RIP SLYMEツアー千秋楽武道館で決意表明「まだまだこの道を行こう」

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RIP SLYMEが約4年半ぶりとなる全国ホールツアー「Tour of Ten」の最終公演を、昨日1月10日に東京・日本武道館で開催。chay、浜野謙太(在日ファンク)、宮原永海、ヨースケ@HOMEといったゲストとのパフォーマンスを交え、2時間半にわたって全27曲を披露した。

RIP SLYME(写真提供:ワーナーミュージック・ジャパン)

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chayがゲスト参加した「JUMP with chay」の様子。(写真提供:ワーナーミュージック・ジャパン)

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ライブは最新アルバム「10」と同じく「Powers of Ten」からスタート。MCのRYO-Z、ILMARI、PES、SUが持つ小型の懐中電灯から放たれる4本の光が、暗転している会場の中を上下左右旋回するというスリリングな演出で幕を開ける。ステージを照らす照明が真っ赤に変わると、RYO-Zが「いきなりのゲスト!」とchayを呼び込んで「JUMP with chay」を披露。次に“ナンシーズ”と名付けられた18人の女性ダンサーを従えて「POPCORN NANCY」、さらに低音ビートを入れてエッジの効かせた「楽園ベイベー」のリミックスを投下し、冒頭のパートはオーディエンスを激しく踊らせるアッパーな展開となった。

RIP SLYME(写真提供:ワーナーミュージック・ジャパン)

RIP SLYME(写真提供:ワーナーミュージック・ジャパン)[拡大]

「今、俺のサングラスは曇ってて何も見えません。それはお前たちの熱気のせいだよ! ダンスフロア武道館へようこそ!」というRYO-Zの挨拶を経て、続く中盤は「KINGDOM」「メトロポリス」「だいたいQuantize」という「10」収録曲が続く。その後「Rock it!」や「STEPPER'S DELIGHT」といった懐かしいナンバーも織り交ぜていき、「黄昏サラウンド」は途中でレゲエ風トラックに差し替えたり、「One」はダンスホール調のラップで聴かせるサビから始まったりと、名曲もフレッシュな形で届けられる。また「気持ちいい for Men」にはヨースケ@HOMEがブルースハープとウクレレで参加。「青空」と「いつまでも」には、リップの数多くの楽曲に参加している宮原永海がボーカルで加わり、盟友たちがツアーファイナルに華を添えた。

SU(写真提供:ワーナーミュージック・ジャパン)

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5人の和気あいあいとしたやり取りが見られるMCでは、武道館が何度も笑いの渦に。「(生中継している)WOWOWさんごめんなさいね、今日はいろんなこと言います」と冒頭に断りを入れていたSUは、曲中ノリノリの客席を見て「いいねえ、真ん中の足にじわじわくるねえ」と観客を煽ったり、スクラッチを披露したDJ FUMIYAはPESと「みんなの前でこんなにコスって……気持ちいい!」と会話したり、得意の下ネタトークでも大いに沸かせる。また、立候補した観客の1人にマイクを渡してコール&レスポンスのコールを言ってもらうというレクリエーションコーナーでも盛り上がり、客席との仲を深めていた。

浜野謙太(在日ファンク)がゲスト参加した「Vibeman feat. 在日ファンク」の様子。(写真提供:ワーナーミュージック・ジャパン)

浜野謙太(在日ファンク)がゲスト参加した「Vibeman feat. 在日ファンク」の様子。(写真提供:ワーナーミュージック・ジャパン)[拡大]

終盤の「Vibeman feat. 在日ファンク」では大歓声で迎えられて浜野謙太が登場し、場内の熱気はさらに上昇。ステージから何本ものスモークが吹き出した「Good Times」は、中盤以降をド派手なEDMにリミックスし、メンバー5人が三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEの「R.Y.U.S.E.I.」をマネしてランニングマンのステップを繰り出すというユーモラスな一幕も。次曲「JOINT」の大サビでは会場の明転とともに金テープが噴射されて、ライブのボルテージは最高潮に達する。この曲で恒例となっている「STOP!」のフレーズ後にSUがパフォーマンスを溜める場面では、彼がシャツを脱いで上半身裸になり黄色い歓声を浴びた。

