yonige、FOMARE、KOTORI出演small indies tableツアー終幕

音楽レーベルsmall indies table主催のツアー「small indies table tour 2021」の最終公演が6月10日に大阪・Zepp Osaka Baysideで開催された。

small indies tableのレーベルメイトであるyonige、FOMARE、KOTORIが東名阪の3会場を回ったこのツアー。当初は2020年3月に実施予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けての度重なる延期を経て2021年6月に開催された。

トップバッターを務めたのは大阪が地元のyonige。彼女たちはMCの時間をほとんど設けず、持ち時間の中で10曲を披露した。ライブはリズミカルな「our time city」でスタート。続けて「リボルバー」「最終回」とアップテンポな楽曲を演奏し、場内の高揚感を高めた。牛丸ありさ（Vo, G）は「バッドエンド週末」「ここじゃない場所」をエモーショナルに歌唱し、「往生際」ではハスキーな歌声をフロアに響かせる。ライブ後半、バンドはアコースティックアレンジを施した「サイケデリックイエスタデイ」「沙希」を披露。牛丸がこれらの楽曲を情感たっぷりに歌い上げてオーディンスを魅了し、「ありがとうございました」とシンプルな挨拶をしてアクトを締めくくった。

FOMAREはオープニングナンバーとしてミディアムバラード「長い髪」をセレクト。その後も「mirror」「23:12」とゆったりとした曲調の楽曲を続け、穏やかな幕開けを演出した。MCではアマダシンスケ（B, Vo）が無事にツアーが開催できた喜びとファンへの感謝の思いを語る。そして3人は瑞々しいバンドサウンドの「HOME」、パワフルなドラミングが印象的な「Continue」と、序盤とは一転してエネルギッシュな楽曲を畳みかける。観客はメンバーのパワフルな演奏に負けじと力強くハンズアップ。最後にアマダが「ありがとうございました。幸せでした！」と叫び、温かみのあるメロディの「夢から覚めても」を演奏して場内をハートフルなムードで満たした。

トリを飾ったKOTORIは、「RED」をタイトルになぞらえて真っ赤な照明のもとプレイ。静謐なアルペジオで始まり、徐々に演奏が激しくなっていくこの曲で、一気に観客をバンドの世界観に引き込んだ。彼らは勢いを落とすことなくアッパーな「EVERGREEN」「ジャズマスター」をパフォーマンス。演奏中の横山優也（Vo, G）による「心の声を聞かせてくれ！」という叫びに呼応するように観客は拳を突き上げた。終盤でKOTORIはFOMAREの楽曲「風」をカバー。大胆にアレンジしたメロディを響かせて、オーディエンスを楽しませた。そして横山は「このツアーをやって初めてわかったんですけど、ライブって絶対に僕らだけじゃできなくて、お客さんが僕らの音楽を聴きに来てくれるからできるんだなって」としみじみと語る。来場者へ感謝を伝えてから、4人は壮大な「We Are The Future」、浮遊感のあるサウンドの「YELLOW」を届けてステージをあとにした。

アンコールでは横山の「small indies tableと僕らの始まりの歌で終わります。ありがとうございました！」という前置きから、KOTORIが初期曲「19歳」を演奏。熱狂と興奮が渦巻く中、本ツアーは終幕した。