「応援してよかった」カープ優勝ライブ初日でポルノ、サンフジンズが熱演

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プロ野球セ・リーグの広島東洋カープの25年ぶりリーグ優勝を祝うライブイベント「VIVA!真赤激!」が、11月16日と17日に広島・広島文化学園HBGホールにて開催された。この記事では16日の公演の模様をレポートする。

「それ行けカープ」を歌うサンフジンズとポルノグラフィティ。

「それ行けカープ」を歌うサンフジンズとポルノグラフィティ。

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今回のイベントには音楽界を代表するカープファンのアーティストが集結。16日は“応援団長”のポルノグラフィティと“応援団”のサンフジンズが、17日は“応援団長”の奥田民生と“応援団”の堂珍嘉邦、ポルノグラフィティが出演した。

開演前の場内には、今年のカープ戦の実況中継やヒーローインタビューの音源が流れる。開演10分前からは「オープニングセレモニー」がスタート。ここでは2015年のBクラスが確定したレギュラーシーズン最終戦から2016年シーズンの快進撃、そして優勝決定までを追ったカープのドキュメンタリー映像が上映される。さらに現在キャンプ中のチームを代表して丸佳浩選手からのコメント映像上映、トランペット隊による「応援ソングメドレー」の演奏も実施。ユニフォームに身を包んだ観客からは大歓声が上がり、ライブ開始前からスタジアムさながらの盛り上がりとなった。

サンフジンズ

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本拠地・マツダスタジアムのウグイス嬢による「サンフジンズのスターティングメンバーを紹介します」というアナウンスに続いて、先攻・サンフジンズのライブが始まる。3人はロゴや背番号を刺繍した特製の白衣姿でステージに現れ、1曲目「さっさっサンフジンズ」を演奏。カイ・ギョーイ(奥田民生)は「広島ー!」と地元のファンを煽り、ジューイ・ラモーン(岸田繁 / くるり)は途中の歌詞を「カープおめでとう!」と変えて優勝の喜びを表した。

「サーフジーンズ」で会場をさらに盛り上げたあと、ひとしきりカープ優勝について話したカイ・ギョーイはおもむろに「まあ、我々はカープファンですから……」と、巨人ファンとして知られる背後のシシド・ヒフカ(伊藤大地)を振り返る。彼の白衣の胸に書かれたロゴは「Yakyu」。背中にはオレンジと黒の巨人カラーで背番号「8」があしらわれていることがわかると、場内からは笑い声が起こった。

「富士夫人」をじっくりと聴かせ、「そのかわり」でオーディエンスの身体を心地よく揺らすと、再びMCへ。札幌まで日本シリーズを観に行ったというジューイ・ラモーンは、カイ・ギョーイから「そこから全部負けたじゃないか(笑)」と突っ込まれ「僕のせいです(笑)」と謝る羽目に。しかし、日本シリーズ最終戦での西川龍馬選手のヒットを振り返り「西川の表情がよかった。来季に繋がる大きな一打でした」と、来シーズンへの期待をふくらませていた。その後は浮遊感のある「パン屋さん」で場内の空気を変え、さらに重厚なギターサウンドとカイ・ギョーイ、ジューイ・ラモーンのハーモニーが絡み合う「ふりまいて」を披露した。

「マツダスタジアムに車で行くのは難しいですよね。駐車禁止にならないように、そんな思いを込めて作った曲です」とジューイ・ラモーンが紹介したあとは「ちゅーきんキング」を演奏。ラストは「過注射」のパワフルなアンサンブルで締めくくられた。その後、「グラウンド整備」と銘打ったステージ転換中には、カープのマスコット・スラィリーが“グラウンドパフォーマンス”を披露。出演者たちのサイン入りTシャツをバズーカで客席に打ち込み、オーディエンスを大喜びさせていた。