RYO-Z(写真提供:ワーナーミュージック・ジャパン)

RYO-Z(写真提供:ワーナーミュージック・ジャパン)[拡大]

メンバーもオーディエンスも汗だくで迎えた本編フィナーレ。RYO-Zはこのツアーを思い返し、この日のライブの印象的な場面を挙げて「その一瞬一瞬が最高だったのは、今日という日にこの時間この場所を選んでくれたみんなのおかげです」と語る。そして今回のツアーに関わったすべての人への感謝を述べ、「10」でもラストを飾る「時のひとひら」をじっくりと届けた。

アンコールは「Super Shooter」「熱帯夜」で再びフロアを踊らせる。最後のMCでは「これからもヤバイBOMBをこさえて、こうやってダンスフロアに投下していきたいと思います。2016年、俺たちはまだまだこの道を行こうと決めてますから。その道の先で出会えたら、今日みたいに一緒に踊ってもらえますか?」とRYO-Zが投げかけ、その決意を表明するように「この道を行こう」を全力でパフォーマンスした。全27曲をやり切った5人は、上着を脱いで裏返しDJセットの前に掲げる。そこには「A」「D」「I」「O」「S」の文字がプリントされており、ライブ終了時の決まり文句を提示して全17カ所20公演を巡ったツアーを締めくくった。

なおRIP SLYMEは、映画「珍遊記」のオープニングテーマおよびエンディングテーマを3月2日にシングル「Take It Easy」としてリリースする。

※記事初出時、写真のキャプションに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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RIP SLYME 終演後コメント

RYO-Z

4年ぶりのツアーだったんで始まる前は緊張があったんですが、初日で「イケそうだ」という手応えを掴めました。そうして突っ走ってきて、途中、「ん?」っていうところもなく最後まで突っ走れた。完全燃焼できました。

ILMARI

最初の頃はフレッシュな感じもありましたけど、武道館に向けて段々できあがってきた感じがあって。MCのトークや構成も、こんなに同じことを繰り返したことは今までないんで、そこも面白かったです。

PES

今までの15年間を噛みしめるようなツアーでした。昔より全然よくなってるところはありますが、もっとたくさんの人に観てもらいたいし、どうやったらよりよい明日が待っているのか、毎回考えながら回れたツアーでした。

SU

旅行に出掛けると、行きは鞄に荷物がちゃんと入ってるけど、帰りになると入らなくなる。今回はそんなツアーでした。いろんなものを得て、楽しい思い出もいっぱいで、鞄からあふれちゃうっていう。

DJ FUMIYA

今回はトラックを変えて披露する曲がいつもより多いので最初は心配してたんですが、手応えも感じられたし、結果、よかったと思います。これがDJスタイルでやれる面白いところですから。その良さを出せたツアーだったと思います。

RIP SLYME「RIP SLYME "Tour of Ten"」
2016年1月10日 日本武道館 セットリスト

01. Powers of Ten
02. JUMP with chay
03. POPCORN NANCY
04. 楽園ベイベー(DJ Fumiya Remix)
05. SCAR
06. KINGDOM
07. メトロポリス
08. だいたいQuantize
09. Rock it!
10. TOKYO STOMP
11. STEPPER'S DELIGHT
12. AH! YEAH!
13. 気持ちいい for Men
14. 黄昏サラウンド
15. One
16. 青空
17. いつまでも
18. Happy Hour
19. ピース
20. SLY
21. Vibeman feat. 在日ファンク
22. Good Times
23. JOINT
24. 時のひとひら
<アンコール>
25. Super Shooter
26. 熱帯夜
27. この道を行こう

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