堀込泰行「これからを楽しみに」ワンマンツアーで“ブランニュー”なナンバーも

堀込泰行が11月28日に東京・TSUTAYA O-EASTでワンマンライブを行った。

本日12月5日の福岡・DRUM LOGOS公演でファイナルを迎えたライブツアー「YASUYUKI HORIGOME LIVE TOUR 2014」の東京公演として実施されたこのライブ。堀込は「馬の骨」名義のソロ作品からキリンジ時代のナンバー、さらには未発表の新曲まで新旧を織り交ぜた多彩な楽曲でステージを作り上げた。

チェック柄のシャツにカーディガンを羽織った出で立ちで舞台に姿を見せた堀込は「双子座グラフィティ」でライブをスタートさせる。続けて新曲「Wah Wah Wah」（仮）を披露すると、彼は「こんばんは、堀込泰行です。ちょっと楽屋でバナナを食べすぎちゃって……」と開口一番でバナナについて語り、突然の話題にファンは爆笑。会場は和やかな空気に包まれた。

次に「鋼鉄の馬」を歌唱すると、彼は早くもカーディガンを脱ぎシャツ姿に。アコースティックギターを多用したこのパートでは「秘密」「フェイバリット」などが披露され、ファンはじっくりと彼の歌声に聴き入った。

ライブ中盤、彼はバラエティ豊かなナンバーを次々と展開。「Chewing Gum On The Street」では鮮やかなギターソロにオーディエンスから歓声と拍手が沸き、新曲の「最後の週末」（仮）ではさわやかな空気が届けられる。イントロの数音で歓声が起こった「むすんでひらいて」では明るい光が明滅する印象的なステージ演出とともに力強い演奏が展開され、堀込の歌声もますます熱を帯びていった。

ステージは後半戦に差し掛かり、堀込は「皆さんの期待に応えるべく、おじさんたちはがんばりたいと思います」と、伊藤隆博（Key）、沖山優司（B）、青山陽一（G / グランドファーザーズ）、辻凡人（Dr / bonobos）からなるおなじみのバックバンドのメンバーを1人ひとり紹介する。彼はクロマチックハープの美しい音色を響かせる「ビリー」でライブを再開させ、軽快に身体を揺らしながらバンドメンバー全員で美しいコーラスワークを展開した。「最低速度を守れ！」では堀込の情熱的なギタープレイにオーディエンスが手を高く挙げて喝采を送る。そして「ブランニュー・ソング」を前に彼は、この曲は元の曲名が「マルガリータ」で、ソロ活動を行うたびにさまざまにアレンジを変え披露してきたナンバーであることを説明。「今回ソロライブをやるということで、このバンドメンバーで基本的なアレンジを作り直しました。タイトルもホステスがお店を変わって新しい源氏名を手に入れた、みたいな（笑）。“マルガリータちゃん”が“ブランニューちゃん”になって。性格いいから人気あるんですよ」と独特な言い回しで思い入れを明かした。そんな彼の言葉を受けて楽曲が披露されると、ファンは温かなまなざしでステージに注目。演奏を終えた堀込は「じゃあ、今度は本当に“ブランニュー”なやつを。今日は本当にありがとうございました」と新曲「Swamp」（仮）をプレイし、ライブ本編を締めくくった。

アンコールに応え再びステージに姿を見せた彼は「新曲をちょっとやりましたけど、形が変わっていくのかな。今はこんな感じ。これからを楽しみにしていてくれたら」と笑顔を見せる。「スウィートソウル」を演奏したあとは「SNOW」「CAROL」といった季節を彩るナンバーを披露。「寒い時期にぴったりな曲を。クリスマスソング、楽しんでもらえたでしょうか？」とファンに一足早いクリスマスムードを届けた。そして、ラストナンバーとして演奏されたのは「誰かの詩」。24曲をプレイし終えた堀込は明転したフロアを見つめながら「ありがとう、とっても楽しかったです。うれしいなあ……」とかみしめるようにつぶやいて、ステージをあとにした。