綾野剛＆長谷川博己も登場！石崎ひゅーい×園子温対バン

6月21日に東京・新宿LOFTにて石崎ひゅーいと、映画監督の園子温率いるバンドRevolution Qの対バンライブが開催された。

Revolution Qは2015年公開予定の映画「ラブ＆ピース」の劇中バンドで、内藤愁（G）役の奥野瑛太、デッド（B）役の長谷川大、ネガ（Dr）役の谷本幸優、ジェーン（Key）役のIZUMI、鈴木良一（Vo）役の長谷川博己という編成。この日は長谷川博己に代わり園子温がボーカルを務めた。派手なパンダメイクでステージに現れた園子温はまず、観客からお題を募って即興曲を披露。その場で与えられた「男と女」「キリスト」といったテーマにきわどい歌詞をつけて歌唱する様子に、フロアからは笑いが漏れた。

Revolution Qは「ラブ＆ピース」の劇中歌「ピカドン」からライブ本編をスタートさせる。園子温はこの曲を絶唱した後のMCで、映画のタイトルはもともと“原爆”を意味する「ピカドン」だったが、映画のプロデューサーの意向で「ラブ＆ピース」に変更したことを告白。その体験を踏まえて劇中でもRevolution Qがメジャーレーベルに曲のフレーズを「ピカドン お前を忘れない」から「ラブ＆ピース お前を忘れない」に変えさせられるエピソードを挿入したことを語り、キャッチーなロックナンバー「ラブ＆ピース」へとつなげた。

そして自身が監督を務めた映画の劇中歌「スーサイドキス」「名前のない仔犬」をかき鳴らした後、園子温は詩集「東京ガガガ」のポエトリーリーディングを行う。「全力歯ギシリ Let's Go!」という独唱にバンドメンバーが音を重ねていき、リズムに乗った園子温は「全力歯ギシリ 綾野剛！」と、サプライズゲストの名を告げる。フロアがざわつく中、2015年春公開の園子温監督映画「新宿スワン」で主演を務める縁で綾野剛が登場。ギターを手にした綾野は「俺が誘われたの4日くらい前ですよ」と言いつつも、「The Wall」で見事な演奏を見せつけた。

園子温はさらに「じゃあ“セカンドバージン”来てください」と言って長谷川博己を呼び込む。再び客席がどよめく中、本来のボーカルを迎えて6人編成になったバンドは「絆」「全力歯ギシリ」をパフォーマンスしてフロアに熱狂をもたらした。そしてこの日2度目の「ラブ＆ピース」をプレイするとオーディエンスも手を左右に振りながら大合唱で呼応。園子温は「今度またやりまーす」という言葉を残してステージを後にした。

続いて登場した石崎ひゅーいは、ハーモニカが印象的な「シーベルト」で会場の空気を一気に自分の世界に染め上げる。彼は「石崎ひゅーいでございます」という短い挨拶を挟んで「僕だけの楽園」「仮装行列」というアップテンポなナンバーを投下。コール＆レスポンスを織り交ぜ、会場の一体感を高めていった。

MCでは「前にやっていたバンドの最後のライブがLOFTでした。ソロになったときにいつかLOFTに恩返しをするって思ってたから今日はすごくうれしいです」と打ち明ける。そして「園さんとの出会いの曲です。この曲がなかったら今日はなかったです」と紹介し、園子温監督によるドラマ「みんな！エスパーだよ！」のエンディングテーマ「夜間飛行」を披露。パフォーマンス後、ステージにうずくまった石崎に対して客席から「立て、立つんだひゅーい」という温かい声援が飛ぶ一幕も見られた。

「花瓶の花」でしっとりとした歌声を響かせ、ライブは後半戦へ。石崎は新曲「ピーナッツバター」を情感を込めて歌い上げ、「第三惑星交響曲」ではステージを所狭しと飛び跳ねる。その姿につられてオーディエンスもジャンプしながら合唱。そしてラストナンバー「3329人」では石崎がフロアにダイブしながら熱唱して本編を終了した。アンコールでは園子温を呼び込んで「夜間飛行」を2人で歌唱。フロアの盛り上がりもピークに達し、対バンライブは大成功の内に幕を閉じた。

石崎ひゅーい×園子温バンド 対バンLIVE
2014年6月21日 新宿LOFT セットリスト

Revolution Q

・ 即興お題曲（「男と女」「キリスト」）
01. ピカドン（「ラブ＆ピース」劇中歌）
02. ラブ＆ピース（「ラブ＆ピース」劇中歌）
03. スーサイドキス（「自殺サークル」劇中歌）
04. 名前のない仔犬（「奇妙なサーカス」劇中歌）
・ポエトリーリーディング
05. The Wall（「地獄でなぜ悪い」劇中歌）
06. 絆（「ラブ＆ピース」劇中歌）
07. 全力歯ギシリ（「地獄でなぜ悪い」劇中歌）
08. ラブ＆ピース（「ラブ＆ピース」劇中歌）

石崎ひゅーい

01. シーベルト
02. 僕だけの楽園
03. 仮装行列
04. シンデレラへの伝言
05. 夜間飛行
06. 花瓶の花
07. ピーナッツバター
08. 第三惑星交響曲
09. 3329人
＜アンコール＞
10. 夜間飛行