開演時刻を少し過ぎた頃、バックバンドのメンバーがポジションに就くと、焚吐がステージ下手袖からゆっくりと姿を見せる。彼は最前列のファンとハイタッチすると「クライマックス」を1曲目に届けた。この曲を歌い終えた焚吐が「ライブの本当の“クライマックス”まで、一緒に駆け抜けてもらえますか!」とフロアに呼びかけると、観客からは大きな歓声が飛ぶ。その後ギターを手にした彼は「子捨て山」「四捨五入」とロックナンバーを立て続けにパフォーマンスし、会場の熱を一気に引き上げた。
ミドルチューンの「人生は名状し難い」ではフロアから自然と手拍子が湧き起こる。焚吐はアコースティックギターをかき鳴らし、まっすぐに前を見つめながら力強い歌声を響かせた。またライブ中盤には弾き語りのコーナーが設けられ、焚吐はそれまでとは異なる趣でファンを楽しませる。自身の父親への思いを歌った「彼方の明日」で焚吐は「こうしてデビューできたのも、父の支えがあってこそ」と感謝を口にし、柔らかな歌声をギター演奏に乗せていた。
アカペラで冒頭のパートを歌い上げた「テルーの唄」でファンを一層引き付けると、焚吐はこの日のライブが「2015年の11月3日に焚吐として活動を始めてから、ちょうど100本目のライブ」であることをファンに伝える。噛みしめるように1年間の歩みを振り返った彼が「366日目の今日も悔いのないよう、最善を尽くしていきましょう」と呼びかけると、ファンは大きな拍手を送った。バンドメンバーがステージに戻ったライブ後半戦は、アグレッシブなナンバー「てっぺん底辺」からスタート。「ティティループ」では焚吐の「皆さんと一緒に歌いたい!」という呼びかけにオーディエンスが大合唱で応えた。本編最後に披露されたのは「僕は君のアジテーターじゃない」。疾走感のあるビートに乗ってエネルギッシュなパフォーマンスを見せた焚吐は「ありがとうございました!」と短く挨拶をしてステージをあとにした。
アンコールの声を受けて舞台に戻ると、焚吐はオーディエンスを見つめながら「楽しい」とひと言つぶやく。彼は次の曲について「初めて作ったラブソングでとても苦労したけれど、皆さんに気に入っていただけて……僕自身もこの曲も幸せ者だなと思います」と語り、「ふたりの秒針」を優しく歌い上げた。最後に焚吐は2017年3月5に東京・WWWで行うワンマンライブ「リアルライブ・カプセル Vol.2」についてアナウンス。ラストナンバーとして「オールカテゴライズ」をプレイし、100度目のライブの幕を下ろした。
関連する特集・インタビュー
焚吐「リアルライブ・カプセル Vol.1」
2016年11月4日池袋 RUIDO K3 セットリスト
01. クライマックス
02. 子捨て山
03. 四捨五入
04. 青い疾走
05. 人生は名状し難い
06. 彼方の明日
07. 黒いキャンバス
08. テルーの唄
09. てっぺん底辺
10. ロストワンの号哭
11. ティティループ
12. 僕は君のアジテーターじゃない
<アンコール>
13. ふたりの秒針
14. オールカテゴライズ
焚吐「リアルライブ・カプセル Vol.2」
2017年2月25日(土)大阪府 hillsパン工場
2017年2月26日(日)愛知県 ell.FITS ALL
2017年3月5日(日)東京都 WWW
焚吐のTV・ラジオ出演情報
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- 焚吐(たくと) 公式 WEBSITE
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