“町田発”LUNA SEA、結成記念日の日本武道館360°ライブに1万4000人熱狂

21

1687

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 433 739
  • 515 シェア

LUNA SEAが昨日5月29日に東京・日本武道館でワンマンライブ「LUNA SEA The Anniversary 2017 5.29 日本武道館」を開催した。

LUNA SEAとは?

RYUICHI(Vo)、SUGIZO(G, Violin)、INORAN(G)、J(B)、真矢(Dr)からなるロックバンド。1989年に現編成での活動を開始し、1991年にYOSHIKI(X JAPAN)主宰の「Extasy Records」から1stアルバム「LUNA SEA」をリリースする。翌1992年に2ndアルバム「IMAGE」でメジャーデビューを果たした。1994年のシングル「ROSIER」がロングヒットを記録し、東京ドームや横浜スタジアムなどでライブを行うなど日本を代表するロックバンドへと成長する。しかし2000年11月に“終幕”を発表し、同年12月26、27日に行われた東京ドーム公演をもってバンドの歴史に幕を下ろした。終幕以降も各メンバーはソロアーティストとしてのキャリアを重ね、精力的な音楽活動を展開。2007年12月24日に東京ドームで一夜限りの復活ライブを行い、このライブをきっかけに2010年8月に“REBOOT”と称して本格的な再始動を発表した。結成25周年を迎えた2014年5月29日には国立代々木競技場第一体育館でスペシャルライブ「LUNA SEA 25th ANNIVERSARY LIVE -The Unfinished MOON-」を実施。2015年6月には主催フェス「LUNATIC FEST.」を千葉・幕張メッセで行い大成功を収める。2018年6月に2回目の「LUNATIC FEST.」を開催。12月には埼玉・さいたまスーパーアリーナでメジャーデビューアルバム「IMAGE」と、メジャー第2弾にして通算3枚目のアルバム「EDEN」をフィーチャーした内容の2DAYS公演を行った。2019年5月29日に結成30周年を迎えると共に両A面シングル「宇宙の詩 ~Higher and Higher~ / 悲壮美」をリリース。

「LUNA SEA The Anniversary 2017 5.29 日本武道館」の様子。(写真提供:株式会社LUNA SEA)

「LUNA SEA The Anniversary 2017 5.29 日本武道館」の様子。(写真提供:株式会社LUNA SEA)

大きなサイズで見る(全7件)

この公演はLUNA SEAのメジャーデビュー25周年を記念したもの。5人が1989年に東京・町田にあるThe Play Houseで初ライブを実施した記念日にあたるこの日のライブには、約1万4000人のファンが来場し、フジテレビNEXTでは生中継が行われた。また本公演ではアリーナエリアの一部に360°客席に囲まれたステージが設置されたほか、舞台のサイドと後方に1階席の観客の目の前まで延びる花道が用意された。メンバーは積極的に花道を使ってステージを正面から観ることができない観客のすぐ近くでパフォーマンスを見せるなど、満員の会場を沸かせた。

ライブの冒頭、ベートーヴェン作曲の「月光」が流れる中、暗がりのステージにメンバーが次々に登場すると、開演直後から沸き起こっていた歓声がひときわ大きくなった。5人が1曲目に用意した楽曲は「Metamorphosis」。SUGIZO(G, Violin)がエッジィなギターバッキングを奏で、真矢(Dr)が鋭いビートを刻む。そこにINORAN(G)のリッチなトーンのギターアルペジオ、RYUICHI(Vo)の力強く伸びやかな歌声、J(B)のコシのある迫力のベースサウンドが重なり、LUNA SEAならではのアンサンブルが武道館に鳴り響いた。

1曲目をショートバージョンで演奏した彼らは、「PRECIOUS...」で観客を大きく盛り上げ、続けて「Dejavu」「Image」とメジャーデビューアルバム「IMAGE」の収録曲を披露。さらに重厚なギター、ベースのリフにRYUICHIの妖艶な歌声が絡む「HURT」など珠玉の楽曲群を連投した。MCではRYUICHIが今後も活発に活動をしていく旨を伝えつつ、「年々、歳を食うだけじゃなくて、クオリティを上げていきたいね。俺たちが70歳になったら、いなたくなっているか、それとももっとハードコアになってるか……」と話して会場を沸かせた。

