名古屋のインディーズレーベル・TRUST RECORDS主催のライブツアー「TRUST TOUR 2015」の最終公演が10月18日に東京・TSUTAYA O-WESTにて開催された。
このツアーはENTH、
トップバッターを担当したのは、昨年9月にTRUST RECORDSへの所属を発表したLUCCI。彼らは三浦弦太(Vo, G)の弾き語りから始まる「Q&A」でライブイベントの幕を開ける。MCでは三浦が「名古屋のレーベルが東京の大きなハコを埋め尽くせるなんて感謝感激です」と語った。そして「“トラストレコーズ2年生”の僕らなりに爪跡を残したい」と意気込み、「春になったら」「二十歳」といった日本語詞のナンバーを優しい歌声で届けていった。続くALL FOUND BRIGHT LIGHTSはこの日の出演者の中でもっともトラスト歴が浅いポップパンクバンド。しかしながらYoshiaki(Vo)は「若手でヒヨッ子だけど俺たちが勝てるところを探してここまで来ました」と力強く言い、ポップなナンバーを次々と投下していく。またYoshiakiはヘッドライナーとして全公演に出演した今回のツアーを振り返り、「苦しくてお金もなくて、嫌になったこともあったけど、今ここに立ってるとこのバンド、このメンバーでやってきてよかったなと思いました」とコメント。彼の言葉に賛同するかのようにバンドはラストナンバー「Space Out」を渾身の力で演奏した。
大阪のPOTはキャッチーな「Sunday」からライブをスタートさせる。「ice cream fuck’n day」では、療養中のよしくん(Vo, G)の代打として参加しているサポートメンバーの平松拓三がフロアへ降り、ファンとともにサークルを作って、さらに会場の一体感を高めた。またMCではよっぴー(Vo, B)が、ステージ後方に掲げられた長方形のバックドロップを指差し「このバックドロップがもっと大きくなるまでずっと応援してください」と観客へメッセージを送る。そしてバンドは織田(Vo, G)による弾き語りから「Don't be shy」へ。最後には大きな合唱とハンドクラップが響き渡り、場内は感動的なムードに包まれた。
BACK LIFTは小林'KICHIKU'辰也(Vo, B)の「この曲からTRUST RECORDSに入りました!」という紹介に続き、2010年にリリースした1stミニアルバム「THE MEMORY MAKES ME SMILE」収録の「NEVER SAY DIE」を1曲目にドロップ。さっそくの初期曲にファンはクラウドサーフやモッシュで興奮をあらわにした。その後もバンドは「This is myself」「morning」といった新旧織り交ぜたメロディックパンクナンバーを、エモーショナルに畳み掛けていった。ラストナンバー「ALWAYS」の前にはKICHIKUが、「このレーベルを大きくするのは自分たちだ。名古屋のほかのバンドは入ってくるな」と思っていたと告白。しかし「このツアーを回ってほかのバンドに追いつかれたくない、成長しないとと思えた。本当に回ってよかった」とその胸のうちを語った。
続いて登場したのはENTHはストロボが焚かれたステージで「Crime in my mind」をアグレッシブにプレイ。オーディエンスを休ませまいとするかのように、その後も日本語詞が印象的な「NO FATE」や、次々と展開の変わる「Bong! Cafe’ au lait! Acoustic guitar!」といった楽曲を息の合った演奏で連投していく。「Before Sunrise」ではdaipon(Vo, B)が天井を仰いだり、2階席で見守る競演者たちに向けて拳を掲げたりと感情的に歌唱してみせる場面も。最後にdaiponは今回のツアーについて「濃すぎるツアーでした」「心の底からTRUST RECORDSでよかったと思った」と振り返り、声を張り上げるようにして「Get Stared Together」を歌い上げた。
この日のトリを飾ったのはEVERLONG。彼らはツービートに乗せた「This day」、爽快な「群青炭酸」、年明けに発売される1stシングル「シグナルE.P」収録曲の新曲(タイトル未定)など、さまざまな要素を織り交ぜたナンバーを楽しげに披露していく。中盤にはステージにPOTを呼び込み、ミュージックビデオの撮影を兼ねたツーマンライブを12月8日に東京・UNITにて実施することを発表しファンを喜ばせる一幕も。3人は向き合うとラストナンバー「POPダイバー」へ。サビでお揃いの振りをファンがし始めると、この日の出演バンドも揃いの振りをしながらステージに登場。にぎやかに本編を締めくくった。
アンコールではよっぴー(Vo, B / POT)、仲西新(G, Cho / LUCCI)、Ma-(Dr, Cho / ENTH)の3人が演奏を担当し、EVERLONGの「A.B.C」を演奏。EVERLONGメンバーは楽器を持たず、ステージの前方でファンとともに歌唱し、会場を再び盛り上げる。そしてラストナンバー「オレンジ」ではEVERLONGの3人は自身のパートに戻り、出演バンドのボーカルが交互に歌唱を担当した。楽曲の途中から、袖で観ていたほかのメンバーもステージに登場。中には感極まり涙を浮かべるメンバーも。曲の途中にはレーベルの社長・綿谷“wata”剛氏がマイクを手に満員のフロアを見渡し「トラストを始めて9年。また1つ、大きな夢が叶いました」と感慨深く語る。そして演奏が止まると、出演者とオーディエンスは大合唱。大団円のうちに「TRUST TOUR 2015」は幕を下ろした。
なおこの日の模様を収録したDVDが年明けにリリースされることも決定した。詳細は追ってアナウンスされるので、ファンは続報にも注目しておこう。
TRUST TOUR 2015
2015年10月18日 TSUTAYA O-WEST セットリスト
LUCCI
01. Q&A
02. FROG
03. 春になったら
04. 二十歳
ALL FOUND BRIGHT LIGHTS
01. Get Up
02. Stay Close
03. Cowabunga
04. Everything Is Transient
05. PM4:20
06. Grow Up
07. Space Out
POT
01. Sunday
02. Hustle Carnival
03. I don't care
04. ice cream fuck’n day
05. Hustle Night
06. JODEL
07. Don't be shy
BACK LIFT
01. NEVER SAY DIE
02. This is myself
03. HAHAHA
04. morning
05. sign
06. with you all the time
07. LOOK UP TOGETHER
08. ALWAYS
ENTH
01. Crime in my mind
02. Let it die(t)~まこっつ走れ~
03. NO FATE
04. Bong! Cafe’ au lait! Acoustic guitar!
05. Before Sunrise
06. For our locked hearts
07. Get Stared Together
EVERLONG
01. ヴィーナス
02. This day
03. 群青炭酸
04. タイトル未定(新曲)
05. トゥモロー
06. 夢。
07. POPダイバー
<アンコール>
08. A.B.C
09. オレンジ
POTのTV・ラジオ出演情報
リンク
- TRUST RECORDS
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まこと(POT) @pot_dr
トラストツアーファイナルのライブレポ凄くいいねんけど唯一自分の名前だけ無い。
サポートの平松拓三って載ってるんが一番悔しい。
全然気にしてないけど。
全然気にしてないねんけどな。
https://t.co/5ytjZEk4gk