ブルーリボン賞授賞式で受賞者から喜びの声、有村架純は吉田羊と“親子賞”に笑顔

第58回ブルーリボン賞の授賞式が本日2月9日、東京・イイノホールにて開催され、各賞の受賞者が出席した。

在京スポーツ紙7社の映画担当記者によって選定されるブルーリボン賞。昨年度、主演男優賞と主演女優賞に選ばれた浅野忠信と安藤サクラが司会を務めた。

「駆込み女と駆出し男」で江戸時代の離婚調停人を演じ、主演男優賞に輝いた大泉洋は同作の監督・原田眞人の演出に言及。「とても楽しい現場でした。ただ一度、キムラ緑子さんとのシーンを『2人で練習してきてください』と言われて……」と、自由すぎる現場を振り返る。しかし大泉が「もっと演技を詰めたい」と申し出たところ、キムラから「私はもう十分。（大泉が所属する）TEAM NACSって稽古好きなのね」とあしらわれたことを明かし、会場の笑いを誘った。

原田がメガホンを取った「日本のいちばん長い日」は、作品賞に。スピーチの際、原田は「外国語作品賞は僕の大好きな『マッドマックス 怒りのデス・ロード』だし、女優賞には今後一緒にお仕事させていただきたい2人。これだけ僕の好きな作品を選んでくれたブルーリボン賞への愛は、永遠に失いません！」と力強く誓う。

原田から名前を挙げられた助演女優賞の吉田羊と主演女優賞の有村架純は、「ビリギャル」で母娘役を演じた。“親子賞”の受賞に、有村が「『ビリギャル』がいろいろな奇跡を起こしてくれました。こうやって吉田さんと再会できたのも奇跡だなと思います」とほほえむと、吉田は「さやか、よく言えたねえ」と役名で“娘”をたたえる。また吉田は「個人的に、原田監督といつかご一緒したいと切望していました。監督の口から私の名前が出て、もしブルーリボン賞と縁が切れても『よかった』と思えます」と話し、原田からのラブコールに応じた。

「恋人たち」で無名の新人俳優たちをワークショップから発掘し、このたび監督賞を授与された橋口亮輔は「ワークショップで人をじっと見つめ続けていると、いいものが出てくる瞬間がある。絶対スターになるっていう輝きはなかったけれど、それを信じて彼らを選びました」とコメント。「ソロモンの偽証」2部作と「ガールズ・ステップ」で新人賞に選ばれたE-girlsの石井杏奈は、事務所の社長であるEXILE HIROも喜んでくれたと明かし、「これからもみんなの喜ぶ姿が見たい」と晴れやかに語った。

また「日本のいちばん長い日」「天空の蜂」で助演男優賞を獲得した本木雅弘は、ヴィンテージジャケットを羽織ってステージ上へ。衣装は東北の刺子生地で作られたもので、本木は映画文化にも触れながら「技術や味わいを後世に残そうという制作者の意思にあやかりたいと思いました」と言葉を紡いだ。

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