40mP「虹オケ」国際フォーラム公演、オーケストラ編成で圧巻の3時間半

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40mPが監督、事務員Gが企画・演出を手がけた同人ライブイベント「虹色オーケストラ」が12月27日に東京国際フォーラム ホールAで開催された。「虹色オーケストラ」は40mPが制作した人気曲の数々を、生演奏と歌い手によるボーカルでパフォーマンスするというコンサート。2012年に始まって以来、今回で5回目の公演となった。

「虹色オーケストラ」東京国際フォーラム公演の様子。

「虹色オーケストラ」東京国際フォーラム公演の様子。

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前回の大宮&横須賀公演では楽曲の合間に役者たちの演技を織り交ぜてストーリー仕立てのライブにするなど、これまれさまざまな趣向を凝らしたステージを展開してきた虹オケ。今回は観客に曲を楽しんでもらうことに重点を置き、約3時間半という長時間にわたってたくさんの楽曲が演奏された。また40人近い編成のオーケストラが参加し、会場規模のみならずサウンドのスケールも過去の公演から大きくグレードアップ。これまでの公演では“虹”にちなんで7人の歌い手が参加していたが、この日はENE、ф串ф、clear、that、シャノ、新社会人、千穂(えいちぴよこ)、レミュー、そして初参加のカケリネ、96猫りぶという11人の歌い手が40mPの名曲を歌い上げた。

40mP

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ライブは荘厳なオーケストラの演奏とともに幕を開け、ホールを埋め尽くすファンが固唾を呑んで見守る中、1曲目「夢地図」がスタート。ボーカリストとしてのトップバッターを務めたカケリネは同曲をパワフルに歌い上げ、「今日はみんなで1つになって、過去最高の虹色オーケストラを作りましょう!」と叫んだ。その後も96猫がまっすぐ伸びる力強い声で「シリョクケンサ」、thatがハイテンションなステージングで「東京の真ン中で寝転ぶ」を歌い、今年6月に公開された虹オケでは初披露の「恋愛裁判」をclearが熱唱。時折合間に歌い手とのトークを挟みつつも、ハイスピードな展開で次々に楽曲を畳み掛けていく。

MCでは事務員Gが虹オケの成り立ちを振り返りながら「最初に企画の名前を考えたときに『虹色音楽会』と『虹色オーケストラ』の2案があったんです。オーケストラじゃないのに『虹色オーケストラ』はマズいかなと思ったけど、40mPさんから『この世界がもっと広がってほしいという気持ちを込めて、虹色オーケストラにします』ってメールがきてこの名前に決まったんです。そのときに冗談で『いつか本当にオーケストラでできたらいいね』って言ってたんですよね。2年半経って実現しました」と感慨深げにコメント。シャノと千穂のコラボによる「フタリボシ」、りぶと96猫が振り付け付きで歌い踊る「コトバのうた」を経て、この公演の4日前にネットで公開されたばかりの新曲「感情泥棒」もカケリネのボーカルで披露された。

事務員G

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途中、事務員Gが「暗い話にはしたくないけど」と前置きしつつ説明したのは、虹オケの第1回から指揮者を担当していたピアニストの松田怜が、虹オケ第5回公演の制作を進めているさなかに不慮の事故でこの世を去ったということ、そしてこの日の公演は亡くなった彼が作ったスコアを最大限に使用して演奏しているということだった。事務員Gは彼への感謝を捧げつつ「この世の中には生まれてくる命もあり、消えていく命もある。それは誰でも平等」と話し、40mPにぜひ「はじめての涙」を歌ってほしいと提案。40mPに第1子が生まれた日にアップされた、命の素晴らしさを表現したこの曲を、40mP自身のボーカルと事務員Gのピアノで2人きりで演奏した。

