斉藤壮馬が全曲作詞作曲手がけた新作のツアー終幕、自前のテレキャスターかき鳴らし音楽性やルーツ表現

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斉藤壮馬が5月23日に東京・東京ガーデンシアターでライブツアー「We are in bloom!」の最終公演を行った。

斉藤壮馬(撮影:浜野カズシ)

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「We are in bloom!」は斉藤が昨年12月に発売した2ndフルアルバム「in bloom」を携えて行った自身初のツアー。大阪府への緊急事態宣言の発出を受けて、5月2日の大阪・グランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)メインホール公演は中止に。また最終公演の模様は有観客での開催に加えて、Streaming+で生配信も行われた。斉藤は本ツアーで、オルタナティブ、シューゲイザー、ギターロック、シティポップなどをルーツとした自身の音楽性を、演奏を通して表現した。

斉藤壮馬(撮影:浜野カズシ)

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開演時刻を迎えると優しいピアノの音色が流れ、LEDパネルに草花が芽吹く様子が映し出される。草花が成長して森のような空間に変化すると、そこに“S”というロゴのあるキューブが出現し、その中から斉藤が登場した。幻想的な演出を経て、斉藤はオープニングナンバーとしてデビュー曲「フィッシュストーリー」をハンドマイクでパフォーマンス。2019年2月に千葉・舞浜アンフィシアターで行われた、旅がテーマの1stライブ 「quantum stranger(s)」のラストナンバーだったこの曲を軽やかに歌唱して、“旅の続き”を表現した。序盤にはこの曲や「デート」をはじめとした明るい曲調の楽曲が並べられ、斉藤はさまざまな声色や歌い方で楽曲の魅力を打ち出した。

斉藤壮馬(撮影:浜野カズシ)

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斉藤が初めて全曲の作詞作曲を手がけた作品「in bloom」。本作の収録曲の中でもとりわけ妖美でダークな世界観の楽曲群が披露されたブロックでは、斉藤の呼びかけによりオーディエンスは着席してじっくりと演奏に聞き入った。ライブ終盤で斉藤は、自身の私物であるテレキャスターを手にパフォーマンスを披露。サポートのバンドメンバーとのグルーヴ感あふれる演奏が印象的な「memento」では、斉藤が力強くギターをかき鳴らしながら熱唱してオーディエンスを盛り上げた。本編最後に披露されたのは8分超のロングナンバー「いさな」。斉藤の甘く浮遊感のある歌声が場内に響き渡る。アウトロは斉藤によるシャウトなどでアレンジされた結果、楽曲の尺は10分近くに。エモーショナルな演奏で余韻を漂わせて斉藤はステージをあとにした。

斉藤壮馬(撮影:浜野カズシ)

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アンコールでは、斉藤がグッズのTシャツ姿に着替え、タンバリンを持って登場。ガレージロックリバイバル系バンドからの影響を感じさせるサウンドの「Summerholic!」で、軽快なリズムを鳴らし伸びやかに歌唱した。斉藤はMCでファンへ感謝の思いを伝え、最後に「さよならはまだ 次にとっておくよ」という歌詞を含む「in bloom」のラストトラック「最後の花火」を情感たっぷりに歌い上げて本ツアーを締めくくった。

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