ゲスの極み乙女。初野音で会場中踊らせた2度の「キラーボール」

ゲスの極み乙女。の全国ツアー「私以外ゲスじゃないの」が昨日6月3日の岡山・岡山オレンジホール公演をもって終了した。この記事ではセミファイナルにあたる5月31日の東京・日比谷野外大音楽堂公演の模様をレポートする。

立見席まで人であふれる満員の会場に、2人の女性コーラスを引き連れてメンバーの川谷絵音（Vo, G, Syn）、休日課長（B）、ちゃんMARI（Key）、ほな・いこか（Dr）が白い衣装で登場。彼らは「猟奇的なキスを私にして」でライブを始めると、よりファンキーに生まれ変わった「パラレルスペック（funky ver.）」、前曲のアウトロのスリリングなインタープレイからなだれ込む「ユレルカレル」と、アグレッシブな展開で魅了する。最新シングルの「私以外私じゃないの」や6月17日発売のニューシングル「ロマンスがありあまる」の表題曲も前半に届けられた。

ストイックな演奏で1つのグルーヴを生み出し観衆を圧倒する一方、MCパートではメンバー個々がユニークなキャラクターを発揮。ちゃんMARIの決めゼリフ「コポゥ！」はすっかりおなじみの挨拶と化し、ほな・いこかの仕切りでグッズの抽選会を行う一幕も。また、男性陣はいち音楽ファンとしての顔も覗かせ、休日課長は以前野音でtoeのライブを観たこと、川谷は東京に来て初めて観たライブが野音でのゆらゆら帝国とBOOM BOOM SATELLITESのツーマンライブだったというエピソードを披露し、野音のステージに立っている喜びを語った。

日が暮れて美しい照明が映える後半では、「ドレスを脱げ」や「餅ガール」といったギターロック色の強い初期の人気曲を続けて演奏。ラストはバンドのアンセムと言えるダンスナンバー「キラーボール」を投下する。川谷は曲の後半の歌詞「僕は抱き寄せて言ったんだ。『いつもこうやってるの？』」の部分を「Shall we dance?」に変えるという「しゃべくり007」出演時のネタで盛り上げ、「野音最高！」と感想を残して本編を締めくくった。

アンコールではシングル「私以外私じゃないの」に収録されている「ルミリー」と「But I'm lonely」を披露。その後のMCでは、9月から10月にかけて初のアリーナツアーを行うことが発表され客席は歓喜に沸く。最後は2度目の「キラーボール」で観客を踊らせ、全21曲の熱演で野音公演を終えた。

なお彼らは6月20、21日に幕張メッセにてワンマンライブ「ゲス乙女集会 vol.4 ～幕張編～」を開催する。