ポルノグラフィティ

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後攻のポルノグラフィティは、新藤晴一(G)がカープのロゴをあしらったTシャツ姿、岡野昭仁(Vo)はカープのリストバンドを付けた姿で登場。1曲目から「オー!リバル」「サウダージ」「メリッサ」とヒット曲を連発し、場内の熱気を急上昇させる。新曲「真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ」を披露したあとのMCでは2人のカープトークが炸裂。岡野は優勝パレードの盛り上がりと、優勝報告会で黒田博樹選手がグラウンドにひざまづいたシーンに触れ「あの野球に感謝する姿を見て、応援しててよかったなと」と語る。また、新藤は「東京でもカープの話はすごく盛り上がるし、優勝したときは自分の誕生日よりもたくさんお祝いのメッセージが届いた(笑)」と、全国を巻き込んだカープ旋風を振り返った。

そのあと披露された曲は、彼らが2014年に発表したカープ非公式応援歌の「みんなのカープ」。カープの戦いぶりにファンの人生を重ね合わせた歌詞が、温かみのあるミディアムナンバーとして歌われる。歌い終えた岡野は「この曲の着地点が見えて、涙が出てくるような……この曲を作ってよかったと思います」と、しみじみと話した。後半戦も「LiAR」「アゲハ蝶」「ワンモアタイム」とアッパーチューンを連発。本編ラストの「ハネウマライダー」では、大サビの歌詞を岡野が「来年はカープが日本一になる!」と変えて歌い、オーディエンスから大喝采を浴びていた。

ポルノグラフィティのライブのアンコールでは恒例の「ポルノ! ポルノ!」コールは、この日は「カープ! カープ!」に。その声に応え、ユニフォーム姿でステージに現れた岡野は、自身が付けた背番号の「25」について「MVPは新井(貴浩)だと思ってるので。あと、25年ぶりの優勝ということで」と話し、背番号「5」を付けた新藤は小学生時代にリトルリーグで付けていた番号だと説明したあと「こんな話、ずーっとしてたい(笑)」と笑った。彼らがアンコールで演奏したのはデビュー曲「アポロ」の“広島弁バージョン”。テレビ番組の企画で同郷の大先輩・吉田拓郎が書いてくれたという広島弁の歌詞を熱唱し、地元のファンを熱狂させた。

左からカイ・ギョーイ(奥田民生)、岡野昭仁。

左からカイ・ギョーイ(奥田民生)、岡野昭仁。[拡大]

すべての演奏が終わるとサンフジンズの3人もステージへ登場し、フリートークが始まる。新藤の「MVPは誰だと思います?」という質問にカイ・ギョーイは「誰がすごかったとかじゃなくすごかった。(今年は)そこがすごかったでしょう」と話し、会場を埋め尽くした観客を納得させる。一方、新藤は東出輝裕打撃コーチの名前を挙げ「試合前とかも献身的に支えてましたしね。『うわっ、ボール運んでる!』って思いましたもん」と試合前練習の様子まで語り、岡野から「何時にスタジアム行ってるの……(笑)」と呆れられていた。

イベントの最後を飾ったのは、出演者たちと観客による応援歌「それ行けカープ」の合唱。優勝パレードの映像が流れる中で全員の歌声が響き、オーディエンスは赤いジェット風船を飛ばしてカープの優勝を改めて祝福した。

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「VIVA!真赤激!」2016年11月16日 広島文化学園HBGホール セットリスト

サンフジンズ

01. さっさっサンフジンズ
02. サーフジーンズ
03. 富士夫人
04. そのかわり
05. パン屋さん
06. ふりまいて
07. じょじょ
08. ちゅーきんキング
09. 過注射

ポルノグラフィティ

01. オー!リバル
02. サウダージ
03. メリッサ
04. 真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ
05. みんなのカープ
06. LiAR
07. アゲハ蝶
08. ワンモアタイム
09. THE DAY
10. ハネウマライダー
<アンコール>
11. アポロ -広島弁Ver.-

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toshi26(トシニジュウロク) @toshi26_carpfan

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