SPYAIR、雨上がりの日比谷野音に届けた原点回帰の思い「あの日から付いてきてくれてありがとう」

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SPYAIRが本日9月29日に東京・日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)にて単独ライブ「Just Like This 2024」を開催した。

SPYAIR「Just Like This 2024」の様子。(撮影:鳥居洋介)

SPYAIR「Just Like This 2024」の様子。(撮影:鳥居洋介)

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“JUST LIKE THIS”はストリートライブでキャリアを積んできたSPYAIRが、バンドの真骨頂とも言える野外単独ライブに冠してきたタイトル。メジャーデビュー後初の単独野外ライブは今回と同じ日比谷野音にて行われた。その後は山梨・富士急ハイランド・コニファーフォレストに会場を移し、13年にわたって開催。今回は原点の地である日比谷野音にカムバックして行われた。

雨雲を吹き飛ばす大合唱

YOSUKE(Vo)(撮影:鳥居洋介)

YOSUKE(Vo)(撮影:鳥居洋介)[拡大]

YOSUKE(Vo)、UZ(G)、MOMIKEN(B)、KENTA(Dr)とサポートメンバーのtasuku(G)がステージに姿を現すと、満員の客席から大歓声と拍手が起こる。ゆっくりと会場を見渡した彼らが最初に披露した曲は、今年の「Just Like This」のテーマソングである新曲「FEEL SO GOOD」。もちろん初披露の楽曲にもかかわらず、オーディエンスは笑顔で大合唱を繰り広げる。「ジャパニケーション」でその歌声がさらに高まり、ヘドバンが波打ったあと、YOSUKEは「ようこそ、SPYAIRのライブへ!」と日比谷の空にその名前を高々と轟かせた。

UZ(G)(撮影:鳥居洋介)

UZ(G)(撮影:鳥居洋介)[拡大]

この日の日比谷は午後から小雨に見舞われたものの、開演時刻にはなんとか雨が上がっていた。YOSUKEは空を見上げ「俺らが外に出ると止むんだよ」と自信を覗かせる。「でもさっき雨雲レーダーを見たら、まだちょっと降りそうなんだよね。だからみんなの力で、皆さんの大きい声で雲をどっかにやっちゃおうよ」とオーディエンスに呼びかけた。そんな言葉に応え、続く「Rock'n Roll」ではMOMIKENとKENTAが鳴らす重低音に乗せて、YOSUKEと観客たちがパワフルな歌声を交わし合う。会場がハートフルな空気に満たされた「WENDY ~It's You~」のあと、再び雨が降り始めた会場に届けられたのは「感情ディスコード」。雨雲を吹き飛ばすように、UZのエモーショナルなギターソロが響き渡った。

雨上がりにぴったりのナンバーを連投

ちょうど雨が降り止んだ頃、YOSUKEは2011年にこの野音で行われた「Just Like This」に触れ「皆さんのおかげでSPYAIRという音楽をまだやらせていただいています」と長年バンドを支えてきたファンに感謝を述べる。そして「雨も上がってきたタイミングに合う曲をやりたいなと思います」と言葉をつなげた。ここで「雨上がりに咲く花」のイントロが始まるとオーディエンスからはすさまじいどよめきの声が。青くゆらめく照明をバックに、メンバーたちは切なくも力強いアンサンブルを届けた。

「Stay together」をアコースティックアレンジで披露するSPYAIR。(撮影:鳥居洋介)

「Stay together」をアコースティックアレンジで披露するSPYAIR。(撮影:鳥居洋介)[拡大]

日没時刻を迎え夕闇が迫る中で演奏された「BEAUTIFUL DAYS」のあとは虫の声がステージと客席を包み込み、観客に秋の訪れを感じさせるひとときに。その後のMCでKENTAは先ほどの降雨を「さっきの雨は演出なので『雨上がりに咲く花』では止むだろうな、と思ってました。けっこうお金かかったんですよ(笑)」と冗談交じりに振り返り、MOMIKENは「雨が上がらなかったら『雨上がり』なのに上がってねえじゃん、ってなるだろうなと思いながら手前の曲を弾いてました(笑)」と赤裸々な心境を明かした。

「今日はSPYAIRが大好きな皆さんが集まってるわけですから、何が来ても歌えるよね?」というYOSUKEの言葉のあと、アコースティックアレンジで届けられたのは「Stay together」。ライブで演奏されること自体がひさびさのこの曲にオーディエンスは驚きつつ、「雨上がりに 見えた虹のように 歩いた日々 すべてにありがとう」という、YOSUKEが歌うこの日にぴったりの歌詞にじっくりと聴き入った。

