「夏祭り」をコンセプトに掲げる
昨年初開催され、今年で2回目となる「SUMMER PARTY ZOO」はDEZERTのSORA(Dr)がオーガナイザーを担当。自らさまざまなアーティストに声をかけ、所属事務所やバンドの枠を超えて、この日限りの特別なセッションを実現させている。この記事では開場時のパフォーマンスを含む約7時間におよんだイベントの模様を写真とともに紹介する。
会場時 / AKi / ~YOSHIAKI with Friends~そして輝くウルトラサマーセッション~
来場者がフロアのドアを開けると、ステージにはリラックスした様子で談笑する千秋(Vo / DEZERT)、団長(Vo /
SORAの丁寧な影アナを経て、トップバッターとして登場したのはAKi。昨年の「PARTY ZOO」と同様にたっぱ(G)とYOUSAY(G)というおなじみのメンバーに、SORAを加えた布陣を組み、パーティの始まりにふさわしいアッパーチューン「Vermillion」を届ける。さらに享楽的なムードを醸し出す「OVERRUN」や、ハイボルテージなデジタルチューン「Rasen -螺旋-」でオーディエンスを焚き付ける。「のっけからみんな最高です。これは去年を超えるんじゃないかな」と満足げな笑みを浮かべたAKiは、灼熱の季節にぴったりな「狂奏夏」をラストナンバーとして投下。百戦錬磨の“猛獣”たちがステージで大暴れする1日の幕開けを華やかに飾った。
AKiに続いたのは、オリジナルTシャツまで用意するこだわりを見せたセッションバンド・VISUAL杉並~So...90s あの頃の僕らは~。ミヤ(G /
ヴィジュアル系界隈の出演者たちの中で、一際異彩を放っていたのが田辺由明(G /
MUCC / 野薔薇団 -今宵は乱れ咲け!- / SONIC DIVE
ヒットチャートをにぎわせたサマーチューンでセットリストを固めたYOSHIAKI with Friends~そして輝くウルトラサマーセッション~から一転して、MUCCは1曲目の「invader」から観客を耽美な世界へと引きずり込んでいく。「愛の唄」では逹瑯が腰をくねらせ、長い指先を下腹部へと滑らせながら、甘やかに艶かしく歌い上げる場面も。このとき時間はまだ17:00過ぎ。目もくらむようなパフォーマンスに観客の視線はステージに釘付けになる。しかし、ミヤが「DEZERTが担いだ神輿、一緒に担げるのか? 俺らは担ぐぜ」と高らかに宣言したことを機に場の空気は一変。「ニルヴァーナ」でオーディエンスのテンションを高めた3人は、ライブに欠かせない「蘭鋳」で会場に一体感をもたらし、この日のMUCCとしての出番を終えた。
20代から60代まで幅広い年齢層のメンバーで構成された・野薔薇団 -今宵は乱れ咲け!-の選曲は、実にバラエティに富んだものに。亡きオジー・オズボーンへの追悼の意味を込めてセレクトされた「Bark at the Moon」は、
この日の転換時間には、団長司会のもと出演者たちのトークセッションが行われており、SONIC DIVEのライブ終了後にはINORANがASHやSORAとともに再びステージへ。INORANが「引き続き何かやりません?」とSONIC DIVE継続に意欲を見せると、ASHが「お願いします! なんでも歌います!」と叫び、SORAも「なんでも叩きます!」と続くなど先輩アーティストからの誘いに感激しきりの様子だった。
DEZERT / ~Kenにまつわるエトセトラ~シーズン2~
「あなたと1対1の勝負をしに来ました」。そんな千秋の言葉からDEZERTのステージが「真宵のメロディー」で始まる。出ずっぱりのSORAはもちろん、各セッションにも参加していたメンバーたちもすっかり温まっている状態。序盤からギアをトップに入れた状態で、新旧の楽曲をフロアに叩き付けていく。DEZERTのターニングポイントとなった「TODAY」が始まると、Miyakoの横にKenのシルエットが浮かび上がる。彼は自身のシグネチャーモデルのギターで流麗な旋律を奏で、後輩DEZERTの代表曲に彩りを添える。そして、深い余韻が残る中で千秋を抱き寄せ労ったのち、優しい眼差しをMiyako、Sacchan、SORAに向けた。
いよいよイベントも終盤に突入し、「PARTY ZOO」の目玉であるKenにまつわるエトセトラ~シーズン2~の出番に。その名の通り、ときには本人を交えながら、KenにまつわるL'Arc-en-Cielの楽曲を出演者が入れ替わり立ち替わりカバーするこのセッション。照明が美しい虹を描く中、(sic)boyがボーカルをとった「虹」を皮切りに、観客を熱狂させるパフォーマンスが続出した。
