音楽は死なない!「Bowline」でキュウソ、フォーリミ、ゲス、オーラルら8組熱演
2016年11月9日 10:40
7 音楽ナタリー編集部
タワーレコードが主催するライブイベント「Bowline 2016」の東京公演が11月5日に東京・新木場STUDIO COASTで行われた。
「Bowline」はタワーレコードが毎回1組のアーティストをキュレーターに抜擢して開催しているライブイベント。今回はキュウソネコカミがキュレーターを務め、全4都市でライブを行った。
イベントのトップバッターを務めたのは赤い公園。彼女たちは「サイダー」「今更」「NOW ON AIR」を息つく暇もなくプレイし場内の熱気を高めていく。MCでは佐藤千明(Vo)が「キュウソ、私たちのことが1番好きって言ってたね。よかったね、楽屋に1000円置いておいて」と話し観客の笑いを誘った。4人は「のぞき穴」でアグレッシブな演奏を披露したあと、ラストの「黄色い花」ではシンガロングを響かせ会場を大いに盛り上げた。
04 Limited Sazabysのステージが「monolith」で幕を開けると、フロアにはたちまちサークルモッシュが巻き起こる。「drops」のコール&レスポンスで会場を1つにしたあと、GEN(Vo, B)は「キュウソも俺たちもいろんなことがあって、うまくいかない瞬間もあると思う。だけど仲間であることは変わらない。今日は最高にいい景色をありがとうございました!」と叫び歓声を浴びた。彼らはラストに「swim」を投下し、フロアに熱狂を生み出した。
続くCreepy Nuts(R-指定&DJ 松永)は、挨拶がてら全出演者の名前を組み込んだフリースタイルラップを披露し観客を圧倒する。「たりないふたり」で盛大なコール&レスポンスを繰り広げたあと、R-指定は「ホームでやるよりノリいいんちゃうかな?」と笑顔を見せた。また彼は自身が出演中のテレビ朝日系「フリースタイルダンジョン」に触れ「いつもはモンスター側ですが、今日はチャレンジャーや!」と意気込みつつ、「ヒップホップ初めて観る人も警戒心を解いてほしい。俺1回も『チェケラッチョ』って言ってないでしょ?」と話し爆笑をさらった。その後も2人は「聖徳太子フリースタイル」やアグレッシブなDJプレイで観客を盛り上げ、最後の「合法的トビ方ノススメ」まで一気に駆け抜けた。
忘れらんねえよのアクトは[Alexandros]の「ワタリドリ」をSEにスタート。会場後方に現れた柴田隆浩(Vo, G)はクラウドサーフでステージにたどり着くと「ばかもののすべて」「犬にしてくれ」を熱唱する。その後「13年間好きだった女の子を偶然見かけたんですよ。そしたら薬指にキラキラした指輪がついてました!」と絶叫し、迫真のパフォーマンスで観客を魅了していった。さらに柴田は「俺キュウソが好きだ! 1番カッコいい。でも俺らも負けたくねえ、俺らは俺らの道でカッコよくなりたい」と熱を込めて話すと「バンドやろうぜ」を投下し、フロアを沸騰させる。「忘れらんねえよ」では観客の携帯のライトが灯り、会場は感動的なムードに包まれた。
5番手の岡崎体育は「Open」で勢いよくステージに登場。「Explain」の口パクパフォーマンスでオーディエンスを歓喜させたあと、続く「Call on」では高度すぎるコール&レスポンスを求め観客を困らせる。彼は曲終わりに「なんなん? みんな『ヤンキー怖い』は言えるんでしょ? なんで岡崎体育の予習してこないんすか」と悪態をつき観客を笑わせた。また「僕は大抵こういうイベントでは隅っこで『なっちゃん!』を飲んでます。今日も話しかけてくれたのは(ヤマサキ)セイヤ(Vo, G / キュウソネコカミ)さんくらいです」と淡々と話したあと「FREINDS」を披露。ラストの「Q-DUB」ではヘッドバンギングも飛び出す迫力のアクトを届けた。
イベントもいよいよ終盤へ。THE ORAL CIGARETTESは山中拓也(Vo, G)の「お前ら全員かかってこい!」という叫び声を合図にライブを開始し、「嫌い」「STARGET」「Mr.ファントム」とアッパーチューンを連投していく。MCで山中が「今日は招いてもらっている側なので、キュウソまでしっかりバトンを渡そう……なんて思ってません。お前ら全員ここでつぶして帰ります!」と煽ると、オーディエンスは拍手や歓声でうれしそうにそれに応えた。彼らはアカペラで始まる「DIP-BAP」から「カンタンナコト」「狂乱 Hey Kids!!」を立て続けにプレイし、ダイバーを続出させた。
