ジェット風船!生コーラス!NICO大阪野音はサプライズ満載

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9月25日、大阪・大阪城野外音楽堂にてNICO Touches the Wallsのワンマンライブ「NICO Touches the Walls LIVE2010 East×West アポロとルーナ ~Day of Apollo~」が開催された。

アンコールの「THE BUNGY」の冒頭で、一斉に夜空を舞ったジェット風船。壮観な光景にメンバーも驚きの表情をみせた。

アンコールの「THE BUNGY」の冒頭で、一斉に夜空を舞ったジェット風船。壮観な光景にメンバーも驚きの表情をみせた。

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コーラス隊をバックに「泣くのはやめて」を演奏するNICO Touches the Wallsの4人。

コーラス隊をバックに「泣くのはやめて」を演奏するNICO Touches the Wallsの4人。

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光村龍哉(Vo,G)

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古村大介(G)

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坂倉心悟(B)

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対馬祥太郎(Dr)

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今回のライブは、10月7日に控えている渋谷C.C.Lemonホール公演とは対照的に、「太陽」をコンセプトにした内容で展開。ファンによるコーラス隊との共演や、大阪ならではのアイテムを使った遊び心ある演出が盛り込まれ、エンターテインメント性の高いライブとなった。

太陽の光がステージに差し込む中、光村龍哉(Vo,G)の「準備はいいか大阪?」というシャウトでライブがスタート。ステージ上の4人は落ち着いたプレイで「Broken Youth」を奏で、みずみずしいサウンドスケープを空高く響かせた。2曲目は観客のハンドクラップとコール&レスポンスが欠かせない「バニーガールとダニーボーイ」。古村大介(G)のブルース調のギター、坂倉心悟(B)が刻むダンサブルなビート、そして対馬祥太郎(Dr)の躍動感あるドラムが楽曲の軽快さを引き出す。光村はサビで歌詞の一部を「大阪の手だけは離したくはない」と変え、オーディエンスの心を一気につかんだ。

通常のワンマンライブならばここでひと息入れるところだが、そのまま「芽」「(My Sweet) Eden」と野外に似合うスケール感のある楽曲を続けて演奏。「(My Sweet) Eden」の演奏中に光村は両手を広げて気持ち良さそうな表情を浮かべ、伸びやかな声を響かせた。

「ようこそいらっしゃいました」と光村がうやうやしくお辞儀をして最初のMCに。彼は「今日は革命が起こると思います」「普段とは趣向を変えて、ゆったり気持ち良く楽しんでもらえるセットリストを用意しました」と宣言すると、新たなアレンジを施した「有言不実行成仏」を演奏。前半は原曲に比べテンポを落とし、後半では普段以上にテンポを加速。緩急をつけたグルーヴィなサウンドで、オーディエンスの耳を魅了した。

「ゆったり楽しんで」と言いながら、その言葉どおりバラードやミディアムナンバーを披露するわけではない彼ら。「風人」では坂倉と古村がそれぞれの音を激しくぶつけ合い、「ビッグフット」では堂々としたバンドサウンドを聴かせてくれた。桜色のライトがステージを染める中で披露された「April」に続いては、ワンマン以外ではなかなか聴く機会のない約10分におよぶ「GUERNICA」。メンバー4人のプレイヤーとしての素質が露わになる1曲を、オーディエンスは固唾を飲んで見守る。古村が鋭利なギターソロを響かせれば、光村はそれに応えるようにブルースハープを激しく吹き楽曲を彩る。そして坂倉の骨太なベースと、対馬の刻む複雑なリズムが曲のスリリングな側面を浮かび上がらせていく。またステージの天井には4人のシルエットが映し出され、その激しいプレイを盛り上げた。

