THE NOVEMBERSのワンマンツアー「To Two()melt into holy」が、11月26日に東京・SHIBUYA-AXでファイナルを迎えた。
エリック・サティの「ジムノペディ」がスピーカーから流れ、ステージの背景にメリーゴーラウンドと思しきモノクロの映像が投影される中でメンバーが次々と現れる。そして最新アルバム「To (melt into)」の1曲目「永遠の複製」を演奏し始めた。続けて「瓦礫の上で」「はじまりの教会」とアルバムの曲順どおりに披露し、新作の世界観をオーディエンスに印象付けていく。
3曲を休みなく届けたところで小林祐介(Vo, G)が「どうもありがとう」とファンに感謝する。そして、最新シングル「(Two) into holy」から「小声は此岸に響いて」を、1stアルバム「picnic」から「アマレット」を演奏した。ここまでは息を飲んでステージを見つめていた観客たちだったが、ライブの人気曲「こわれる」が轟音で奏でられると大きな歓声でメンバーのパフォーマンスを讃えた。
「ニールの灰に」で再び独特のメランコリックな世界に誘ったあと、小林が口を開き「えっと、THE NOVEMBERSです。最後まで楽しんでいってください」と挨拶。割れたシンセサイザーの音色が響く「夢のあと」、ケンゴマツモト(G)がイマジネーション豊かなソロを披露した「sea's sweep」を届け、幻想的な空気をより強めていった。
ライブが折り返し地点に入った頃、小林が「実は3年前にこのステージに上がったことがあって」とSHIBUYA-AXに初めて立ったときの心境を吐露。「あのときはCDがまだ全国流通していなかったので、いろんな人の応援があって立てたんですけど。Syrup16gの前座で。でも正直ワンマンでいつかここに立つと思ってました。根拠のない自信があったんですけど、立ってみると自分たちの力だけじゃなかったんだなって。何が言いたかったかっていうと、今日は来てくれてありがとう。楽しんで帰ってください」と彼らしい言葉でファンに感謝を伝えた。
小林の絶叫が響き、それに呼応するようにファンの歓声が沸いた「dnim」、4人が奏でる音色がカオティックな空気を生んだ「彼岸で散る青」と個性的なナンバーが続いた後半。本編のラストとして演奏されたのは、最新アルバムの最後を飾る「holy」だった。この曲では「嫌いな言葉を繰り返して聞く」といいフレーズをその場でサンプリングするなど、ライブならではの趣向を凝らしたパフォーマンスが観客を魅了した。
張りつめた空気が漂っていた本編に比べ、アンコールは物販紹介などを挟んだアットホームな雰囲気に。「melt」に続いたアンコール2曲目では、戸高賢史(G /
2011年11月26日(土)東京都 SHIBUYA-AX「To Two()melt into holy」セットリスト
01. 永遠の複製
02. 瓦礫の上で
03. はじまりの教会
04. 小声は此岸に響いて
05. アマレット
06. こわれる
07. ニールの灰に
08. 夢のあと
09. pilica
10. sea's sweep
11. 終わらない境界
12. 日々の剥製
13. dysphoria
14. dnim
15. 彼岸で散る青
16. holy
<アンコール>
17. melt
18. 再生の朝
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