眉村ちあき、メジャーデビュー直前ワンマンで熱唱「何も怖いものはない」

眉村ちあきのワンマンライブ「全曲眉村ちあき」が、4月7日に東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで開催された。

昼夜2部制で行われたこのライブでは、各公演それぞれで全曲異なるセットリストのステージが展開された。この記事では昼に行われた第1部の様子をレポートする。

第1部は眉村が社長を務める「株式会社会社じゃないもん」の社歌で幕開け。神妙な表情で社歌を歌った眉村は「人がいっぱいいるー！」と大はしゃぎしつつ「メソ・ポタ・ミア」へと突入する。2曲目で早くも客席に降り、全席指定にもかかわらずマユムラー（眉村ファンの呼称）に担ぎ上げられて場内をサーフした眉村だったが、ステージに戻ると「曲違ったね……2部のセットリストでやってた（笑）」と、パソコンを操作しながら苦笑い。場内に爆笑をもたらした。

ミュージカル風の大仰なセリフ回しで客席に語りかけたMCのあとは「ほめられてる！」で会場の空気をさらに盛り上げ、続く「CRAYON」では圧巻の歌声でダークな世界を提示する。「奇跡・神の子・天才犬！」では眉村が1階のみならず2階客席まで走り回り、会場中のマユムラーとコミュニケーションをとっていた。

「大阪」では歌詞を変え、9月20日に大阪・BIGCATで行うワンマンライブに向けて「見とけ大阪！」と意気込みを新たにした眉村。「2年ぶりぐらいにやります」という初期の楽曲「ゴミ女がかいたウタ」のあとはMCに突入し、「今日は（1部2部合わせて）50曲もやるんだ。でも寝たら回復するから、1部が終わったらお昼寝100分するの（笑）」と長丁場を乗り切る秘策を明かしたり、もともと映画館として使われていたこの日の会場を見渡して「映画ってこういう気分でやってるんだー！ 私、今映画の気持ち（笑）」と“映画”になりきって話したりと、奔放なトークを展開していた。

「赤いハート」を丁寧に歌ったあとは「MCマユムラ」「ヘチマで体洗ってる」で再びホール内を駆け抜け、ステージに戻ると「ただいまー……忙しい……（笑）」と若干疲れた表情を見せる。その後は「スーパーウーマンになったんだからな！」「ゲロ」を力強く歌い、「これホンマに眉村さんが作ったの？」の破天荒な展開で会場をカオスに導いた。「おじさん」や「面会」といった楽曲では迫力あるボーカルでマユムラーたちを圧倒。「面会」の後半はマイクやアンプを通さず、生の歌声とギターでのパフォーマンスを繰り広げた。

最後の曲に入る前、眉村は「1部でやり尽くしたので、2部はやりません（笑）」と冗談を飛ばしつつ「目の前までメジャーデビューが来てるけど、何も怖いものはないです。こんなに上質なファンがたくさんいるし、いい環境で育ってきたから。ここまで育ててくれてありがとう」とマユムラーへの感謝を述べた。そして「私は音楽だけじゃなくて、生き様もみんなに見てほしいです。眉村ちあきは細胞の1つひとつがエンタテインメントでできているので」と、エンターテイナーとしてのさらなる活躍を誓い、ラストナンバー「ブラボー」を高らかに歌い上げた。

アンコールでは赤いTシャツに白いスカート姿で登場し、「深海に住んでるマーメイドちゃんだよ！」と、NHK Eテレ「ビットワールド」で自身が演じる“マーメイドちゃん”になりきってみせた眉村。「ビットワールド」でも披露している曲を、今回のライブに対する思いを歌った歌詞にアレンジして歌ったあとは、「代々木公園」「あごけずりゆうこ」をパフォーマンス。最後は桜の花びらがステージに降り注ぐ中で「ビバ☆青春☆カメ☆トマト」をパワフルに披露した。

鳴り止まないダブルアンコールの声に応えてステージに再登場した眉村は、即興の弾き語りでこのライブがオンタイムで進行していることを明かし「メジャー感出てきちゃった！」と喜ぶ。ラストの楽曲は「ピッコロ虫」。眉村はオーディエンスと「メジャー感出ちゃってる！」と笑顔でコール＆レスポンスを繰り返していた。

眉村は5月7日にメジャーデビューアルバム「めじゃめじゃもんじゃ」をリリース。4月28日からは全国ツアー「CHIAKI MAYUMURA 1st Tour めじゃめじゃもんじゃ」を開催する。