ナナヲアカリ、初ツアーファイナルでメジャーデビューを発表「もっと楽しいことができる」

ナナヲアカリの東名阪ツアー「ナナヲアカリはじめてのとうめいはん『▽（いいね）』収穫ツアー」のファイナル公演が、昨日3月5日に東京・WWWにて開催。この中でナナヲが今年8月に、Sony Music Associated Recordsよりメジャーデビューすることが発表された。

今回のツアーは2月にリリースされた新作ミニアルバム「いろいろいうけど『▽』（いいね）がほしい」を携えて行われた、ナナヲにとって初のツアー。大阪公演にはセプテンバーミー、名古屋公演には鳴ル銅鑼がゲストとして出演し、ファイナルの東京公演はナナヲのワンマンライブとして実施された。

開演時刻を迎え、サポートメンバーの香取真人（G）、かのーつよし（B）、タイヘイ（Dr）、野良いぬ（VJ）に続いて勢いよくステージに現れたナナヲは、ギターを激しくかき鳴らしながら1曲目「ドッペルアリー」をパワフルに熱唱。その後も「んなわけないけど」「ハッピーになりたい」とアッパーチューンを連発し、フロアのテンションを急上昇させた。あいにくの大雨にもかかわらず集結したファンに、ナナヲは「雨大丈夫だった？ 楽屋も湿気ヤバくて（笑）」と問いかけ、笑いを誘う。その後は退廃的なミディアムチューン「眠らない街、眠りたい僕」や、ファンタジックなボーカルから一転してサビで強力なシャウトを聴かせた「東京秒針」など、幅広いサウンドでオーディエンスを魅了した。

中盤ではゲストとしてYunomiが登場し、彼とナナヲ、野良いぬの3人だけで「キラキラキライ」「事象と空想」といったナンバーをスペシャルミックスとして届けた。ここにバンドメンバーも加わり「Heart.empty」「プラネタリー・メッセージ」をパフォーマンス。重厚なアンサンブルとナナヲの圧巻のボーカルがフロアを圧倒した。

後半に入り、ナナヲは「終わりたくないから、もう1回頭からやる！（笑）」と冗談を飛ばしつつもアグレッシブなステージングで場内をさらに盛り上げる。ファンが掲げるピンクのサイリウムに染められたナナヲがステージ狭しと飛び回った「ギヴミー『▽（いいね）』!!ドル活☆DAYS」、オーディエンスがナナヲと野良いぬと同じ振付で踊りまくった「ディスコミュ星人」が終わると、ナナヲは初のツアーの感想を「今まではライブをやるのが2カ月に1回とかだったのに、今回3月1日から一気にツアーを回って。このメンバーは安心感があってめちゃめちゃ心強いです。そして前を見たらみんながすごいいい顔で観てくれてて……最高じゃん！ 毎日ライブしたい！（笑）」と笑顔で語った。そんな言葉のあとは「ダダダダ天使」と「インスタントヘヴン」を披露し、熱狂のうちに本編の幕が閉じられた。

アンコールに入る前、ステージ上のスクリーンでナナヲが8月にメジャーデビューすること、さらに8月23日にはこれを記念したライブを東京・TSUTAYA O-WESTで開催することが発表され、フロアからは大歓声が沸き起こった。ファンの「おめでとう！」という声に迎えられてステージに現れたナナヲは「メジャーデビューで何が変わるとか、正直言ってわかんないけど、もっとみんなと楽しいことができる機会が増えるんだと思う。いいほうにしか変わっていかないと思うし、支えてくれたみんなをないがしろにはしない」と素直な思いを打ち明けた。「こういうことを発表したあとに歌う曲って照れちゃうよね（笑）」と言いながら、ナナヲが歌い始めたのは「メルヘル小惑星」。直前に「感動して泣きそうになったけど、泣かない」と言っていたナナヲだが、曲が始まると歌いながら思わず涙をこぼし、オーディエンスから励ましの声を浴びていた。

最後にナナヲは「これ以上の言葉がないのが申し訳ないんですが、本当にありがとう。メジャーデビューなんかにビビっちゃいない！」と叫び、ラストナンバー「ビビっちゃいない」を熱唱。ファンを大いに盛り上げ、記念すべき初のツアーのファイナルを締めくくった。