ライブ中盤、ステージ上部に吊るされていたLEDスクリーンが降り、ステージを囲う。メンバーはさまざまな映像が映し出されるスクリーン越しに、平和への願いが込められたメッセージ性のある「NO PAIN」や、SUGIZOがバイオリンを構え、RYUICHIがアコースティックギターを演奏した「I'll Stay With You」を届けた。一旦クールダウンした会場の熱気に再び火を点けたのは、真矢のドラムソロ。彼はLEDライトが仕込まれ、緑色の光を放つドラムセットでドラムソロを披露し、「もっと来いよ!」というおなじみのフレーズで観客を煽った。続けて、勢いよくステージに登場したJは、アタック感の強い歪んだベースサウンドと力強いシャウトを繰り出し、「最高だな武道館! 行けるか! 行けるか! 行くぞ!」と叫んで会場の一体感を高めた。

LUNA SEA(写真提供:株式会社LUNA SEA)

LUNA SEA(写真提供:株式会社LUNA SEA)[拡大]

定位置に戻った5人は「BLUE TRANSPARENCY 限りなく透明に近いブルー」を投下。SUGIZOとINORANが向かい合ってギターカッティングを交互に弾くなど、スリリングなアンサンブルで観客を魅了した。その後、RYUICHIは「武道館は神聖な場所。これまでにもやっているけど、ステージに立つとついテンションが上がっちゃうよ」とコメント。さらに町田で初ライブをした時期の自分たちを振り返りつつ、「さすがに30年くらい先の未来は想像してなかった」と穏やかな表情で語っていた。そして5人はバラード「I for You」で観客を魅了したあと、「武道館まだまだ行けるか! ケガしなけりゃ何してもいいからな!」とRYUICHIが叫び、「STORM」「TIME IS DEAD」「ROSIER」とキラーチューンを畳みかける。SUGIZOが花道を走り、1階席の観客の目の前で体をのけぞらせてギターソロを弾くなど、メンバーそれぞれがアグレッシブなパフォーマンスを見せ、最後に「Metamorphosis」の後半パートをプレイしてライブ本編を締めくくった。

本編終了後、アンコールを求める観客の声はいつしか「Happy Birthday to LUNA SEA」の合唱に変わり、客席は携帯電話のライトで彩られていく。再びステージに姿を見せたLUNA SEAは高揚感のあるエモーショナルなナンバー「Anthem of Light」で観客の思いに寄り添い、人気曲「TONIGHT」ではシンガロングを巻き起こして一体感をさらに高めた。MCでのメンバー紹介では、名前の前に「宇宙一の」を付けて紹介し合うなど、5人がそれぞれをリスペクトしている様子を伺わせた。またここでは、SUGIZOの全機材およびグッズ売り場の電気が再生可能エネルギーとして注目を集める水素を使った燃料電池車でまかなわれていることが説明された。さらにニューアルバム(タイトル未定)が年内にリリースされること、12月23、24日に埼玉・さいたまスーパーアリーナでクリスマスライブ「The Holy Night 2017」が行われることが発表され、これからの活動に意欲的な姿勢を見せた。そして5人は「WISH」で会場に熱狂を生み出し、ラストに壮大かつ神秘的な雰囲気の「MOTHER」を届け、プリズムカラーのライトが場内に広がり美しい光景が広がる中、結成記念日のライブを大団円へと導いた。

この記事の画像(全7件)

LUNA SEA The Anniversary 2017 5.29 日本武道館
2017円5月29日 日本武道館 セットリスト

01. Metamorphosis ~Beginning part
02. PRECIOUS...
03. Dejavu
04. JESUS
05. Image
06. The End of the Dream
07. HURT
08. NO PAIN
09. I'll Stay With You
10. Drum Solo ~ Bass Solo
11. BLUE TRANSPARENCY 限りなく透明に近いブルー
12. I for You
13. STORM
14. TIME IS DEAD
15. ROSIER
16. Metamorphosis ~Ending part
<アンコール>
18. Anthem of Light
19. TONIGHT
20. WISH
21. MOTHER

The Holy Night 2017

2017年12月23日(土・祝)埼玉県 さいたまスーパーアリーナ
2017年12月24日(日)埼玉県 さいたまスーパーアリーナ

全文を表示

読者の反応

のーまん | 野田国広(norman.jp)🐬 @normanvektor

“町田発”LUNA SEA、結成記念日の日本武道館360°ライブに1万4000人熱狂 - 音楽ナタリー https://t.co/elAdRDKzd3

コメントを読む(21件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 LUNA SEA の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。