「GG10」2日目は9mm、チャット、andymoriの同世代対決

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MUSIC ON! TVが主催するライブイベント「GG10」の2日目が、7月22日にSHIBUYA-AXにて開催。ともに1980年代生まれの9mm Parabellum Bulletチャットモンチーandymoriの3組が出演した。

9mm Parabellum Bulletのライブ終了後には恒例の記念撮影も実施。ジョージに呼び込まれステージに戻ってきた9mmメンバーは、感謝を伝えるように彼と熱い抱擁を交わした。

9mm Parabellum Bulletのライブ終了後には恒例の記念撮影も実施。ジョージに呼び込まれステージに戻ってきた9mmメンバーは、感謝を伝えるように彼と熱い抱擁を交わした。

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MCで福岡と高橋から9mmのモノマネを強要された橋本だったが、「『染めるのさー』の後に、ドラムがドッパーンって鳴って、滝さんがジャンプするのがやりたい。でも髪型が違うしダメだ」と断念。

MCで福岡と高橋から9mmのモノマネを強要された橋本だったが、「『染めるのさー』の後に、ドラムがドッパーンって鳴って、滝さんがジャンプするのがやりたい。でも髪型が違うしダメだ」と断念。

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後藤が最後の1曲を忘れて去ろうとするちょっとしたハプニングもありつつ、勢いあふれるパフォーマンスで鮮烈なインパクトをオーディエンスに残したandymori。

後藤が最後の1曲を忘れて去ろうとするちょっとしたハプニングもありつつ、勢いあふれるパフォーマンスで鮮烈なインパクトをオーディエンスに残したandymori。

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この日のトップバッターはandymori。司会のジョージ・ウィリアムスのハイテンションな紹介で暗転すると、スピーカーからTHE CARPENTERS「The End of the World」が聴こえ始め、同時に雄々しい歓声が反響。メンバーは横一列にセッティングされた定位置に着くと、強烈なメッセージが込められた新曲「Weapons of Mass Destruction」を丁寧に奏でた。

エモーショナルな1曲で観客の心をつかんだところで、小山田壮平(Vo,G)が「どうもandymoriです」と挨拶。それに続いたのは、andymoriの十八番とも言うべき「ベンガルトラとウィスキー」「everything is my guitar」といった性急で軽快なロックナンバーの数々。小山田のまくしたてるようなボーカルや、エネルギーがほとばしる強力なリズムにあわせて、フロア前方では自然とモッシュが起こる。

その後も藤原寛(B)による野太いベースが曲をリードする「モンゴロイドブルース」、小山田がリズムもメロディも無視して絶唱した「クレイジークレーマー」とライブ映えする楽曲を投下した彼ら。さらに中盤ではメランコリックなメロディが郷愁を誘う「1984」も熱演。この曲のサビでは小山田、藤原、後藤大樹(Dr)の味わいあるコーラスが会場いっぱいに広がり、熱を帯びたフロアの空気を和らげた。

後半は後藤が叩き出す高速ドラミングに歓声が沸いた「FOLLOW ME」からスタート。3人が暴走気味に激しく音をぶつけ合った「CITY LIGHTS」、噛みつくような小山田の歌声と爆音の応酬が気持ちいい「SAWASDEECLAP YOUR HANDS」と好戦的な楽曲が連発される。ラストは「すごい速さ」をそのタイトルどおりスピーディに熱演。MCらしいMCもなかったが、30分の間に合計10曲を詰め込んだ前のめりなステージは、痛快な余韻を残した。

続いて盛大なハンドクラップに導かれて登場したチャットモンチーは、序盤はミディアムテンポのナンバーを連発。橋本絵莉子(Vo,G)のひたむきな声が感情を揺さぶった「世界が終わる夜に」、福岡晃子(B)の挑発的なプレイにフロアが沸いた「Last Love Letter」など、切ないラブソングが会場を染めていく。

高橋久美子(Dr)が「ツアー後初めてのライブなので、暑さをぶっ飛ばすくらいの最高のライブをして帰りたいと思います」と宣言した後は、等身大の乙女心を歌った「8cmのピンヒール」に。軽やかなリズムとドライブ感あるベースが、チャーミングな楽曲の世界を盛り上げる。高揚感を煽るバスドラムが鳴った瞬間に歓声が起こった「シャングリラ」では、会場全体がダンスフロア状態に。ビートにあわせてオレンジ、グリーン、ピンクの照明がステージを彩る華やかな演出に、オーディエンスが笑顔を浮かべる。

oiコールが巻き起こった「風吹けば恋」の後は、3人のキャラクター全開のMCに突入。「このイベントにはずっと出たいと思ってて、やっと出ることができました。去年は観客として観に来たんだけど、みんなカッコよくてジェラった」と福岡が明かす。しかしそこから話はなぜか楽屋ネタに。福岡が「楽屋でずっと9mmのモノマネやっててな」と語ると、高橋が「『The Revolutionary』って曲があるんだけど、そのサビを真似て『レコーディング中にお弁当をたーべるーのさー!』とかね。まぁ、『さー』で終わればいいんだけど」とバンド内のブームを披露。この後に続く9mm Parabellum Bulletをネタにした話題に爆笑が沸いた。

