大阪・十三の老舗ライブハウス、FANDANGOが2019年7月末をもって現住所での営業を終了する。
FANDANGOのオフィシャルサイトによれば、「ファンダンゴの母体である駐車場が既に人手に渡っている事が判明」したため、営業を続けられなくなってしまったのだという。現在移転先を探していると言う店長の加藤鶴一氏は、「今のファンダンゴのような規模で、雰囲気で再開できるかは分かりません。むしろ、十三を離れる可能性もあります。それでも、僕はいいと思っています。建物が無くなるだけの話で、その気持ちさえしっかりと引き継いでいけたら、いつかその新しい場所は往年のファンダンゴの雰囲気になるはずです」とコメントしている。
加藤鶴一氏 コメント
このファンダンゴ31周年の目出たいタイミングで、まさかこんな報告をする時が来るとは夢にも思ってませんでした。僕が十三ファンダンゴで働き出してから30年になります。僕は創立のメンバーではないのですが、ここには人一倍の思いがあります。22歳でこの町に来て、今年で52歳。人生の大半をこの町で過ごして来た訳ですので、それもそのはずです。辛い事もたくさんありましたが、その数を遥かに上回る程の楽しい事がありました。それこそが、こんな歳になった今もここにいる唯一の理由になります。実際、今も楽しいです。最初にオーナーからこの土地を売却したという話を聞いた時、これでファンダンゴの歴史を終わらせようかとも思いましたが、どうしてもその踏ん切りがつかなかったのも、そのせいだと思います。あわよくば、今のファンダンゴで身体が動かなくなるまで居させてもらうつもりでしたが、人生とはいつも簡単にいかないもので、ついに老体に鞭打って踏ん張らなければならない時が来てしまいました。
今はファンダンゴとして営業出来るような、新たな場所を探しています。出来るなら、やっぱり長年お世話になった大好きな町である十三付近に移転をしたいのですが、ライブハウスは特殊な店舗なので、そう簡単には見つからないのが実情です。この31年間何をしてたんやと考えさせられる程、資金もありません。ただ、続けると決めた以上は、まずは移転先を決めたいところです。その結果、今のファンダンゴのような規模で、雰囲気で再開できるかは分かりません。むしろ、十三を離れる可能性もあります。それでも、僕はいいと思っています。建物が無くなるだけの話で、その気持ちさえしっかりと引き継いでいけたら、いつかその新しい場所は往年のファンダンゴの雰囲気になるはずです。無くなってしまうのは本当に寂しいですが、31年前にこの十三で産まれた時のように、新しいものを一から作っていく楽しさがそれを上回ればいいと思っています。
次に皆さんにお知らせがあるとしたら、移転先決定のお知らせになるでしょう。その報告がしっかり出来るように精進しますので、その時を楽しみにして頂けたらと思います。そして、ファンダンゴで思い出のある方は、もう一度だけでも遊びに来て頂いて、 今のこのファンダンゴの事を更に心に刻んで頂けたら嬉しいです。
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