2月28日に東京・中野サンプラザホールで
ステージにバンドメンバーである名越由貴夫(G)、伊藤大地(Dr)、小林武史(Key)、キタダマキ(B)、ヤマグチヒロコ(Cho)、安達練(Manipulator)が現れ、それから少し遅れてSalyuが登場すると、バンドは「be there」からライブをスタートさせた。4曲目の「Tower」までノンストップでパフォーマンスしたSalyuは、「Tower」を歌い終えたところで「皆さんこんばんは。Salyuです」「今日は『"ariga10”』というライブに足を運んでくださってありがとうございます。最後まで楽しんでいってください」と短い挨拶を挟んだきり、Salyuとヤマグチの二声が心地よく絡む「Dialogue」や、語りかけるような歌唱が印象的な「HALFWAY」、桜井和寿(Mr.Children)が作詞作曲をした「青空」といった人気曲を次々と演奏していく。途中バンドメンバーを紹介することはあったものの、ほとんどMCを挟むことなく歌声をオーディエンスに届けていった。
序盤で温まった会場の空気を一変させたのは、「再生」。名越のギターと小林のピアノ、そしてSalyuとヤマグチによる声の掛け合いがディープな世界観を生成していく。この楽曲を歌い終えたSalyuは一度舞台袖に姿を消すものの、バンドはそのまま「再生」のアウトロともとれるようなインストの演奏を続け、轟音のギターやヤマグチのボーカルが迫力満点のアンサンブルの山場を作り出した。それから演奏がピアノのみになるとSalyuが再びステージに登場。激しいインストの余韻を残す独特の雰囲気の中で「体温」を静かに歌い始め、オーディエンスを一気に引き込んだ。
中盤のMCでSalyuは「もともと17歳の頃に小林武史さんに出会うことができて、それから音楽活動ができています。10年以上もぼーっとした、おっとりした女の子をすごく励ましてくださって……それでここまでやってこれました。私はすごくラッキーな女の子だって思うんです」と小林への感謝を述べる。その後Salyuは「ライン」「アイニユケル」といった2月26日にシングルリリースしたばかりの新曲や「コルテオ ~行列~」「VALON-1」などの人気ナンバーを、マイクに感情をぶつけるように歌い上げていった。そして本編のラストを飾ったのは、小林のピアノとSalyuのボーカルのみで届けられた「to U」。ミニマルなアレンジゆえ、さまざまな表情を持つSalyuの声の魅力がダイレクトにオーディエンスに伝わっている様子だった。
アンコールでSalyuは「この人なければ10周年はありませんでした」と改めて小林を紹介。小林は「僕からは1つだけ。これからのSalyuも皆で応援し続けてやってください」「希に見る才能ですよね、こうやってステージで見ると。貴重なアーティストだと思うので、どうぞ末永く」と語り、温かな拍手を誘った。そして和やかな雰囲気の中ラストナンバー「風に乗る船」の演奏が始まると、オーディエンスは立ち上がり手拍子で演奏に参加。この日一番の一体感の中、Salyu名義の楽曲23曲が披露されたロングセットは終了した。
Salyu「Salyu 10th Anniversary Concert "ariga10"」 2014年2月28日(金)東京都 中野サンプラザホール セットリスト
01. be there
02. 彗星
03. イナヅマ
04. Tower
05. Dialogue
06. 悲しみを越えていく色
07. HALFWAY
08. 青空
09. name
10. 再生
11. 体温
12. Dramatic Irony
13. landmark
14. 夜の海 遠い出会いに
15. I BELIEVE
16. ライン
17. コルテオ ~行列~
18. VALON-1
19. 新しいYES
20. アイニユケル
21. to U
<アンコール>
22. LIFE(ライフ)
23. 風に乗る船
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- Salyu.jp - discography
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Satoshi Hori @Holy_Khamasin
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