桑田佳祐フォークフェスで竹内まりや、桜井和寿、吉井和哉、あいみょん、原由子が一夜限りコラボ

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桑田佳祐サザンオールスターズ)発案によるライブイベント「九段下フォーク・フェスティバル'25」が、昨日10月12日に東京・日本武道館で開催された。

「九段下フォーク・フェスティバル'25」の様子。(撮影:西槇太一)

「九段下フォーク・フェスティバル'25」の様子。(撮影:西槇太一)

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「九段下フォーク・フェスティバル'25」は、TOKYO FMをはじめとするJFN全国38局ネットで放送されている「桑田佳祐のやさしい夜遊び」が2025年に放送30周年を迎えたこと、加えてTOKYO FMが今年4月に開局55周年を迎えたことを記念したイベント。桑田とオープニングアクト以外の出演者が明かされぬまま公演当日を迎えたが、いざその幕が開けると、豪華アーティストたちが次々と登場し、9000人が詰めかけた会場は大きな盛り上がりを見せた。

シークレットゲストが続々登場! 気になるその1人目は

開演時刻になり、まずはオープニングアクトを務めるシンガーソングライター田内洵也が登場。田内は東京都内近郊のバーを拠点に活動する流しのシンガーソングライターで、桑田が通うバーで桑田と出会ったことをきっかけに交流がスタートし、本イベントの前座を任せられることとなった。彼はギター1本で自身の楽曲「深川のアッコちゃん」を歌い上げ、観客を魅了した。

前座の終了後、司会であるTOKYO FMパーソナリティの住吉美紀がナレーションで開演を宣言し、満を持して桑田がステージに登場。吉田拓郎の「今日までそして明日から」を届けると、続く「明日へのマーチ」ではサポートメンバーとともに幸福感あふれる演奏を響かせた。このイベントが“フォーク”をテーマにしたイベントであることから、桑田が観客に向けて意味ありげに「君は今日、ロックを聴かないんですよ」と突然切り出し、演奏が始まるとステージに姿を現したのはあいみょん。シークレットゲストの1人目として登場した彼女は自身の代表曲である「君はロックを聴かない」を桑田によるギター&コーラスをバックに歌い上げた。幼少の頃から父親が好きで聴いていたという浜田省吾の「悲しみは雪のように」のカバーを挟み、あいみょんは桑田からのリクエストで自身の楽曲「偽者」を披露。その後はベッツイ&クリスの「白い色は恋人の色」を桑田とデュエットし、オーディエンスを喜ばせた。

左からあいみょん、桑田佳祐。(撮影:西槇太一)

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19年ぶりの「奇跡の地球(ほし)」

一気に高まった会場の熱気をクールダウンするように、サザンオールスターズの「SEA SIDE WOMAN BLUES」を桑田がゆったりと歌い上げると、次のシークレットゲストが呼び込まる。フォークデュオBUZZが1972年に発表した楽曲「ケンとメリー~愛と風のように~」のイントロに乗せて登場したのは桜井和寿(Mr.Children)だ。桑田との共演は2006年のライブイベント「サザンオールスターズ THE 夢人島 Fes.2006WOW!! 紅白! エンタのフレンドパーク Hey Hey ステーション …に泊まろう!」以来19年ぶりとなる桜井は、Mr.Childrenの「HANABI」、サザンの中で大好きな曲だという「慕情」を桑田とデュエットした。その流れで、1995年に桑田佳祐&Mr.Children名義で発表された「奇跡の地球(ほし)」へ。19年ぶりの披露に会場は大歓声に包まれた。

左から桜井和寿、桑田佳祐。(撮影:西槇太一)

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“フォーク女子”の手腕が光るアコギセッション

このイベントが桑田とバンドだけで歌うパートと、シークレットゲストと共に歌うパートが交差する構成であることが見えてきた中、桑田が敬愛して止まない同郷の大先輩・加山雄三の「夜空の星」のカバーが披露されると、続けて桑田の公私の“戦友”である原由子(サザンオールスターズ)が3組目のシークレットゲストとしてステージに登場した。普段はピアノを担当している原坊だが、元はと言えば学生時代にエリック・クラプトンに憧れてギターを始め、フォークデュオを組んでいたほどのフォーク女子。この日はアコースティックギターを肩に下げ、桑田とともに自身のソロ曲「いちょう並木のセレナーデ」「花咲く旅路」、そしてボブ・ディランの名曲「風に吹かれて」を桑田による日本語詞バージョンのアレンジで歌い上げた。

左から原由子、桑田佳祐。(撮影:西槇太一)

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桑田佳祐と吉井和哉が互いのソロ曲をリクエスト

原坊がステージを後にすると、桑田が美輪明宏の「ヨイトマケの唄」を歌い始める。会場が感動に包まれ温かいムードになる中、一転ロックな演奏へと変わり、THE YELLOW MONKEY「太陽が燃えている」のイントロに乗せて登場したのは吉井和哉。桑田と吉井の共演は、サザンにとって最後の夏フェス出演となった昨年の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA」以来1年ぶり。吉井は桑田のソロ曲「東京」を、桑田は吉井のソロ曲「みらいのうた」をリクエストという形でそれぞれ熱唱した。

左から吉井和哉、桑田佳祐。(撮影:西槇太一)

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昭和の雰囲気が漂うSEが流れる中、桜井が再びステージに登場。ザ・フォーク・クルセダーズの「悲しくてやりきれない」を桑田とともに歌い上げる。そこに吉井も加わり、3人で北山修と加藤和彦による名曲「あの素晴しい愛をもう一度」を披露。さらに、あいみょんと桑田による「なごり雪」のカバーも続き、会場を温かな空気で包み込んだ。
「九段下フォーク・フェスティバル'25」の様子。(撮影:西槇太一)

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最後のシークレットゲストはあのレジェンド

そして最後のシークレットゲストとして竹内まりやが登場すると、会場のボルテージは最高潮に。竹内は自身の楽曲「元気を出して」を歌唱したのち、The Beatlesの「Two Of Us」を桑田とデュエット。さらにはサザンオールスターズの「涙のキッス」を竹内がボーカルをとる形で届けた。最後は原坊を呼び込み、2014年発表の「静かな伝説(レジェンド)」を披露。桑田と原坊がコーラスとしてレコーディングで参加したこの曲を、楽曲が生まれて以来初めて3人で歌唱し、ライブを締めくくった。

左から原由子、竹内まりや、桑田佳祐。(撮影:西槇太一)

左から原由子、竹内まりや、桑田佳祐。(撮影:西槇太一) [拡大]



鳴り止まない拍手に応えて行われたアンコールでは、桑田、あいみょん、桜井、竹内、原坊、吉井が再び登場。「軽音楽サークルでは必ずシングアウトを一緒にする通例になってます。シングアウト!」という掛け声とともに、The Mamas & the Papasの「California Dreamin'」を全員で熱唱した。続く「今日の日はさようなら」では観客も加わり、会場全体で大合唱。ゲスト5人が舞台を去ったあと、桑田はソロナンバー「祭りのあと」を披露し、全29曲、約3時間に及んだイベントに幕を下ろした。

なお本公演の模様の一部は特別番組「FM FESTIVEL 2025 桑田佳祐スペシャル企画!! 九段下フォーク・フェスティバル’25」として11月3日16:00よりTOKYO FMをはじめとするJFN全国38局ネットでオンエアされる。

「FM FESTIVEL 2025 桑田佳祐スペシャル企画!! 九段下フォーク・フェスティバル’25」の番組情報

TOKYO FM / JFN全国38局 2025年11月3日(月・祝)16:00~19:00

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さくら @skr29_

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