しゅーず、迷いも決心も伝えた10周年の集大成ライブ「DEEPEST」

しゅーずが10月26日に東京・Zepp Tokyoにてワンマンライブ「Shoose 10th Anniversary Live -DEEPEST-」を開催した。

会場が暗転すると、しゅーず本人が出演するムービーの上映がスタート。この映像はオリジナル曲「Highway Lover」のミュージックビデオに関連する撮り下ろしの映像であり、しゅーずのシャワーシーンが映し出されるとフロアからは黄色い歓声が上がった。ステージに現れたしゅーずが「Highway Lover」を歌い始めると、ファンは手に持ったペンライトの色を彼のイメージカラーである青に変え、会場内は幻想的な景色が広がっていく。「Highway Lover」と同じくみきとPの提供曲である「セカンド・キス」では、しゅーずが美しいファルセット効かせたボーカルで切ない楽曲の世界観を描き出した。

「大変お日柄もよく……」と切り出し、オーディエンスに向けて丁寧に挨拶をしたしゅーずは「皆さんが4回ぐらい泣いたり笑ったりするライブになると思う」と、この日のライブについて言及。MC後は「私が髪を切った理由」「U」と、しゅーず得意のバラードが並べられ、早くもオーディエンスの感情が揺さぶられていた。「シークレットシーグラス」の演奏が始まると、ゲストとしてセンラ（浦島坂田船）が登場。しゅーずとセンラは向かい合って目を合わせながら、見事なかけ合いを披露した。センラと入れ替わるようにluzがステージに現れると、「ミックスジュース」の演奏がスタート。この曲では2人の体が絡み合うようなペアダンスが繰り広げられ、オーディエンスの心をかき乱していった。さらに「キャンディアイス・テンプテーション」ではしゅーず、センラ、luzの3人がコラボ。豪華な共演にフロアからは歓喜の声が上がった。

MCに入るとluzが「なんでもできそうなしゅーずくんだけど、自撮りが下手」と、しゅーずの弱点を暴露。しゅーずの苦手を克服するべく、luzは自前のスマートフォンで一緒に自撮りをしようと試みるものの、シャッターを切る寸前で電池が切れてしまい、撮影は断念することに。会場内が笑いに包まれる中、しゅーずはセンラとluzの2人のことを「本当にすごい人たち」と称賛し、「こういう人たちになりたい」とリスペクトを送った。

ライブ終盤、ダンサー2人を従えたしゅーずは「Love Me If You Can」「PiNK CAT」といったダンスナンバーを立て続けに披露して、会場のテンションを一気に引き上げていく。「最後まで盛り上がれるか！」と、フロアを煽ったしゅーずはラストナンバー「マンティス▽クライシス」をパフォーマンス。曲に合わせてオーディエンスはペンライトを上下に動かし、一体感に包まれる中、ライブ本編の幕が閉じられた。

アンコールに応え、再びステージに姿を現したしゅーずは「まだ声出せますよね？」と呼びかけ、「キャットアイメイク」を熱唱。オーディエンスともコール＆レスポンスをバッチリ決め、満足気な表情を見せる。「トリコ」の演奏中にはダンサーの2人に加え、センラとluzもステージに合流し、5人でかわいらしいダンスを披露した。最後のMCでしゅーずは、動画を初投稿した10年前に思いを馳せ、「10年も続いちゃってビックリしてます」とコメント。歌い手としての活動を続けることに迷いがあったという彼は「皆さんにありがとうの気持ちを伝えたくて、10周年でライブをやることに決めた」と、ファンに感謝の気持ちを伝えた。「10年間、ありがとうございました。そして、これからもよろしくお願いします」と挨拶をしたしゅーずは、最後に「愛言葉III」を歌唱。計19曲を届けた彼は深々とお辞儀をし、ステージをあとにした。

終演後、ステージ上のスクリーンにしゅーず直筆のメッセージが映し出された。このメッセージでは、しゅーずが今回のライブで“しゅーずとしての活動”を辞めようと思っていたことが明かされ、会場内がどよめきに包まれる。しかし、メッセージの続きでは、しゅーずが活動を続けることを決心したことがつづられていた。最後に「もう少しだけお付き合いください」というメッセージが伝えられ、しゅーずの10周年記念ワンマン「Shoose 10th Anniversary Live -DEEPEST-」の幕が閉じられた。