「秋に新曲を出すんですが、かなり面白いレコーディングをしました。ジョージに一番に届けたいので……」という言葉で始まったのは、初披露の新曲。変拍子を盛り込んだ、複雑で起伏の激しい楽曲展開、内緒話をイメージさせるユニークな歌詞などチャットモンチーの個性が凝縮されたナンバーに、オーディエンスは笑顔で聴き入った。「とび魚のバタフライ」で観客を盛り上げた後は、福岡の「しっぽりと退散したいと思います」という紹介でラストナンバー「染まるよ」に。茜色のライトがステージを染め上げる中、骨のあるバンドアンサンブルと橋本の狂おしい歌声がフロアに響いた。

トリの9mm Parabellum Bulletの登場前には、「『GG』のオープニングとして出て、トリになったバンドは彼らが初めて。9mmはこのイベントで育ったんだよ!」とジョージが誇らしげに紹介。ATARI TEENAGE RIOTの「Digital Hardcore」が爆音で響き始めた瞬間、怒号のような声がフロアを飛び交う。そして菅原卓郎(Vo,G)がうやうやしくオーディエンスに向かってお辞儀をすると、歓声は一際大きくなった。

彼らの登場を待ち構えていたファンのために、4人が1曲目として届けたのは「Living Dying Message」。滝善充(G)が髪を振り乱しながらギターをかき鳴らした瞬間、会場のボルテージが頂点に達する。菅原は鋭いボーカルを響かせ、滝と中村和彦(B)は舞うように楽器を操る。そんな暴れまくるフロントマン3人に対し、かみじょうちひろ(Dr)は豪快なドラミングで屋台骨を支える。続く「Vampiregirl」では早くも滝の足にシールドが絡まり、スタッフがそれをほどくというおなじみの光景も見られた。

うねるようなベースに触発されフロアが激しく上下した「Mr.Suicide」、張り上げるような歌声が暗い会場に響き渡った「光の雨が降る夜に」を演奏し終えると菅原が口を開く。「3年連続の出演で『GG』にはお世話になりっぱなしの9mm Parabellum Bulletです。オープニングをやっていたのが、ここでライブができてうれしいです」とトリに抜擢された喜びを明かし、「そのへんとかそのへんにいるバンドマンも、そのうち対バンしましょう」と後輩たちに向けてエールを送った。

中盤は1stアルバム「Termination」の収録曲「Sleepwalk」から幕開け。現在の9mmサウンドにアップデートされたアンサンブルが、オーディエンスの熱狂をさらに煽る。禍々しいサウンドスケープが会場を圧倒した「命ノゼンマイ」に続いては、すっかりライブの定番となりつつある「キャンドルの灯を」に。フロアにモッシュの輪が広がり狂騒に拍車がかった。

あまりの熱狂に「みんな楽にしてくれたまえよ」と菅原は言い放つが、その言葉に続いたのは「The Revolutionary」。フロアの揺れは一層激しくなり、サビでは「朝日が染めたのさ」の大合唱が巻き起こりオーディエンスの一体感が増幅。間髪入れずに「Discommunication」「Cold Edge」が演奏されると、フロアはもみくちゃ状態になる。ラストナンバーの「Lovecall From The World」では、4人の放つ音がぶつかり合い、耳をつんざくような爆音となってフロアに押し寄せた。そしてすさまじい残響がこだまする中、9mm Parabellum Bulletのステージは終幕した。

なお4日間にわたる「GG10」の模様は、MUSIC ON! TVにて8月28日(土)と29日(日)にオンエア。リピート放送のスケジュールは後日告知される。

MUSIC ON! TV presents GG10 7月22日 セットリスト

andymori
01. Weapons of Mass Destruction
02. ベンガルトラとウィスキー
03. everything is my guitar
04. モンゴロイドブルース
05. クレイジークレーマー
06. 1984
07. FOLLOW ME
08. CITY LIGHTS
09. SAWASDEECLAP YOUR HANDS
10. すごい速さ

チャットモンチー
01. 世界が終わる夜に
02. Last Love Letter
03. 愛捨てた
04. 8cmのピンヒール
05. 東京ハチミツオーケストラ
06. シャングリラ
07. 風吹けば恋
08. 新曲
09. とび魚のバタフライ
10. 染まるよ

9mm Parabellum Bullet
01. Living Dying Message
02. Vampiregirl
03. Mr.Suicide
04. 光の雨が降る夜に
05. Sleepwalk
06. 命ノゼンマイ
07. キャンドルの灯を
08. The Revolutionary
09. Discommunication
10. Cold Edge
11. Lovecall From The World

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音楽ナタリー @natalie_mu

「GG10」2日目は9mm、チャット、andymoriの同世代対決 http://natalie.mu/music/news/35091

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