chilldspotが初のリキッドワンマンで16曲熱演、ヨルシカ・n-bunaプロデュースの新曲初披露

chilldspotが2月19日に大阪・梅田CLUB QUATTRO、3月5日に東京・LIQUIDROOMでワンマンライブ「One man live "around dusk"」を開催した。この記事では東京公演の模様をレポートする。

chilldspotが3月30日にリリースする新作音源「around dusk」のタイトルを冠した今回のワンマン。バンドにとって過去最大キャパであるLIQUIDROOMを舞台に行われた東京公演のチケットはソールドアウトし、会場には多くのファンが詰めかけた。

この日のライブはオーディエンスを巻き込んだ形でのセッションで幕開け。比喩根（Vo, G）の歌声をきっかけに観客のハンドクラップが湧き起こると、玲山（G）、小﨑（B）、ジャスティン（Dr）の演奏が徐々に重なっていき場内はさわやかなサウンドで包まれる。比喩根が「chilldspotです。今日はよろしくお願いします！」と挨拶すると、台湾のシンガー・LINIONとのコラボ曲「music feat.LINION」をパフォーマンス。そのまま比喩根が初めて作詞作曲した初期曲「夜の探検」や、「around dusk」収録の新曲「夜更かし」を繰り出して序盤から観客のボルテージを上昇させていった。

ライブ中盤、ジャスティンのタイトなドラムを合図にプレイされたのは「hold me」。オーディエンスはミニマルなバンドアンサンブルと比喩根の大人びたボーカルに身を委ねるように、体を揺らして演奏を楽しんだ。徐々に迫力を増していく曲展開が印象的な「Kiss me before I rise」では、比喩根の情感のこもったボーカルに呼応するかのように、玲山（G）のギターソロが炸裂した。MCではジャスティンが大阪公演を振り返りつつ、メンバーに「ライブ後にTwitterでお客さんの反応とか見てます？」と質問。比喩根以外の2人があまり見ないと答えると、ジャスティンが「基本的に男性メンバーがあまり喋らないバンドだから、大阪の人たちに“苦笑いMC”とかって言われてるのよ（笑）」と話して会場の笑いを誘った。

chilldspotはコミカルなやり取りでファンをひとしきり楽しませたのち、カオティックなサウンドが印象的な「dinner」でライブを再開。間髪入れずに「未定」「Groovynight」といったダンスナンバーが披露されるとライブはラストパートへ。chilldspotはn-buna（ヨルシカ）をプロデューサーに迎えた新曲「your trip」を初披露して会場のテンションを最高潮に導き、悩みを抱える人々に寄り添うような温かいリリックが印象的な「yours」を届けてステージをあとにした。