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amazarashi、朗読とバンドで魅せた小説世界

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amazarashi「あまざらし プレミアムライブ 千分の一夜物語『スターライト』」の様子。

amazarashi「あまざらし プレミアムライブ 千分の一夜物語『スターライト』」の様子。

amazarashiが昨日9月9日に東京・TOKYO DOME CITY HALLにてライブ「あまざらし プレミアムライブ 千分の一夜物語『スターライト』」を実施した。

このライブはamazarashiがインディーズ時代に活動していた「あまざらし」名義で行ったもの。公演では秋田ひろむが書き下ろした小説「スターライト」の朗読と、初期曲を中心としたストリングスを加えたバンド編成のライブで「スターライト」の世界が描かれた。

場内が暗転すると、ステージ後方のスクリーンに星座や鉄道の描かれた幻想的な映像が映し出される。そして小説「スターライト」の1章のタイトル「情熱、希望なんでもいいけど、僕らはここに居ちゃだめだ」が表示されると、通常のamazarashiのライブ通り紗幕の張られたステージに秋田とバンドメンバーが登場。秋田は下手側にある椅子に腰かけ、おもむろに小説「スターライト」を朗読し始める。一言一言かみしめるように丁寧に読み進め、1章が終わるとステージ中央へ進み、バンド演奏にあわせて「光、再考」「ムカデ」「空っぽの空に潰される」を立て続けに歌唱した。

彼はその後もMCを一切挟まず、小説の朗読とライブを交互に披露していく。2章のあとにプレイされた「さくら」では後方のスクリーンに桜の木をフィーチャーした映像が投影され、ピンク色の照明がステージを鮮やかに彩った。また3章に入る前にはステージ上手に複数のメトロノームが用意され、拍を刻む「カチカチ」という音をBGMに朗読がスタート。特殊な装置により、はじめはバラバラに鳴っていたメトロノームの音が朗読が進むにつれ同期していき、やがてすべてが同じタイミングで音を刻むと、ストーリーと相まって場内は不気味な緊迫感に包まれた。そして3章のあと「つじつま合わせに生まれた僕等」「古いSF映画」の演奏が終わりバンドメンバーがステージから退場。1人残った秋田がアコースティックギターを手に歌い始めるとステージ上には炎が灯される。秋田は煌々と揺らめく炎に囲まれながら、感情を吐き出すように声を張り上げて「カルマ」を熱唱した。

4章の朗読、美しいピアノの旋律に乗せた未発表曲「ひろ」、バンドサウンドでドラマチックに彩られた「夏を待っていました」「美しき思い出」を挟み、ストーリーはいよいよ最終章へ。4章までは「スターライト」の特設サイトにて事前にストーリーが公開されていたが、5章は未公開。観客は秋田の声と後方のスクリーンに投影される文章に集中し、話の結末を見届ける。過去の思い出にとらわれ部屋に閉じこもっていた主人公が2年ぶりに部屋の外へと向かうという、希望に満ちた結末を秋田が読み上げると、壮大なバンドサウンドが鳴り響き新曲「スターライト」の演奏へ。ストーリー同様、希望を歌った疾走感あふれるナンバーにあわせて、後方のスクリーンには星空の中を走る鉄道のファンタジックな映像が映し出され、ピンクや青などカラフルなライトが客席をキラキラと照らす。スケール感のある楽曲で、それまでの物悲しげな雰囲気から一転会場は明るいムードに包まれた。秋田とバンドメンバーがステージをあとにすると、スクリーンにメンバーおよびスタッフ名が羅列されたエンドロールが流れ、約2時間にわたって展開された「千分の一夜物語『スターライト』」は幕を閉じた。

なお、この公演の模様の一部は10月29日にリリースされるニューアルバム「夕日信仰ヒガシズム」の初回限定盤DVDに収められる。

amazarashi「あまざらし プレミアムライブ 千分の一夜物語『スターライト』」
2014年9月9日 TOKYO DOME CITY HALL セットリスト

01. 光、再考
02. ムカデ
03. 空っぽの空に潰される
04. 隅田川
05. さくら
06. ドブネズミ
07. つじつま合わせに生まれた僕等
08. 古いSF映画
09. カルマ
10. ひろ
11. 夏を待っていました
12. 美しき思い出
13. スターライト

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