この2日間のステージはそれぞれ内容が異なり、初日はかみぬまによる弾き語りライブが行われた。かみぬまは多数のキャンドルが飾られた幻想的な会場で静かに1曲目「傷口」の演奏をスタート。ビブラートをかけた優しい歌声を会場に響かせていく。彼はステージに並べられたビンテージのアコースティックギターを持ち替えながら楽曲を披露。手にした1923年製のMartin O-18をモチーフにした歌だと説明して「アメリカ生まれのおじいさん」を披露したり、過去の実体験を明かしながら別れの歌「涙と鼻水」を歌ったりするなど、演奏する曲目の説明をはさみながらライブを進行させた。
彼はこの日オリジナルナンバーだけでなく多数のカバーソングも披露。小気味よいリズムのアレンジが施された細野晴臣「終りの季節」をはじめ、初恋の嵐「真夏の夜の事」、マーガレットズロース「べいびー」、高田渡「生活の柄」などのカバーを艶のある声で歌っていく。そして彼は最後に観客の手拍子とともに「私の恋人」を朗々と歌い上げ、約2時間にわたる弾き語りライブを終えた。
14日は「となりのへやではきみがないている」のレコーディングに参加したバンドメンバーを迎えての公演に。かみぬまはまず単身で3曲披露し、「お待たせしました」と3人のメンバーを呼び込む。そして沖田優輔(Dr / はいからさん)によるハイハットのカウントを合図に4人は「汚いお前の顔」「シルエット」をプレイ。観客はバンドから繰り出された軽快なリズムに身を揺らした。
バンドは温かみのある演奏でかみぬまのパフォーマンスを支える。初日にも演奏された「真夏の夜の事」のカバーでは野村卓史(key / グッドラックへイワ)がピアノでイントロをゆったりと奏で、服部将典(B / NRQ)がコントラバスに弓をかけて優しく低音を響かせる。「あなたが眠っているうちに」では野村がアコーディオンを演奏。その横でかみぬまは目を閉じて情感たっぷりに歌を届けた。
「天気予報」を合奏したあとでバンドの3人はステージを去り、入れ替わりにゲストの佐藤良成(G, Violin, Vo /
かみぬまゆうたろう単独公演「となりのへやではきみがないている」
2015年3月13、14日 渋谷7th FLOOR セットリスト
13日(弾き語りDAY)
<1st Set>
01. 傷口
02. あかい町
03. アメリカ生まれのおじいさん
04. 終りの季節(細野晴臣)
05. 涙と鼻水
06. 真夏の夜の事(初恋の嵐)
07. べいびー(マーガレットズロース)
08. Moon River
09. 欲張りな男
10. ハローグッバイ
<2nd Set>
11. 生活の柄(高田渡)
12. あなたが眠っているうちに
13. うまくいかないことばかり
14. Untitled(初恋の嵐)
15. ちいさな背中
16. 引き潮(The End)
17. 天気予報
18. 私の恋人
14日(バンドDAY)
01. あかい町
02. アメリカ生まれのおじいさん
03. Untitled(初恋の嵐)
04. 汚いお前の顔
05. シルエット
06. 真夏の夜の事(初恋の嵐)
07. あなたが眠っているうちに
08. ハローグッバイ
09. 傷口
10. ぼくのたからもの
11. 天気予報
12. おかえりなさい(
13. 虎(ハンバート ハンバート)
<アンコール>
14. ちいさな背中
15. 私の恋人
※カッコ内はオリジナルアーティスト
かみぬまゆうたろうのリリース情報
リンク
- かみぬまゆうたろう 2nd album「となりのへやではきみがないている」
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音楽ナタリー @natalie_mu
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