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Uru、自身最大規模のワンマンで2000人魅了「皆さんが心穏やかに過ごせる時間を」

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Uru(撮影:西槇太一)

Uru(撮影:西槇太一)

Uruが3月4日に東京・昭和女子大学人見記念講堂にてワンマンライブ「monochrome~吹き沁む頬に熱いザフサス~」を開催した。

Uruの東京でのワンマンライブ開催は実に1年半ぶり。チケットはソールドアウトし、集まった約2000人のファンは2時間半以上にわたって彼女の歌声を堪能した。

開演時間を迎え、上方からオーガンジーの幕が幾重にも張り巡らされたステージにUruが登場すると、大きな拍手が沸き起こった。1曲目に披露されたのは「追憶のふたり」。切ない歌詞を深みのある声で歌い上げるUruを、オーディエンスは息を呑んで見つめていた。続く「The last rain」を透明感に満ちたハイトーンで歌ったUruは、最初のMCで今回のライブのサブタイトルを「昨年『モノクローム』というアルバムを出したのですが、このアルバムの収録曲14曲の頭文字をランダムに組み合わせた言葉で……特に意味はないです(笑)。最後の『ザフサス』は(当てはまる言葉がなく)余ったやつです。皆さん検索していただいたみたいで、どうもすみませんでした(笑)」と語り、場内の空気を和ませた。

重厚なストリングスの音色とUruのボーカルが響き合った「ホントは、ね」のあとは、カバー曲を連続で披露。ピンク色の照明とともに温かくも切ない空気を作り上げたレミオロメンの「3月9日」、軽やかな声で観客を魅了したスピッツの「ロビンソン」で、Uruの歌声の魅力をまた異なる形で届けた。心地よいリズムと軽やかな歌声が印象的な「sunny day hometown」を披露したあと、Uruは出会いと別れの季節である春にちなんだエピソードを語る。「私の友人の話なんですけど」と前置きし、小学生時代に同級生の男の子に片思いをしていたものの、その男の子が転校することになり、思いを伝えられないまま別れてしまったという思い出を明かしたUruは「今は何をしてるのかなーと思います……“友人”の話なんですけどね!(笑)」と照れたように強調し、ファンの温かな笑いを誘った。

続いてUruはUVERworld「THE OVER」、back number「ハッピーエンド」と、ロックバンドのカバー曲を披露した。原曲の持つ壮大さをシンプルなアレンジに乗せて表現した「THE OVER」、柔らかな歌声で女性目線の歌詞をしっとりと歌った「ハッピーエンド」で、Uruの表現力の豊かさを観客にアピールする。ここでUruは「モノクローム」収録曲「鈍色の日」のイメージを膨らませて書いたという掌編を朗読。小説家を目指す青年が挫折を味わいながらも、過去の自分の言葉に励まされて再び立ち上がるというストーリーを、穏やかな声で届けた。その後、Uruは物語の世界を改めて表現するように「鈍色の日」を丁寧に歌った。

「いい男」に続き、夕焼けを思わせるノスタルジックな照明の中で披露されたのは松任谷由実「やさしさに包まれたなら」のカバー。間奏ではUruがリコーダーソロを吹き、素朴な音色で観客を和ませた。華やかなアンサンブルとピュアな歌声が場内を満たした「fly」では、ファンから募集したさまざまな「Uruの色」が幕に映し出された。Uruは「皆さんに選んでいただいた色と一緒に歌えた気がしています」と、ファンへの感謝を述べた。さらに自身が「救われてがんばろうと思えた曲」という、小田和正の「たしかなこと」のカバーも披露した。

ここでUruは次に歌う曲について「私が幼いときに父が先立ってしまったときの、母の日記を曲にしました」と語る。「大切な人がずっと存在する保証はなくて、だからこそ今の存在がはかなく尊いものなんだと思います」と声を震わせながら思いを明かしたUruは、「アリアケノツキ」を歌った。最初は涙混じりの声だったUruだが、後半では圧巻のボーカリゼーションを展開。さらに母親に対しての思いを描いた「娘より」も披露し、場内を感動的な空気に導いた。そしてUruは本編を締めくくる「しあわせの詩」と「奇蹟」を歌い、ステージを去っていった。

アンコールの手拍子に導かれ、再びステージに現れたUruは「フリージア」を1曲目に歌った。ステージ上には満点の星空が映し出され、幻想的な空間を作り上げた。ここでUruは「すごく大好きで、毎年1回は行っている」という京都での初ワンマンライブを今年8月に行うことを発表し、大きな拍手を浴びた。そして自身最大規模のワンマンライブとなったこの日を振り返り「こんな大きなステージに立つことができて……本当にありがとうございます。皆さんが心穏やかに過ごせる時間を作れるアーティストでありたいです。これからもよろしくお願いします」と、ファンに向けて丁寧に思いを伝えた。

さらなる活躍を決意するように「すなお」をしっかりと歌い上げたUruは、最後に「星の中の君」を披露した。この曲ではここまでUruの前方を覆っていたオーガンジーが上がり、彼女の素顔がファンの前に現れた。一歩踏み出したUruは会場の隅々を見渡しながら、朗々とした歌声を響かせた。曲が終わるとUruは「最後まで聴いてくれて、ありがとうございました」と深々と頭を下げ、充実した表情を見せた。

「Uru Live『monochrome~吹き沁む頬に熱いザフサス~』supported by uP!!!」2018年3月4日 昭和女子大学人見記念講堂 セットリスト


01. 追憶のふたり
02. The last rain
03. ホントは、ね
04. 3月9日
05. ロビンソン
06. sunny day hometown
07. THE OVER
08. ハッピーエンド
09. 鈍色の日
10. いい男
11. やさしさに包まれたなら
12. fly
13. たしかなこと
14. アリアケノツキ
15. 娘より
16. しあわせの詩
17. 奇蹟
<アンコール>
18. フリージア
19. すなお
20. 星の中の君

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