「上を目指す」GEM、超満員のワンマンで宣言

GEMが9月13日に東京・新宿BLAZEにて初の単独公演「GEM Live Mixture2014 初ワンマン!! ～夢に輝け！Go for it★～」を2部制で開催し、超満員のフロアを熱狂させた。

エイベックスのアイドル専門レーベル・iDOL Street所属のグループとして、SUPER☆GiRLS、Cheeky Paradeに続き結成されたGEM。彼女らはよりアーティスト性の高い楽曲やダンスパフォーマンスを追究し、アイドルファンのみならず音楽ファンからも徐々に注目を集める存在になっている。そんなグループにとって初となるワンマンライブは1部、2部ともにチケット完売。超満員となったフロアは開演前から熱気に包まれていた。

第1部のオープニングではバッハ「無伴奏チェロ組曲第1番」のプレリュードが流れる中、クールな黒衣装を身にまとったメンバーが登場。GEM史上初となる黒を基調としたステージ衣装を観たオーディエンスがどよめく中、メンバーはGEM結成後初めて与えられた楽曲「Speed up」から怒涛のライブをスタートさせた。

ライブ序盤は「Do it Do it」「きっとFor You!」と、ストリート生時代からのGEMの歴史をなぞるようにセットリストが展開。さらにiDOL Streetの人気曲で彼女たちも歌っていた「キミ恋てれぱしー」「オネガイMoonlight」なども飛び出し、メンバーは緩急をつけたパフォーマンスでファンの熱気を徐々に上げていった。

最初のMCではリーダーの金澤有希より「ワンマンライブにお越しくださってありがとうございます！ 私たちは2014年6月11日に結成1周年を迎えて、そのときに初のワンマンライブを開催することを聞きました。正直驚いたし、悩んできたんですけど、このステージに上がってたくさんの方の顔を見て、本当にGEMって皆さんと一緒に進んでいるんだなって思いました。新宿BLAZEは私たちにとって思い出の会場でもあり、目標でもありました。今日は“今のGEM”を見せていきたいと思います！」と感謝の気持ちと意気込みが語られ、大歓声に包まれた。

ライブは武田舞彩が過去、新宿BLAZEで初披露したソロ曲「EMERGE!!」から再開し、伊藤千咲美、小栗かこ、村上来渚、平野沙羅によるGEM初となるユニット曲「DANCIN' DANCIN' DANCE!!」が初披露される。ディスコ調のメロディに乗せて小栗と平野が華麗なダンスを披露し伊藤と村上がツインボーカルでクールに歌唱すると、フロアは瞬く間にダンスフロアへと変貌を遂げていった。そのままほかのメンバーも合流し一体となったダンスパフォーマンスでフロアをさらに盛り上げたあとは、満を持してメジャー1stシングル曲の「We're GEM!」を投下。すると、待ち望んでいたと言わんばかりにファンの熱気は大爆発し、メンバーもオーディエンスの勢いに答えるかのように笑顔で同曲を熱唱した。

そしてライブ終盤に突入すると新曲「Star Shine Story」や「Can't Stop Loving」が繰り出され、金澤が見せたかったという進化した“今のGEM”を多くのファンに見せつける。最後まで一体感のあるパフォーマンスを続けたメンバーは汗だくになりながらもさわやかな笑顔を振りまき、最新シングル曲「Do You Believe?」ではフロアを大きく揺らしてライブ本編を終えた。続くアンコールではTシャツ姿になったメンバーが再登場してここまでの道のりを噛みしめるように「We're GEM!」を歌い上げ、改めて感謝の気持ちをファンに伝えて第1部のライブを締めくくった。

フロアの興奮冷めやらぬ中、時間をおいて第2部がスタート。今度は白を基調とした衣装を着てメンバーが登場し、第1部からの続きを連想させるように「We're GEM!」からライブを開始させる。この第2部ではよりじっくりと楽曲を聴かせる意図からかセットリストが再構成され、メンバーによって次々と魅力的なナンバーが披露されていった。

連続で投下されるダンサブルな楽曲にオーディエンスは体を揺らしながら同調し、彼女たちはアイドルグループのライブとは思えないほどの一体感をフロアに生み出していく。

そしてライブ終盤、ここまでのパフォーマンスで独自の輝きを放ち始めたメンバーは1部での疲れを感じさせないキレキレのダンスを見せつけていく。メンバーは第1部で披露した「Star Shine Story」や「Can't Stop Loving」を上回る熱量で同曲を歌唱し、オーディエンスを圧倒していった。歌唱後、金澤は「皆さんのおかげで今日は素敵なライブになりました。これからもGEMと一緒に進んでください。私たちは皆さんのことが……大好きです！」と涙ながらに思いを伝え、最後は「The Brand-New Girl」でライブ本編に幕を下ろした。

アンコールではメンバーからこの日の感想が語られる。メンバーの大半が感極まり涙を見せる中、武田は「私は間抜けなところもあるんですけど……しっかりとしたセンターになれるようにがんばりたいと思います！」と宣言し大歓声を誘っていた。また南口奈々は「パフォーマンスも大事だけど、感謝の気持ちを伝えることのほうが大事だって今日改めて気付きました。全力のライブが皆さんと一緒にできて本当に楽しかったです！」と笑顔で感謝の気持ちを述べる。

そして最後に金澤は「私はiDOL Streetに入ってステージに立てて、本当にうれしくて。でも私にはここは向いてないってネガティブになってしまいました。昔からなんでも1番になることが好きだったんですけど、GEMでは何で1位になれるんだろうって考えてしまって。でもダンスや歌がうまい子もすごい練習してるのを見て、私もやらなきゃいけないって思ったし、最初はバラバラだったかもしれないけどメンバーの絆もあってここまでやってこれました。みんなで一緒に上を目指していきたいです！ これからも応援よろしくお願いします！」と堂々と思いを打ち明け、全員で「BFF」を歌唱。メンバーは出だしをアカペラで見事歌い上げ感動的な空気に包み込んだ。さらにこの日はダブルアンコールも発動し、ラストは本日4度目となる「We're GEM!」を熱唱。「本当にありがとうございました！」と全員で挨拶し、初のワンマンライブを大成功に終わらせた。