羊文学が満員の中野サンプラザでXmasライブ、レア曲も飛び出した特別な一夜

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羊文学が12月11日に東京・中野サンプラザホールでクリスマスライブ「まほうがつかえる2022」を開催した。

羊文学とは?

塩塚モエカ(Vo, G)、河西ゆりか(B)、フクダヒロア(Dr)の3人からなるオルタナティブロックバンド。2020年8月にソニー・ミュージックレーベルズ内のレーベル・F.C.L.S.からメジャーデビューを果たした。2023年に前年4月発表のメジャー2ndフルアルバム「our hope」が、音楽アワード「第15回CDショップ大賞2023」の大賞“青”を受賞。同年9月にリリースされたテレビアニメ「『呪術廻戦』第2期」のエンディングテーマ「more than words」は、国内ストリーミング1億再生を突破し、日本レコード協会プラチナ認定作品に選定されるなどヒットを記録した。2025年1月にはフジテレビ系月9ドラマ「119エマージェンシーコール」の主題歌「声」を発表した。5月には日本最大規模の音楽アワード「MUSIC AWARDS JAPAN」にて最優秀国内オルタナティブアーティスト賞と、「more than words」で最優秀国内オルタナティブ楽曲賞の最優秀賞を受賞。10月には通算5枚目となるフルアルバム「D o n’ t L a u g h I t O f f」をリリースした。また2025年は4月に初のアメリカツアー「Hitsujibungaku US West Coast Tour 2025」を完走。現在は初の大阪・大阪城ホール、東京・日本武道館公演を含むアジアツアー「Hitsujibungaku Asia Tour 2025 “いま、ここ(Right now, right here.)”」を実施中で、日本武道館2DAYS公演のチケットは発売開始直後に両日ソールドアウトとなった。10月からは欧州6カ国7都市を回る初のヨーロッパツアー「Hitsujibungaku Europe Tour 2025」の開催が決定しているなど、活動の舞台をグローバルに展開している。

羊文学(Photo by Hayato Watanabe)

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「まほうがつかえる」は、羊文学が2017年から不定期で行っているクリスマスライブ。今年はバンドにとって初のホールライブとなり、自身最大キャパとなる東京・中野サンプラザホール、大阪・フェスティバルホールの2カ所で開催されることとなった。東京公演のチケットは即日完売。羊文学は満員の中野サンプラザホールを舞台に、新旧の楽曲を織り交ぜた2部構成のパフォーマンスを届けた。

塩塚モエカ(Vo, G)(Photo by Hayato Watanabe)

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塩塚モエカ(Vo, G)、河西ゆりか(B)、フクダヒロア(Dr)は大きな拍手に迎えられてステージに登場すると、それぞれの感触を確かめるように静かに音を重ねていく。イントロで観客をグッと引きつけたところで、オープニングナンバーとして「あいまいでいいよ」を演奏。塩塚の「立ってもいいよ。今日は楽しもうね!」のひと言でオーディエンスは席を立ち、3人が奏でるエバーグリーンなメロディを体いっぱいに浴びて楽しんだ。羊文学はその後、歪んだギターの音色がエモーショナルなムードを演出するスローナンバー「おまじない」、盤石なバンドアンサンブルが聴く者の体を揺らす「踊らない」、儚げなボーカルと鬼気迫る演奏とが美しい調和を見せる「マフラー」など、メジャーデビューアルバム「POWERS」の収録曲やインディーズ時代の楽曲を中心に披露して第1部を終えた。

フクダヒロア(Dr)(Photo by Hayato Watanabe)

フクダヒロア(Dr)(Photo by Hayato Watanabe) [拡大]

約15分の休憩を挟んだのち第2部が開演。羊文学はフクダを中心に向かい合わせに立つと、まずはセッションを繰り広げてじわじわと会場の熱気を高めていく。そして「パーティーはすぐそこ」や「光るとき」など、力強く開けたサウンドが印象的なナンバーを届けてオーディエンスを圧倒した。MCでは塩塚がオーディエンスに感謝を伝えたのち、「今日は12月11日なんですけどクリスマスですよね? 私たちがクリスマスだと言ったらここはクリスマスなんです」と話して場内の笑いを誘う。終盤にはそんな特別な日のために“1年に1回やるかやらないかの曲”“お客様投票第1位の曲”だというインディーズ時代のナンバー「恋なんて」をプレイ。その後も羊文学は初めてシンセサイザーを取り入れて制作した「OOPARTS」や、代表曲の1つであるクリスマスソング「1999」などキラーチューンを畳み掛け、会場に深い余韻を残してライブ本編を終えた。

左から塩塚モエカ(Vo, G)、河西ゆりか(B)。(Photo by Hayato Watanabe)

左から塩塚モエカ(Vo, G)、河西ゆりか(B)。(Photo by Hayato Watanabe) [拡大]

羊文学は鳴り止まない拍手を受けて再びステージに登場。まずは羊文学のワンマンではお馴染みの河西によるグッズ紹介が行われ、演奏時とは打って変わって彼女のたどたどしい進行に場内は和やかなムードに。そして塩塚にライブの感想を求められたフクダが「中野サンプラザはすごく好きな会場なので演奏できてうれしいです」と、この日初めて口を開いた。アンコールでは塩塚が二十歳頃に制作し、ワンマンなどではたびたび披露されてきたが、リリースはなかった楽曲「生活」を披露。この曲について、塩塚から「会場にクリスマスツリーがあったと思うんですけど、そこに私たちのレコーディング風景の写真が貼ってあって、とういうことは……?」と含みを持たせた発言が飛び出すと客席からは大きな拍手が起こった。そして締めくくりに「最後にみんなで手を叩いたりしながら楽しみたいと思うんですけど、いいですか?」という呼びかけで「涙の行方」のパフォーマンスがスタート。3人の演奏にオーディエンスはハンドクラップで応えるなど、会場が大きな一体感に包まれる中、初の中野サンプラザホール公演は華やかに幕を閉じた。

なお羊文学はクリスマス当日である12月25日にフェスティバルホールで「まほうがつかえる2022」の大阪公演を開催する。

この記事の画像(全7件)

まほうがつかえる2022(※終了分は割愛)

2022年12月25日(日) 大阪府 フェスティバルホール

読者の反応

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あんくる @Trk_milet

ネタバレだらけ。
大阪公演参加する方は見ない方が💦
#まほうかつかえる2022 https://t.co/L7y5HVTWlu

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