ゲスの極み乙女。は「ハツミ」「シリアルシンガー」といった楽曲をクールに演奏。「星降る夜に花束を」で川谷絵音(Vo, G)が「踊れー!」と叫ぶと、オーディエンスは振り切れたように体を揺らす。MCで川谷はキュウソと過去に行ったツーマンライブを振り返り「1番手のキュウソがあまりに盛り上げるから『何かやらなくちゃ』と思って。ちゃんMARIにダイブしてもらったの」と話し観客を驚かせた。「シアワセ林檎」の終盤では、ドラマーがほな・いこか(Dr)から佐藤栄太郎(Dr / indigo la End)にチェンジ。いこかがステージ前方で川谷と熱唱すると大きな歓声が上がった。4人は「キラーボール」の演奏後、肩を組み深く礼をすると笑顔でステージを去った。
大トリを務めるキュウソネコカミは大歓声に迎えられて登場。ヤマサキセイヤ(Vo, G)が「よくここまで残ってくれたな! イコール、キュウソ見たいってことやろ。任しとけ!」と威勢よく挨拶したあと、彼らは「ウィーアーインディーズバンド!!」「キュウソネコカミ」「ファントムバイブレーション」をノンストップで披露していく。「DQNなりたい、40代で死にたい」でヤマサキはフロアへダイブし、ミラーボールの真下でヤンキーコールを叫んだ。MCで彼は「Bowline 2016」のキュレーターを務めたことについて「緊張したよな。主催になった瞬間にカッコつけたくなって、ぎこちない感じになったけど(笑)。出演してくれたみんなが大好きだ!」と振り返る。そして「苦しいことがあったときにできた曲です。最高のアンセムができたと思ってます」と語り、新曲「わかってんだよ」を披露した。ヨコタシンノスケ(Key, Vo)が「俺たちが大好きなバンドを観てくれてありがとうございました!」と感謝を述べたあと、5人はラストに「ハッピーポンコツ」をプレイした。
アンコールを受けステージに戻ると、ヤマサキは「人の上に乗ると発動する歌です」と話しながら再びフロアへ飛び込む。彼は観客に支えられながら「『遠くに行っちゃった』とか言われる皮肉もこめて、ゼロ距離で歌います。人生の縮図のような曲です」と「ブルース」を熱唱。ステージに戻ると「目の前にあんたらがいるから歌うぞ! 俺は歌い続けてやる! 音楽は死なない!」と叫び、「ビビった」の熱演でイベントの幕を閉じた。
※記事初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
「Bowline 2016」
2016年11月5日 新木場STUDIO COAST セットリスト
赤い公園
01. サイダー
02. 今更
03. NOW ON AIR
04. 西東京
05. のぞき穴
06. 絶対的な関係
07. KOIKI
08. 黄色い花
04 Limited Sazabys
01. monolith
02. Night on
03. fiction
04. Warp
05. drops
06. Letter
07. Horizon
08. swim
Creepy Nuts
01. フリースタイル
02. たりないふたり
03. 爆ぜろ!! feat. MOP of HEAD
04. みんなちがって、みんないい。
05. 聖徳太子フリースタイル
06. DJルーティーン
07. 合法的トビ方ノススメ
忘れらんねえよ
01. ばかもののすべて
02. 犬にしてくれ
03. ばかばっか
04. バンドやろうぜ
05. 俺よ届け
06. この高鳴りをなんと呼ぶ
07. 忘れらんねえよ
岡崎体育
01. Open
02. Explain
03. Call on
04. Voice Of Heart2
05. FRIENDS
06. Q-DUB
THE ORAL CIGARETTES
01. 嫌い
02. STARGET
03. Mr.ファントム
04. 5150
05. DIP-BAP
06. カンタンナコト
07. 狂乱 Hey Kids!!
ゲスの極み乙女。
01. ハツミ
02. シリアルシンガー
03. 私以外私じゃないの
04. 星降る夜に花束を
05. シアワセ林檎
06. キラーボール
キュウソネコカミ
01. ウィーアーインディーズバンド!!
02. キュウソネコカミ
03. ファントムバイブレーション
04. サギグラファー
05. DQNなりたい、40代で死にたい
06. こみゅ力
07. KMDT25
08. わかってんだよ
09. ハッピーポンコツ
<アンコール>
10. ブルース
11. ビビった
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Creepy Nuts @Creepy_Nuts_
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Creepy Nuts(R-指定&DJ松永)も出演したBowlineのLIVEリポートが掲載されてます。