Kenの鋭利なカッティングギターが冴えわたる「Lover Boy」では、逹瑯と団長が息ぴったりのデュエットを聴かせる。Kenが去ったあとに届けられた「HEAVEN'S DRIVE」では、アフロのカツラを被り、サングラスをかけたSacchanが見事なコーラスで、千秋のボーカルの魅力を引き立たせる。またこの曲では、田辺由明がKen、YUKKEがtetsuya(B / L'Arc-en-Ciel)へのリスペクトを込めたプレイを披露。そこからシームレスに続いた「YOU GOTTA RUN」のカバーには、MUCC、AKi、DEZERTの3組がそろい踏み。トリプルベースの異色編成でL'Arc-en-Cielの最新曲を豪快に響かせた。目まぐるしいセッションを締めくくったのは、INORANが所属するLUNA SEAの初期ナンバー「BLUE TRANSPARENCY 限りなく透明に近いブルー」。INORAN本人もセッションに加わり、楽しそうに後輩たちと音を重ねる。
終始ハッピーな空気で満たされた7時間超におよぶイベントは、演者全員そろっての記念撮影でフィナーレへ。KenとINORANが笑顔で抱き合う様子も見られ、「PARTY ZOO」ならではの光景に誰もが笑顔に。三々五々に出演者たちがステージをあとにしていると、千秋が突然「1曲だけDEZERTやっていいですか? もう少しあなたと音楽をしたい!」とおねだり。DEZERTの単独ステージでも披露した「『変身』」を“おかわり”する特別パフォーマンスで、お祭り騒ぎ続きの「PARTY ZOO」に幕を下ろした。
「Kenさんを楽しませたいと思って「PARTY ZOO」を企画したのですが、Kenさんは『SORAが楽しいことが僕が楽しいこと』と言ってくださって。僕が楽しいのは、皆さんの楽しそうな顔を見ることなんです」と去り際に口にしていたSORA。彼はフロアに広がる笑顔を前に、「また開催できるよう種蒔きしていきますので、これからもよろしくお願いします」感無量の表情で「PARTY ZOO」の継続を誓った。
セットリスト
「DEZERT Presents SUMMER PARTY ZOO 2025」2025年8月2日 Zepp Haneda(TOKYO)
AKi
01. Vermillion
02. Idiots
03. OVERRUN
04. Rasen -螺旋-
05. 狂奏夏
VISUAL杉並~So...90s あの頃の僕らは~
01. 唄 / BUCK-TICK
02. for dear / 黒夢
03. ひまわり / ZIGZO
04. Silent Jealousy / X JAPAN
YOSHIAKI with Friends~そして輝くウルトラサマーセッション~
01. 君が好きだと叫びたい / BAAD
02. HOT LIMIT / T.M.Revolution
03. You'll be the champion / TUBE
04. ultra soul / B'z
MUCC
01. invader
02. ファズ
03. 愛の唄
04. ニルヴァーナ
05. 蘭鋳
野薔薇団 -今宵は乱れ咲け!-
01. Bark at the Moon / Ozzy Osbourne
02. Separate Ways / Journey
03. 天体観測 / BUMP OF CHICKEN
SONIC DIVE
01. Beat It / マイケル・ジャクソン
02. Live Wire / Mötley Crüe
03. It's My Life / Bon Jovi
04. Cowboys From Hell / Pantera
DEZERT
01. 真宵のメロディー
02. 「君の子宮を触る」
03. 「変身」
04. TODAY
05. 僕等の夜について
Kenにまつわるエトセトラ~シーズン2~
01. 虹 /
02. Lover Boy / L'Arc-en-Ciel
03. HEAVEN’S DRIVE / L'Arc-en-Ciel
04. YOU GOTTA RUN / L'Arc-en-Ciel
05. BLUE TRANSPARENCY 限りなく透明に近いブルー /
DEZERT
01. 「変身」/
DEZERT SORA 47ツアー中!03.20 幕張メッセワンマン @DEZERT_SORA
出演者の皆様
そして支えてくれたスタッフの皆様
そしてなにより応援してくれたあなたが
ハッピーになって笑顔に溢れる夜になったとしたなら
本当に僕は楽しかったと思えます☺️
大変なこともあったのは嘘ではないけど終わる度にまたそんな笑顔の為にまたやりたいなと思えます。
お祭り最高☀️ https://t.co/aS2FjW7Pcn