しかし次の「泣くのはやめて」でシリアスな空気を一変。虫の声が聴こえる中で始まったこの曲では、クライマックスにFM802のリスナーによって結成されたコーラス隊が登場。美しい「ラララ」のコーラスで、日常感あふれる優しいミディアムバラードを演出した。歌い終えると光村は、コーラス隊結成のいきさつを説明。自身が1年間にわたりパーソナリティを務めたFM802の番組「MUSIC FREAKS」が最終回を迎えるにあたって、何か特別なことをしたいという思いから企画されたものであることを明かす。「昨日初めて顔合わせしたんですけど、複雑なコーラスなのに皆さんすごく優秀で。10分くらいでマスターして、きれいにまとまったんです」とコーラス隊を絶賛。さらに昨日の練習中の坂倉の緊張ぶりを暴露して笑いを取ると、「MUSIC FREAKS」の思い出を語り、大阪がNICOにとって大切な場所となったことをオーディエンスに伝えた。

「もうちょっと気持ち出していいですか?」という光村の言葉から、ライブは後半戦に突入。「Image Training」「GANIMATA GIRL」「武家諸法度」と初期のナンバーが続けて披露され、涼しくなり始めた会場のボルテージを高めていく。坂倉がオーディエンスを煽るように躍動的な動きをみせた「ホログラム」を経て、最近のライブの定番「サドンデスゲーム」が始まる。古村の弾くサイレンのようなギターが闇を裂き、ステージではフラッシュライトが激しく明滅する。夏フェスによって楽曲はすっかり浸透した模様で、オーディエンスの反応も上々。4人のプレイもそれに呼応するように、競り合うように激しさを増していた。

「『MUSIC FREAKS』のお陰で大阪への思いが180度、360度、いや720度くらい変わって……」と改めて大阪のファンに感謝を伝えた光村。「感謝の証に新曲を。1年間大阪でもらったものを返したくて。苦しみながらもいい曲にしようと思って、真心を込めてブラッシュアップしました」という紹介で始まったのは、本編のラスト「Diver」。「ミチナキミチ」ツアーで披露されたときよりもダイナミックさが増した、雄大なサウンドが夜空を彩った。

アンコールでは、FM802のジングルとともにDJの浅井博章が突然登場。入場時に配られたジェット風船について、アンコール1曲目で飛ばすことを説明した。ちなみにジェット風船とは、阪神タイガースの試合の7回裏や勝利時に登場することでおなじみのアイテム。大阪での野外ライブということで、特別に企画されたとのこと。オーディエンスは一斉に風船に息を吹き込み、メンバーの再登場を待った。

準備ができたところで、4人が再びステージへ。光村は「すごい光景です」と口にし、他のメンバーも珍しい光景に驚いている様子だった。「“飛ばす”と言ったらこの曲」ということで、ジェット風船にあわせて演奏されることになったのは「THE BUNGY」。飛ばすタイミングを揃えるため数回のリハーサルが重ねられた後、いよいよ曲がスタート。対馬のカウントと光村の「THE BUNGY」のシャウトとともに、黄色と青の風船が盛大に舞い上がり、笑い声と大歓声が夜空にこだました。

曲が終わると「最初この案が出たときは大丈夫か!? と思ったけど、さっきの光景は一生モノだね」と光村が語り、それに同意するように古村もうなずいた。そして「ここでひとつお知らせがあります」と前置きすると、来年1月にflumpoolとスプリットツアーを開催することを発表。驚きの歓声が起こる中、光村は「同い年で同じ編成のバンドってなかなかいなくて。やってる音楽の種類は違うけど、直球のストレートを投げて相対峙しようかと。壮絶なバトルでお送りしようと思ってますんで」と意気込んだ。その後アンコールの最後に披露されたのは「壁」。さまざまな演出やサプライズに満ちた「Day of Apollo」を、初期衝動を感じさせる武骨でストレートなバンドサウンドで締めくくった。

「NICO Touches the Walls LIVE2010 East×West アポロとルーナ ~Day of Appollo~」セットリスト

01. Broken Youth
02. バニーガールとダニーボーイ
03. 芽
04. (My Sweet) Eden
05. 有言不実行成仏
06. 風人
07. ビッグフット
08. April
09. GUERNICA
10. 泣くのはやめて
11. Image Training
12. GANIMATA GIRL
13. 武家諸法度
14. ホログラム
15. サドンデスゲーム
16. Diver
<アンコール>
17. THE BUNGY
18. 壁

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ジェット風船!生コーラス!NICO大阪野音はサプライズ満載 http://natalie.mu/music/news/38209

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