俺たちはバンドマンだな、ロックバンドだな

MOMIKEN(B)(撮影:鳥居洋介)

MOMIKEN(B)(撮影:鳥居洋介)[拡大]

「OVER」で幕を開けたライブ後半戦では、こちらもライブではひさびさの「STRONG」を披露。さらに昨年の「JUST LIKE THIS 2013」のテーマソングでYOSUKEの加入後初めてリリースされた楽曲「RE-BIRTH」、そして「現状ディストラクション」「JUST ONE LIFE」などキラーチューンを連投。YOSUKEの「野音いいね! もっと解放してくれ!」という煽り、そして「RAGE OF DUST」でUZ、MOMIKEN、KENTAが繰り広げた華麗なソロ合戦で、オーディエンスのテンションはますますヒートアップしていった。

左からYOSUKE(Vo)、KENTA(Dr)。(撮影:鳥居洋介)

左からYOSUKE(Vo)、KENTA(Dr)。(撮影:鳥居洋介)[拡大]

最後のMCでYOSUKEは「今年も『Just Like This』がやれたし、こんな最高な時間がみんなと作れました。去年のあの日からSPYAIRについてきてくれて感謝しています。歌うことが怖くなったり楽しくなくなったりするときもあったけど、今、というか今日、めっちゃ楽しいです!」とこの1年間の道のりを回顧する。そして「改めて俺たちはバンドマンだな、ロックバンドだなと思いました。みんなとスタッフのおかげです。そして日本のカルチャー、ジャパニーズアニメにも大きな拍手を」と、彼らを支えたすべてに感謝を述べた。

ここで披露されたのは、SPYAIRの今年の躍進のきっかけとなった大ヒット曲「オレンジ」。メンバーたちの万感の思いを込めたパフォーマンスに、観客は感動の眼差しを向けながら聴き入った。本編ラストの楽曲は、単独野外ライブでしか披露されない楽曲「JUST LIKE THIS」。4人は満員の客席を見渡しつつ、心のこもった音を届けた。

ニューシングル初披露、そして来年へ

アンコールでは10月19日から読売テレビ・日本テレビ系で放送されるアニメ「青のミブロ」のオープニングテーマであるニューシングル「青」を初披露。新選組を舞台とした青春譚というアニメの世界観にぴったりの、切なさと前向きさを内包したロックチューンを高らかに鳴らした。

SPYAIR「Just Like This 2024」の様子。(撮影:鳥居洋介)

SPYAIR「Just Like This 2024」の様子。(撮影:鳥居洋介)[拡大]

最後にYOSUKEは「やれたよ『Just Like This 2024』! 2025年もやりたいよね?」と笑顔で客席に呼びかける。そして「一歩一歩紡いでいけば、また来年できるんじゃないかと思います。だからどうかあなたはあなたのままで自分らしく、これからも音を絶やさずに僕たちと歩んでいきましょう」と前を向いた。「Just Like This 2024」のラストを飾ったナンバーは「SINGING」。エンディングを彩る銀テープが宙を舞う中、YOSUKEは直前の言葉を体現するように「僕らは独りじゃないさ!」と力強く歌い上げ、観客も圧巻のシンガロングで彼らの熱演を称えた。

この日初披露されたシングル「青」は10月30日にリリースされる。また11月4日にはこのシングルを携えた全国ツアー「SPYAIR TOUR 2024 -AO-」もスタートする。

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セットリスト

SPYAIR「Just Like This 2024」2024年9月29日 日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)

01. FEEL SO GOOD
02. ジャパニケーション
03. イマジネーション
04. Rock'n Roll
05. WENDY ~It's You~
06. 感情ディスコード
07. 雨上がりに咲く花
08. BEAUTIFUL DAYS
09. Stay together(Acoustic)
10. OVER
11. STRONG
12. JUST ONE LIFE
13. RE-BIRTH
14. 現状ディストラクション
15. RAGE OF DUST
16. サムライハート(Some Like It Hot!!)
17. オレンジ
18. JUST LIKE THIS
<アンコール>
19. 青
20. SINGING

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読者の反応

ぶんちゃん🥁💪🦍🐊12/14 S.T.U.Wワンマン @buntata118146

感情ディスコードにOVER
YOSUKEくんバージョンで聞けて
1人で「うわー!うわー!」って
興奮してた😍

いつも最速の素敵なレポとセトリ
ありがとうございます😆
#SPYAIR #JLT2024
https://t.co/WmC9NUhvJw

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