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超特急ユーキ “パフォーマー×演出プロデューサー” 二刀流の挑戦──「EBiDAN THE LIVE 2023」成功の奥にあったもの
EBiDANには“究極のエンタメ”を作れるくらいの能力があるはずなんです
2024年1月2日 17:00 264
僕が“この立場”にいる意味
「EBiDAN THE LIVE」が行われた8月は夏休みのイベントシーズン真っ最中。各グループとも単独公演やイベント出演のスケジュールが詰まっている状況下で、総勢62名のメンバーがひとつになって「エビライ」の新たな見せ方を追求することは容易な作業ではなかっただろう。しかしその点においても、“演出プロデューサー兼出演者”というユーキの存在が1つの鍵となっていた。
「僕がこの立場にいる意味って、みんなの士気を上げるため、統括するためだと思うんです。ステージに立つ張本人がメンバーの気持ちを汲み取りながら、見せたいものを直接(制作サイドに)言うからこそ伝わるものはたくさんあると思うし……後輩に演出のことを伝えるにしても、自分がEBiDANメンバーだからこそ説得力をもって説明できる。準備期間の大変さは重々わかっていたので僕も気にかけてメンバーに声をかけていたんですけど、『いやいや、
ユーキが心血を注いで「エビライ」に向き合う姿勢に、後輩メンバーもまた同じ熱量で応えた。“シャッフルユニット”のコーナーで、ユーキ役を担当して超特急「Kiss Me Baby」を踊った長野凌大について、ユーキは「めっちゃ俺のダンスを見て研究してくれたんだろうなっていう踊り方をしていたんです。『別にマネしなくていいんだよ』と伝えてはいたんですけど、彼なりの思いがそこにあるのかなと感じてグッと刺さったというか。感動した瞬間でした」と語る。ドラマ撮影など俳優の仕事も抱えているメンバーも、モチベーションの高さは同じ。「佐野(
「本番前は不安でしたね。ライブそのものへの心配もあるし、個人的にも練習をやりすぎて想像以上に体に響いちゃってたんですけど(笑)、そこは気持ちに任せてやり切りました。初日が終わった時点で修正点が見つかった部分もあったから『ここはもっとダンスを見せたいからカメラを切り替えないでほしい』とか、とにかくこだわりを持って伝えて……それにみんな、1日目の公演が終わったあとに2日目のリハをしたりしているんですよ。それもなるべく自分が見たりしながら。予期せぬ出来事もあったけど、みんなでカバーし合いながらやっていました」
今後がもっと楽しみだなって、素直に思えた
2日間全3公演をやり遂げた中で印象的だったシーンを問うと、ユーキは毎公演の開演前に全員で行った円陣の思い出を挙げた。「今まではやったことがなかったんですけど、気合い入れは大事だと思っているから『やろう』って。一気に引き締まったし、今まで以上にひとつになれた感覚がありました。声かけも自分がやらせてもらったんですけど……普通だったら、乗り気じゃない子が1人くらいはいると思うんですよ。でも、そういう雰囲気を感じなくて。みんながしっかり付いてきてくれたので、今後がもっと楽しみだなって、素直に思えたんですよね」と、うれしそうに振り返ったユーキ。終演後にはグループの垣根を超えたツーショットやコラボダンス動画などが各メンバーのSNSに次々と投稿され、そこに書き記されているコメントやメンバーの表情からは、新たなフェーズへと進化を遂げた「エビライ」への達成感と充実が見て取れた。
SUPER★DRAGON 古川毅(@tsuyoshi__0227)on X
「ライブが終わったあとには、FUMINORIとかHAYATOとか……いろんなメンバーから連絡が来ました。今回、それが特に多くて。みんな本当にちゃんとしていてありがたいというか。『やってよかったな』と思えたうれしい瞬間でしたね。個人的にも、これまで
環境は整って、“準備”はできている
「EBiDANはまだまだやれるなって、素直に思いました。みんなダンスにも歌にもすごく個性があるし、原石だってまだ隠れていると思う。そういう意味では本当に“究極のエンタメ”を作れるくらいの能力があるはず」。ユーキが得た確信は、これからの「エビライ」のステージでの演出、表現へとつながっていく。「実際はまだやりたいことがあって」と続けたユーキは、澱みない語り口で仲間たちとの未来の姿を想像した。
「『音楽』をもっといろんな角度から見せたいですよね。もともと踊らないフォークデュオのさくらしめじが輝ける場所を作るのもそうだし、洸希のビートボックスだってそう。作曲ができるメンバーや、意外と楽器が弾けるメンバーがいたりもするし、“知られざる個性”を集めた見せ方があっても面白いじゃないですか。あとは洋服が好きでライブの衣装を担当しているメンバーもいるから、ランウェイ的な見せ方だってできると思う。EBiDANにはダンスができる子がいれば歌がうまい子も、楽器が弾ける子もいる。演技だってできるし、すごく個性豊かだから。それぞれが持っている能力の最大限を発揮するパフォーマンスでバランスが取れたらすごくいいなと思っています。もっと大きなスケールでエンタメを見せていける集団になりたいですし、演出プロデュースに関しては……頼ってもらえるのであれば。自分に任せてもらえるのなら、その期待に応えられるように精一杯やりたいと思います。今回よりもさらにしっかり段階を踏んで準備して、本当に一級品のものを見せたいです」
9組のグループそれぞれのオリジナリティとメンバー1人ひとりの個性が輝き、EBiDANという集団の魅力がより浮き彫りとなった新しい「エビライ」を機に、EBiDAN全体としての活動はより活発になっていく。全体曲「前略、道の上より」での「第65回 日本レコード大賞」企画賞受賞、テレビ東京の冠バラエティ「DAN! DAN! EBiDAN」スタートと、彼らの背中を強く押す追い風。ダンスボーカルシーン全体の動きもかつてないほど大きなうねりを見せる今、ユーキはアーティストとして、またEBiDANという集団の表現の核を担う者として、この潮目をどう見ているのだろう。
「もう環境は整って、“準備”はできているはずなんです。だから、よりたくさんの人に知ってもらうことが今は大事。それぞれにスポットライトが当たる機会を、とにかくちゃんと設けられるかどうかだと思います。興味を持ってもらえた人をライブに持ち込めたら、好きになってもらえる自信はあるので。超特急はもちろん、ほかのグループだってそう。EBiDANが面白いエンタメの宝庫だと、早く知ってもらえたらうれしいですね」
超特急ユーキ(@murachan_secret)on X
プロフィール
ユーキ
9人組ダンスボーカルグループ・超特急のメンバー。1995年1月2日生まれ、徳島県出身の29歳。超特急ではダンスリーダーとライブの演出を務めている。アクロバットが得意で、洗練されたシャープな身のこなしで楽曲を豊かに表現するダンスが持ち味。超特急は、2023年12月に東阪アリーナツアーアリーナ公演「BULLET TRAIN ARENA TOUR 2023『T.I.M.E -Truth Identity Making Era-』」を開催した。
超特急ユーキ(むらちゃん)(@murachan_secret) / X
超特急 ユーキ(@happy_yuki05) / Instagram
超特急オフィシャルサイト
※塩崎太智の崎は、たつさきが正式表記。
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やな @Ebidan08
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後輩チームそれぞれの良さを誰よりも理解していて、自らコミュケーション取って各自やりたいことを汲み取ったり超特急の演出面にも共通する心がけ感じられて最高 https://t.co/Ex3QY7a4Pp