今からだって沼落ちしたい!韓国俳優 Vol. 12 [バックナンバー]
IUに沼落ちしたい!王室ロマコメ「21世紀の大君夫人」で見せる新境地、ビョン・ウソクと10年ぶり共演
歌も芝居もできる韓国エンタメ界のトップランナー
2026年4月11日 12:05 1
「愛の不時着」「涙の女王」といった韓国の映像コンテンツが日本で注目を集め、近年では配信サービスや映画館で韓国ドラマ・韓国映画を観る機会が増えている。作品の面白さはもちろん、俳優の演技力や人となりに魅了された人も多いのではないだろうか。
この連載「今からだって沼落ちしたい!韓国俳優」では、韓国のドラマ・映画が好きなライター・前田かおりが話題作から旬な俳優をピックアップして、その魅力をお届けする。今回フィーチャーするのは、ディズニープラスのコンテンツブランド「スター」で配信中のドラマシリーズ「21世紀の大君夫人(たいくんふじん)」で主演を務める
文
IU プロフィール
歌も芝居もできる韓国エンタメ界のトップランナー
音楽と演技で韓国エンタメ界をけん引するIUは、1993年5月16日生まれ、韓国・ソウル出身。中学生の頃から歌手を夢見て、2008年にデビューする。芸名のIUは「I(私)」と「You(あなた)」を組み合わせた造語で、「音楽を通してあなたと私が一つになる」という意味が込められている。俳優としては2011年、ドラマ「ドリームハイ」シリーズで本格的に注目を集めた。ペ・ヨンジュンとパク・ジニョン(J.Y. Park)が共同プロデュースした同作は、スターを夢見る若者たちが集う芸能高校を舞台にした青春ドラマで、当時はまだ新人のキム・スヒョン、スジ、テギョン(2PM)らが出演。IUは内気な女生徒ピルスクを演じ、劇中歌「Someday」も印象を残した(これが名曲!!)。
2016年放送のドラマ「麗〈レイ〉~花萌ゆる8人の皇子たち~」ではヒロイン役を務め、イ・ジュンギ、カン・ハヌルら演じる見目麗しい皇子たちとの切ないロマンスを展開。2018年には名作ドラマとして誉れ高い「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」にて、それまでのイメージを覆すシリアスな演技で高い評価を受けた。2019年「ホテルデルーナ ~月明かりの恋人~」でファンタジックな世界観のラブストーリーに挑み、大ヒットを記録。2022年、是枝裕和監督の韓国映画「ベイビー・ブローカー」でソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ペ・ドゥナと共演し、自然体の演技で存在感を示した。2023年には「ドリーム ~狙え、人生逆転ゴール!~」でパク・ソジュンと顔を合わせる。同年からは、俳優活動でも本名
そして2025年、Netflixシリーズ「おつかれさま」でパク・ボゴムとの共演が大きな話題に。2026年にはディズニープラスで配信のドラマ「21世紀の大君夫人」で財閥令嬢役に挑戦する。
ドラマ「21世紀の大君夫人」
王室ロマコメで見せる新境地、ビョン・ウソクと10年ぶり共演
もしも21世紀の韓国に王室が存続していたら? IUとビョン・ウソクがダブル主演を務める「21世紀の大君夫人」は、架空の現代を舞台とするロマンティックコメディだ。IUが演じるのは、過去のトラウマから自身の身分を上げようと“本物の血筋”を狙う財閥家の次女ソン・ヒジュ。彼女が結婚相手のターゲットとしてロックオンしたのは、名ばかりの称号だけしか持たない孤独な王子イアン大君だった。
ヒジュは圧倒的な美貌と、計算された愛らしさでイアン大君の心を揺さぶっていく。IU自身もこの役を「かわいらしい奥行きがあり、憎めない女性」と表現しており、楽しみながら演じたことがうかがえる。一方、イアン大君を演じるのは「ソンジェ背負って走れ」で大きな注目を集めたビョン・ウソク。気品の奥に孤独をにじませつつ、ときにチャーミングな一面ものぞかせる王子像を魅力たっぷりに体現している。
2人の共演は、2016年放送の「麗〈レイ〉~花萌ゆる8人の皇子たち~」以来およそ10年ぶり。IUとビョン・ウソクによる“最強カップリング”が織りなす恋愛模様に期待が高まる。
ドラマ「21世紀の大君夫人」予告編
スタッフ・キャスト
監督:パク・ジュンファ
脚本:ユ・アイン
出演:IU / ビョン・ウソク / ノ・サンヒョン / コン・スンヨン / ユ・スビン / イ・ヨンほか
配信ページはこちら
ディズニープラス スターにて独占配信中
https://www.disneyplus.com/ja-jp/browse/entity-5002284c-af1f-4b2e-a954-fe217793e79a
ドラマ「おつかれさま」
母と娘を鮮やかに演じ分けた2025年の話題作
1960年代の済州島を起点に、どんな困難も2人で踏ん張ってきた幼なじみ夫婦と、その家族の軌跡を描く物語。IUが演じるのは、海女の娘エスン。成績優秀で負けん気が強く、文学を愛する少女だが、貧しさと時代の壁によって人生は思うように進まない。そんな彼女のそばにいつもいるのが、「雲が描いた月明り」「恋のスケッチ~応答せよ1988~」のパク・ボゴム扮するグァンシクだ。好青年キャラがハマるパク・ボゴムだが、今回演じたグァンシクは、誠実さを通り越して愚直なほどまっすぐな男。エスンにそっけなくあしらわれても気に留めず、一途に思い続け、ついには菜の花畑でファーストキスを交わす。笑っちゃうほど不器用なキスだけど、なんともかわいらしい。やがて2人は結婚し、3人の子供を育てていく。
IUはエスンの少女時代から母となった姿まで、人生の長い時間を丁寧に演じ切った。たくましく生命力にあふれた佇まいがエスンの芯の強さを際立たせ、夫婦の物語は回を追うごとに深い余韻を残す。さらにIUは、グァンシクとの間に生まれた娘クムミョン役でも再登場。中年期以降のエスンをムン・ソリが引き継ぐ中で、母と娘という異なる人物像を鮮やかに演じ分けた。その演技は高く評価され、IUは第4回青龍シリーズアワードで主演女優賞に輝くなど、多数の賞を獲得。2025年を代表する韓国ドラマの1本として語られているだけに、ぜひ!
