
07. goodbye
08. As you wish
09. SHOWTIME
10. present（ExWHYZ Ver.）
11. ドラマ
12. NOT SORRY
13. Unknown Sense
14. iD
15. Our Song
16. リグレット
17. Obsession
＜アンコール＞
18. DON’T CRY w/ DONGROSSO & NAI NAI Friends
19. STAY WITH Me（Intro long ver.）

今後の公演情報

ExWHYZ REVENGE TOUR 'Wide Open Again'

2026年3月1日（日）埼玉県 HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
2026年3月8日（日）長野県 NAGANO CLUB JUNK BOX
2026年3月21日（土）石川県 REDSUN

ExWHYZ LIVE 'GIVE YOU MY WORD'

2026年4月1日（水）東京都 LIQUIDROOM