デビュー20周年を迎えた昨年はアリーナツアーとドームツアーを開催し、今年1月にアニバーサリーイヤーを締めくくったSUPER EIGHT。デビュー21周年を迎えて行われた初の武道館ライブには各日1万4000人、合計4万2000人のeighter(SUPER EIGHTファンの呼称)が集まり、“バンドの聖地”に立つ5人の晴れ舞台を見届けた。この記事では昨日28日の最終日の模様をレポートする。
360°を客席が取り囲むセンターステージで見せた矜持
武道館のアリーナに設置されたのは360°の客席から見渡せるセンターステージ。SUPER EIGHTがセンターステージ方式でのライブを行うのは2016年から2017年に行われたツアー「関ジャニ's エイターテインメント」以来だ。果たしてどんなライブが繰り広げられるのか1万4000人のeighterが固唾をのんで待ち受ける中、開演時刻を迎えて暗転した武道館のスクリーンにはこれまでのSUPER EIGHTのライブの軌跡を追った映像が流れる。そして武道館北側の入口扉が開き、横山裕、村上信五、丸山隆平、安田章大、大倉忠義がレッドカーペットを歩いてステージへと上がった。
5人がステージを何周もしてeighterを煽ったのち、横山の「21歳になりました。俺たちの青春はここからだぞ!」という言葉に続いて始まった1曲目は「あおっぱな」。バンドスタイルならではのダイナミックなアレンジ、アウトロで追加されたシンガロングにeighterたちは高揚し、武道館は早くもすさまじい熱気に包まれる。さらに安田と大倉が制作した懐かしのナンバー「『って!!!!!!!』」、ライブではおなじみの「ナントカナルサ」「ズッコケ男道」といった楽曲が疾走感たっぷりのアンサンブルで届けられた。
“U字の水槽”大合唱にメンバー驚愕「怖っ!」
SUPER EIGHTらしい朗らかさ「ワッハッハー」は柔らかなアコースティックアレンジでパフォーマンス。キャリアを積んだ5人ならではの説得力に満ちた歌声が武道館を満たすが、曲終わりで丸山が披露したお決まりの笑い声をきっかけに5人のトークは意外な方向へ転がり始める。丸山がこれまでに放ったキラーフレーズをeighterはどこまで覚えているかという話題から、かつてのレギュラー番組「関パニ」で丸山が歌い今でも不定期にSNSのトレンドに入る呪いの絵描き歌“丸みを帯びたU字の水槽”に話が及び、武道館中のeighterがレクチャーなしで大合唱する流れに。メンバーたちはeighterの団結力に「怖っ!(笑)」「古参やね……(笑)」と大ウケした。
「ワッハッハー」と同じくアコースティックアレンジで披露された「I to U」では美しいコーラスワークが繰り広げられ、eighterを再び感動へ導く。続く「ローリング・コースター」ではセンターステージのリフターが“ローリング”し、メンバーが360°のeighterとアイコンタクトを交わす。温かみのある楽曲が続いたパートから雰囲気が一転したのは「象」。安田の発案で急遽セットリストに加えられたというこの曲で、場内の熱気は再び上昇していった。
大人の色香で魅せるパートも
360°を客席が取り囲む形式ということもあり、メンバーとeighterの距離感が近いのも今回のライブの特徴。先程までの“U字の水槽”の流れと同じく、中盤のMCでも和やかなやり取りが繰り広げられる。このMCに続き、スタイリッシュなブルーのスーツに着替えた5人が披露する楽曲は岡村靖幸提供の「ハリケーンベイベ」だが、その振付を巡って丸山と横山がカオスなノリツッコミを果てしなく展開。傍らで村上、安田、大倉はステージ端ギリギリから転げ落ちそうなほど大爆笑し、大倉は思わず「……松竹座から変わらんわ(笑)」とこぼした。
気を取り直した5人が「ハリケーンベイベ」をクールにパフォーマンスしたあとは「Street Blues」のイントロで客席から悲鳴が上がる。スツールに腰掛けた5人は直前の雰囲気から一変し、大人の色香に満ちたボーカルを届けた。「この年代になったからこそ届けられました」と自信にあふれた笑顔を見せた安田は、次なる曲を「ここで歌うことに意味があるんじゃないかと思って選びました。日本武道館と言えば!」と紹介。ここで5人が演奏した曲は、武道館で多数の公演を行ってきたTOKIOのデビュー曲「LOVE YOU ONLY」。はつらつとしたパフォーマンスで1万4000人のコールを巻き起こした。
万感の思いを込めて5人が歌った「オニギシ」
「言ったじゃないか」「“超”勝手に仕上がれ」といったバンドスタイルの定番曲を演奏したあと、5人はハンドマイクを握って横1列に並んだ。ここで披露される曲は、横山が自身の母への思いを綴った「オニギシ」。横山は母が亡くなってから今年で15年になること、それ以来一度もグループで「オニギシ」を歌っていないこと、自身がチャリティーランナーを務めた今年の「24時間テレビ」でメンバーがこの曲を歌ってくれたことを振り返り「いつか一緒に歌いたいと思って、今回この時間を作ってもらいました」と言葉を添えた。「オニギシ」を歌う5人の映像にはそれぞれの幼少期の写真が重ねられ、感動的な光景を展開する。そんな感傷を振り払うように、横山は「オニギシ食べたらお酒も飲みたくなってきたよな?」と笑顔で叫び、本編ラストナンバー「乾杯!!節」の盛り上がりへとつなげた。
アンコールで「T.W.L」「友よ」を5人が熱唱したあともeighterのダブルアンコールを求める声は鳴り止まず、再びステージに戻ったメンバーは本当に最後の曲として「無限大」を披露。eighterと思いをつなぎ、充実した表情でステージを降りていった。
このライブの模様はFAMILY CLUB onlineにて12月10日18:00から12月19日23:59まで見逃し配信が行われる。視聴チケットは12月19日22:00まで販売中。
セットリスト
SUPER EIGHT「超八 in 日本武道館」2025年11月28日 日本武道館
01. あおっぱな
02. 『って!!!!!!!』
03 ナントカナルサ
04 ズッコケ男道
05 ワッハッハー
06 I to U
07 ローリング・コースター
08 象
09 音楽が聴こえている
10 ハリケーンベイベ
11 Street Blues
12 LOVE YOU ONLY(オリジナル:TOKIO)
13 未完成
14 言ったじゃないか
15 ハライッパイ
16 “超”勝手に仕上がれ
17 オニギシ
18 乾杯!!節
<アンコール>
19. T.W.L
20. 友よ
<ダブルアンコール>
21. 無限大
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