「Home」は吉田山田が思い入れの深い会場を舞台にライブを行うシリーズ。第2回となる本公演は、吉田山田がかつて週2でライブを行っていたというLIVE BAR BIG MOUTHで行われ、この日の収益は経費を除いた全額がライブハウスに寄付された。
ライブ当日は山田義孝(Vo)の誕生日ということもあり、ライブ冒頭では吉田結威(G, Vo)がアコースティックギターの弾き語りで「Happy Birthday to You」を熱唱。たっぷりと尺を使って相方を祝った吉田は「ソウルフード」を弾き始め、ライブ本編をスタートさせた。曲中のかけ合いでは吉田がアドリブで「Happy Birthday」と呼びかけ、山田が「どうもありがとう」とレスポンスする一幕もあった。2曲目は吉田山田が今年リリースしたCMソング「好き好き大好き」。「好き」というシンプルにポジティブな言葉が繰り返し届けられると、配信のチャット欄はそれに合わせて多数の「好き」という言葉であふれた。
11月に行われたライブ「Home~高田馬場 四谷天窓~」では過去の公演とまったく同じセットリストでライブを行った吉田山田。今回の公演は山田が誕生日であることを受けて、セットリストの選曲をすべて山田が担当したことが伝えられた。MC後に披露されたのは、山田が作詞作曲を手がけた「しっこ」「もやし」の2曲。山田の個性が色濃く出たこれらの曲を弾き終えた吉田は「山田の曲って変なところがあるけど、演奏していて気持ちいい」と相方のソングライティングの特徴を語った。ライブで初披露となった新曲「ハム」では、吉田が珍しくピアノを弾き始めて視聴者を驚かせる。ループマシンでピアノの音色をループさせながら吉田がアコギの音色を重ねると、さらに山田がピアニカを吹き、吉田山田の新しい音楽表現で新曲が届けられた。
「誕生日だから親への気持ちも歌いたかった」と、山田が家族への思いを話していると、吉田は突然山田の母親から預かったという手紙を取り出し、それを読み始める。山田の誕生日や吉田山田の活動10周年の祝辞と共に、歌手志望だった山田の母親は「オカンも歌いたい」という本音を織り交ぜながら、最愛の息子へのメッセージを贈った。山田は「こういう手紙にちゃんと返事をしたことがなくて。もしかしたら僕にとっては音楽が手紙の返信なのかもしれない」と口にし、親への気持ちがつづられた「宝物」「母のうた」の2曲を歌い上げた。
画面の向こうの視聴者に向けてコール&レスポンスを繰り返した「魔法のような」を経て、ライブは終盤へ。最後にLIVE BAR BIG MOUTHの店長に塩おにぎりを作ってもらった思い出などを語り合った2人は「いつでも温かく迎えてくれる『Home』と呼べる場所は本当にありがたい」と、ライブハウスへの感謝の気持ちを伝えた。山田は「僕らが歌い続けることもライブハウスが続くことに似ているかもしれない。みんなが戻ってくる場所として、ちゃんと歌っていたい」とファンへの思いを口にした。最後に吉田山田は代表曲「日々」をしっとりと歌い上げ、この日のライブをフィナーレに導いた。
吉田山田「Home~下北沢 LIVE BAR BIG MOUTH~」2020年12月13日 LIVE BAR BIG MOUTH セットリスト
01. ソウルフード
02. 好き好き大好き
03. しっこ
04. もやし
05. ハム
06. 泣いてもいいよ
07. 明日がくるよ
08. 宝物
09. 母のうた
10. 魔法のような
11. 君へ
12. 日々
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吉田山田、母からの手紙に音楽で返した山田のバースデーライブ https://t.co/lW2sgLBRiZ