6月より自身にとって4度目の弾き語りツアーを行ってきた片平。この記事ではセミファイナルにあたる8月12日の公演の模様をレポートする。
場内の暗転と同時にステージに現れた彼女は「ながれぼしのうた」で静かにライブの幕を開けた。この季節にぴったりのデビュー曲「夏の夜」を繊細な歌声で歌い上げたあと、「カフェイン」のイントロをつま弾きながら「よろしくお願いします」と挨拶。「何かがほしい」という彼女のささやきに観客が手拍子で答えると「OK!」と笑顔を見せた。伸びやかな歌声を響かせた「舟漕ぐ人」、「すごく人間らしい曲。私なりに歌ってみたいと思います」と話してカバーしたRCサクセションの「風に吹かれて」に続いては、未発表曲の「夕日のうた」を披露。観客は穏やかなメロディーに乗ったどこか切ない彼女の歌声に聴き入っていた。
ライブ中盤、片平はゲストの玉田豊夢をステージに呼び込む。彼女が「デビュー前の右も左もわからないときからレコーディングでお世話になっていて。次の曲も豊夢さんに叩いてもらっている曲です」と話すと玉田は「僕も大好きな曲です」と続け、2人は向き合って「煙たい」を演奏。玉田の軽やかなドラミングに観客は心地よさそうに揺れた。続く「BAD GIRL」のコール&レスポンスや玉田の力強いドラムソロで、オーディエンスの熱気は最高潮に。大歓声の中で片平は「かっこいいねー。楽しいね。いつも1人だしね、誰かがいるって楽しいです」としみじみ語った。続く「Come Back Home」では歌詞を「今日の東京は楽しかった」と変えてみせ、会場は温かい空気に包まれた。
「amazing sky」で再び弾き語りに戻ったライブ後半、片平は静寂を切り裂くようにアッパーチューン「Party」「Hey Boy!」をメドレーで投下する。本編ラストにはステージ前方に移動し「最高の仕打ち」をマイクを通さずに熱唱。観客を圧倒するパフォーマンスを披露し、「今日はどうもありがとうございました」と颯爽とステージを去った。
アンコールで再び玉田をステージに招いた片平は「女の子は泣かない」をプレイ。「聴いてくれる人がいて、支えてくれる人がいて、東京にたくさん居場所ができました。たくさん曲を書いてみんなに会えるようにがんばるので、また会いましょう」と感謝の思いを伝えたあと、4月にリリースした新曲「結露」を丁寧に歌唱してセミファイナルを締めくくった。
片平里菜「弾き語りワンマンツアー2016“ねえだってこんな世の中だしせめてふたりは上手くやっていこう”」
2016年8月12日 恵比寿ザ・ガーデンホール セットリスト
01. ながれぼしのうた
02. 夏の夜
03. カフェイン
04. 舟漕ぐ人
05. 風に吹かれて
06. 夕日のうた
07. 煙たい
08. BAD GIRL
09. ねえだってこんな世の中だしせめてふたりは上手くやっていこう
10. Come Back Home
11. amazing sky
12. Party~Hey Boy!
13. Love takes time
14. 最高の仕打ち
<アンコール>
15. 女の子は泣かない
16. 結露
リンク
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音楽ナタリー @natalie_mu
片平里菜、4度目の弾き語りツアー完遂「聴いてくれる人がいるから居場所ができた」 https://t.co/E9pRWTlA6P https://t.co/1jt2yTV8vt