李相日の「国宝」など5作、特集「カンヌ監督週間 in Tokio」で上映決定

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特集上映「カンヌ監督週間 in Tokio 2025」が、12月12日から25日まで東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で開催される。本イベントでは、世界各国の監督たちを見出してきたカンヌ国際映画祭のセレクションである「監督週間」の最新ラインナップを、日本国内でいち早く鑑賞できる。

「カンヌ監督週間 in Tokio 2025」キービジュアル

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オープニング作品に選ばれたのは、フセイン体制下のイラクでの不条理を9歳の少女の視点で捉えたハサン・ハディの初長編作「The President’s Cake(英題)」。同作は観客賞とカメラドール(新人監督賞)をダブル受賞した。また李相日が監督を務め、吉沢亮横浜流星が共演した「国宝」、雪深い小さな村にやって来た教師が、厳しい自然の中官能を刺激される様子を描写したルイーズ・エモンの初長編作「The Girl in the Snow(英題)」がスクリーンにかけられる。

「ザ・プレジデンツ・ケーキ(The President’s Cake)」場面写真

「ザ・プレジデンツ・ケーキ(The President’s Cake)」場面写真 [拡大]

「国宝(Kokuho)」場面写真©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025 映画「国宝」製作委員会

「国宝(Kokuho)」場面写真©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025 映画「国宝」製作委員会 [拡大]

さらに「水を抱く女」で知られるクリスティアン・ペッツォルトの新作「Mirrors No.3(英題)」、イスラエルへのテロ攻撃の余波を引きずる中、新しい国歌を作曲する使命を託されたジャズミュージシャンとダンサーの夫妻を描いたナダヴ・ラピドの「Yes(英題)」がラインナップに並んだ。ほか上映作品は追って解禁される。

「ミラーズ No.3(Mirrors No.3)」場面写真 ©Schramm Film

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「イエス(Yes)」場面写真 ©Les Films du Bal, Chi-Fou-Mi

「イエス(Yes)」場面写真 ©Les Films du Bal, Chi-Fou-Mi [拡大]

今回解禁されたキービジュアルには、映画作家のハーモニー・コリンが今年度の「監督週間」のポスターのために制作したアートワークが使用された。赤と黄色の2つの顔が描かれたこの絵について「“トゥイッチーズ”と呼ばれています。彼らはいつもこそこそ遊んでいて、カンヌに来られてとてもハッピーなんです」と、コリンは公式SNSでコメントしている。

「監督週間」のアーティスティック・ディレクターであるジュリアン・レジは「2025年に上映された作品群を日本の観客にご紹介できることは大変光栄であり、特別な機会だと感じています」とつづった。本イベントの開催期間中はレジの来日をはじめ、ゲストを招いてのトークイベントも予定。詳細は後日発表となる。

「カンヌ監督週間 in Tokio 2025」開催概要

開催日時・会場

2025年12月12日(金)~25日(木)東京都 ヒューマントラストシネマ渋谷

上映作品

  • ザ・プレジデンツ・ケーキ(The President’s Cake)監督:ハサン・ハディ
  • 国宝(Kokuho)監督:李相日
  • ミラーズ No.3(Mirrors No.3)監督:クリスチャン・ペッツォルト
  • ザ・ガール・イン・ザ・スノウ(The Girl in the Snow)監督:ルイーズ・エモン
  • イエス(Yes)監督:ナダヴ・ラピド

ジュリアン・レジ(アーティスティック・ディレクター)コメント

カンヌ国際映画祭の独立部門である第57回「監督週間」が、3年連続で東京にて開催され、2025年に上映された作品群を日本の観客にご紹介できることは大変光栄であり、特別な機会だと感じています。

VIPOとのこの協力関係に、私たちは特に喜びを感じています。なぜなら、今年のセレクションには、劇場で大成功を収めた李相日監督の傑作「国宝」を含む、日本映画2作品が選ばれたからです。監督週間は高い作家性をもった芸術的な作品を常に支援してきましたが、本作の興行的な成功は私たちにとっても大変喜ばしい結果となりました。さらなる国際的な成功を心から願っています。

他にも、ナダヴ・ラピド監督の「イエス」(今年のカンヌ国際映画祭で最も注目された作品のひとつ)、ドイツの才気あふれる映画監督クリスチャン・ペッツォルトの「ミラーズ No.3」、そして若手フランス人監督ルイーズ・エモンのデビュー作「ザ・ガール・イン・ザ・スノウ」など、ぜひご覧いただきたい作品が揃っています。

東京での「カンヌ監督週間in Tokio」をぜひお楽しみください!

この記事の画像(全6件)

©Cannes Directors Fortnight in Tokio 2023-2025

読者の反応

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h a t o @hatoincident

やったーThe President’s Cakeが観られる!! ナダヴ・ラピドのYesはこちらでも上映されるらしい。正直なところ、5作品しかないのに国宝入れなくていいんだけど…… https://t.co/USL5Mi5y0P

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