2月に発表したオリジナルアルバム「Smile」を携えて、およそ2年半ぶりとなる全国ツアーを回ってきた倉木。チケットは全公演ソールドアウトとなり、最終日の東京国際フォーラムも集まったオーディエンスで満員になった。
1980年代をイメージしたポップでカラフルな舞台にバンドメンバーが現れると、観客は拍手で彼らを迎える。映画の予告編のようなドラマチックなオープニング映像を経て、バックダンサーを従えた倉木がステージに登場。彼女は大きな歓声を受けながら「Make that change」でライブをスタートさせた。1曲目を歌い終えた倉木は「SAWAGE LIVE!」とシャウトし、場内の熱気を一気に高める。彼女はそのまま、コミカルな振り付けの「SAWAGE LIFE」、ダンサーのアグレッシブなパフォーマンスが映える「I Like It」、ハートのクッションを使った演出がかわいらしい「OPEN L▽VE」など、「Smile」収録曲を中心に次々と披露していった。
長年取り組んでいるカンボジアでの支援活動などを紹介するVTRが流れたあと、黄色を基調としたドレスに着替えた倉木は「Tell me why」「ミステリー ヒーロー」といったしっとりしたバラードナンバーを歌唱。「自分自身を信じて、歩んできた道を前進していこうという曲です」という言葉のあと披露された「My way」の澄んだ歌声に、観客はじっと耳を傾けていた。
バンドメンバーによる情熱的なセッションを経て、ライブは「名探偵コナン」とのコラボレーションコーナーに突入。彼女は歴代の「名探偵コナン」主題歌をアニメ映像をバックに届け、観客を大いに喜ばせる。「一秒ごとに Love for you」ではゲストの
鳴り止まない拍手に応えて、倉木はアンコールのステージへ。彼女は4月12日に発売されるニューシングルの表題曲「渡月橋 ~君 想ふ~」を艶やかな赤いドレスで歌い上げたあと、Tシャツにズボンというラフな姿で再登場する。倉木が「皆さんのおかげでツアーファイナルを迎えられて、本当に胸がいっぱいです。ひさびさのツアーで新しいことにも挑戦して、忘れられないライブになりました」としみじみと語っていると、青森県黒石市のゆるキャラ、にゃんごすたーがゲストとして登場。彼は真っ赤なドラムセットにまたがり、バンドと共に「Stand Up」をプレイして観客から盛大な拍手を浴びた。ラストナンバー「always」を歌い終えた倉木は「最後までステージを受け止めてくださりありがとうございました。またお会いしましょう!」と客席へ大きく手を振り、笑顔でステージを去った。