ドラマ「おつかれさま」予告編
スタッフ・キャスト
監督:キム・ウォンソク
脚本:イム・サンチュン
出演:IU / パク・ボゴム / ムン・ソリ / パク・ヘジュンほか
配信ページはこちら
Netflixシリーズ「おつかれさま」独占配信中
https://www.netflix.com/title/81681535
映画「ベイビー・ブローカー」
華やかさを封印して挑んだ転機作、是枝裕和とタッグ
「万引き家族」が第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した是枝裕和が、「パラサイト 半地下の家族」のソン・ガンホをはじめとする韓国の実力派キャストとともに手がけた作品。赤ん坊を高く売る“ベイビー・ブローカー”を裏稼業とする者たちと、あることがきっかけで彼らと養父母探しの旅に出ることになった女性ムン・ソヨンが織りなすヒューマンドラマだ。イ・ジウン(IU)は、“赤ちゃんポスト”に赤ん坊を預けたものの思い直すソヨンを演じている。
是枝がIUを起用した理由は、「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」を観て、彼女の演技に惚れ込んだから。IUは「ベイビー・ブローカー」で、“国民の妹”とも称される持ち前の明るさや華やかさは一切封印。濃いメイクや衣装で、生きることに必死で荒んだソヨンを好演した。その演技にはしっかりとした説得力があり、ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ペ・ドゥナといったベテラン俳優に囲まれながらも堂々とした存在感を発揮している。注目ポイントは、ソヨンとペ・ドゥナ演じる“ベイビー・ブローカー”を追う刑事アン・スジンが対峙するシーン。スジンに「捨てるなら産むな!」と激怒されたソヨンの反応は見ものだ。
映画「ベイビー・ブローカー」予告編
スタッフ・キャスト
監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:ソン・ガンホ / カン・ドンウォン / ペ・ドゥナ / イ・ジウン(IU) / イ・ジュヨンほか
配信ページはこちら
Netflixで配信中
https://www.netflix.com/title/81614145
ドラマ「ホテルデルーナ ~月明かりの恋人~」
IUの魅力全開、衣装も表情もまばゆい幻想ロマンス
ソウルの繁華街にありながら、宿泊できるのは幽霊だけ。そんな摩訶不思議なホテルを舞台に、気難しい女社長とエリートホテリアーが織りなすファンタジックなラブストーリー。本作のIUはとにかくキュートで、観ていてワクワクさせられる(私はこのIUが一番のお気に入り)。IUが演じるのは、1000年以上前に犯した罪によって死ぬこともできず、ホテルに縛られて生きる女社長マンウォル。長年の鬱屈を抱え、気まぐれで浪費家、高慢な態度で従業員たちを振り回すが、その一方で繊細さや茶目っ気ものぞかせる人物だ。
毎回登場する華やかな衣装の数々も大きな見どころ。きらびやかなコスチュームはマンウォルの感情や心の揺らぎを映し出し、IUの存在感をいっそう際立たせている。孤独に耐え、愛する人を恋い慕う表情など、多彩な表現力も随所に。さまざまなIUを楽しませてくれる。相手役となるエリートホテリアー、チャンソンを演じるのは「太陽を抱く月」「怪物」のヨ・ジング。IUと彼のケミストリーも抜群によく、微笑ましい。ホテルを訪れる幽霊たちそれぞれの事情や、従業員たちが抱える過去、さらにはマンウォルに課せられた試練も切なくて……。何度観ても本作でのIUには泣き笑い、そして観終わったあとは心地よい余韻に浸らせてくれる。
「ホテルデルーナ ~月明かりの恋人~」スペシャルプライス版 DVD-BOX 全2巻 販売中
発売元:ストリームメディアコーポレーション
販売元:TCエンタテインメント
スタッフ・キャスト
監督:オ・チュンファン
脚本:ホン・ジョンウン / ホン・ミラン
出演:イ・ジウン(IU) / ヨ・ジング / シン・ジョングン / ペ・ヘソン / P.O(Block B) / カン・ミナ(gugudan) / チョ・ヒョンチョル / パク・ユナ / イ・ドヒョン / イ・テソン / ソ・イスク / カン・ホンソクほか
配信ページはこちら
Netflixほかで配信中
https://www.netflix.com/title/81205849
- 前田かおり
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ライター。映画やドラマのレビュー、キャスト・スタッフへのインタビューを多数手がける。キネマ旬報ムック「韓国テレビドラマコレクション」や韓国映画「密輸 1970」「ボストン1947」の劇場用パンフレットほか、情報誌、Webで各種エンタテインメント情報を紹介。2026年4月現在のお気に入りは、ドラマ「シン・イラン法律事務所 ~真実は、あの世からやってくる!?~」「韓国でビルオーナーになる方法」、映画「大丈夫、大丈夫、大丈夫!」。
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