「
1月20日に封切られた本作は、“ヌーヴェルヴァーグの申し子”のジャン=ピエール・レオが主演を務める物語。南仏コート・ダジュールを舞台に、老年の俳優ジャンが子供たちと一緒に映画を作り、心を通わせていく。
1999年に公開された諏訪の監督作「
「子供が老生している」と出演している子供たちに触れた三浦は「逆に老人は、老いているが無邪気。僕は今月で66歳になるんですが、最近中学生ぐらいのときから何も変わっていないんじゃないかなと思っていて。そしてこの映画では大人と子供が対等に見えた」と語る。その言葉に諏訪は「ジャン=ピエールは普通の大人じゃない。だからある意味で子供と対等でいられるんだと思います」と応える。続けて諏訪は「僕も最近、子供に戻っていいんじゃないか、もっと無邪気に映画を作ってもいいんじゃないかと考え始めています」と思いを明かす。
「M/OTHER」について話が及ぶと諏訪は「三浦さんは大変だっただろうなと思います。全編即興で、長回しが多くて、しかも内容が濃密」と述べると、三浦は「全部即興でやるってどういうことだろう?と思いました」と当時を振り返る。諏訪が「現場ではミーティングばかりやってたんですが、三浦さんはたまりかねて脚本を作ってくださいましたよね」と振ると、三浦は「まあ、無視されましたけど」と返して笑う。
三浦から「諏訪監督が俳優に求めているものはなんですか?」と質問された諏訪は少し考えた後に「自分では予測できず、驚きを与えてくれる人」と回答。続けて諏訪は、相米慎二の「台風クラブ」に出演している三浦を観て驚いたと言い「三浦さんはご自身が出ているシーンだけでなく、映画全体を変えていく力がある」と称賛する。そして「ジャン=ピエールはカメラが恋人で、常にカメラの位置を意識しているんです。三浦さんとは正反対。三浦さんは自分が中心と考えていない。ジャン=ピエールはそれがチャーミングなところでもあるんですが自分が中心と思っている」と2人の俳優を比較した。
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吉武美知子 @mich752
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