事務員Gが40mPと一緒に虹オケをやろうと思ったきっかけの曲だという「ジェンガ」は、重厚なオーケストラサウンドでアレンジされ、オリジナルとはひと味違った雰囲気に。巨大なミラーボールが光を放つ中でclearが伸び伸びと歌声を響かせた。「春に一番近い街」では、40mPの妻でもあるシャノが「上の子供が今日初めて虹オケを客席で観てるんです」と告白。40mPが子供について「最近よく僕の曲を歌ってる」と話し、夫婦2人で「いつか子供と一緒にこのステージに立つことも夢じゃないのかも」と感慨深げに語り合っていた。

「虹色オーケストラ」東京国際フォーラム公演の様子。

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ライブ終盤にりぶが歌った「からくりピエロ」はビッグバンド風のゴージャスなアレンジで演奏され、各バンドメンバーとオーケストラのサックス奏者がたっぷり時間をかけてソロを回していく。その後「もう時間も少ししかないから、皆さん立ちましょうか」と事務員Gが着席していた観客を総立ちにさせ、レミュー、clear、that、ENE、ф串фの5人が「Smile again」をノリノリで熱唱。さらに残る歌い手たちも全員参加し、会場中から沸き上がる手拍子に合わせて11人で「少年と魔法のロボット」を歌い上げた。そのままノンストップで「ドレミファロンド」が流れ出すと、歌い手たちもリズムに合わせて行進しながら楽しそうに歌唱。曲が終わると同時に客席めがけて銀テープが発射され、大歓声と拍手に包まれながらステージの幕が閉まった。

その後「ドレミファロンド」をBGMにカーテンコールが行われ、ナレーターが演奏者と歌い手たちを1人ずつ紹介。最後に40mPがステージに現れると、会場中から割れんばかりの拍手が贈られた。さらに、過去の虹オケすべてのナレーションを担当していた声優の太地琴恵が、この日初めて会場を訪れ生でナレーションをしていたことを事務員Gが明かし、壇上に呼び込まれた彼女は「こういうものだったのかと感激しております! 今日は大興奮しました!」とうれしそうに話していた。最後は40mPと事務員Gから来場者に感謝の言葉が贈られ、事務員Gの提案により40mPが一本締めをしてライブは終了した。

「虹色オーケストラ」東京国際フォーラム公演の様子。

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カーテンコール終了後は撮影OKタイムが設けられ、歌い手が退場して演奏者たちだけで改めて「からくりピエロ」が演奏された。撮影した写真はTwitterやブログに自由にアップしてもいいとアナウンスされ、観客はこの日の思い出を記録に残すべくカメラをステージに向けていた。なお終演後には、40mPと事務員Gからの手紙、40mPの故郷である岡山で作られた高梁紅茶のティーバッグ、事務員Gが描いた常夜鍋、手羽元のさっぱり煮のイラスト入りレシピが会場出口で来場者全員に配られた。

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「虹色オーケストラ」2014年12月27日(土)東京都 東京国際フォーラム ホールA セットリスト(カッコ内はボーカリスト)

01. 夢地図(カケリネ)
02. シリョクケンサ(96猫
03. 東京の真ン中で寝転ぶ(that)
04. 恋愛裁判(clear)
05. トリノコシティ(ENE)
06. Melody in the sky(レミュー)
07. 八月の風(新社会人)
08. Step to you(ф串ф)
09. トビウオの夢(りぶ
10. 巨大少女(シャノ)
11. キミボシ(千穂)
12. フタリボシ(シャノ、千穂)
13. コトバのうた(りぶ、96猫)
14. 感情泥棒(カケリネ)
15. 妄想スケッチ(新社会人)
16. 純情スカート(that)
17. ヤクソクの種(ENE)
18. 夏恋花火(シャノ)
19. はじめての涙(40mP)
20. キリトリセン(千穂)
21. 君の手、僕の手(レミュー)
22. 心傷モロクローム(96猫)
23. ジェンガ(clear)
24. タイムマシン(カケリネ、新社会人)
25. 春に一番近い街(シャノ)
26. 千年橋と影法師(ф串ф)
27. からくりピエロ(りぶ)
28. Smile again(レミュー、clear、that、ENE、ф串ф)
29. 少年と魔法のロボット(全員)
30. ドレミファロンド(全員)

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